春の雪

満開の桜を見ていると、白いものがちらついてきた。

A「桜も散り時を知っているね」
B「良寛和尚の『散る桜 残る桜も 散る桜』という辞世の句を思い出すね。」
A「さすが、風流だね。」
B「それほどでも、それにしても、桜の花びらにしては、ぼてぼてと落ちてくるね。
それに冷たくないかい。」
A「これは、雪じゃないか」
B「そうだ、季節外れの雪だ」
A「そうだ、桜アイスにしよう」

ブランドの力

さまざまの事おもひ出す桜かな (芭蕉)
を読んで、

Ａ「さまざまの事おもひ出す桜かな」
Ｂ「平凡な句だなあ」
Ａ「芭蕉の有名な句だよ」
Ｂ「芭蕉らしい深みのある句だよ」
Ａ「なんだよ。勝手なもんだなあ」
Ｂ「芭蕉だろう。さすが、平凡な表現が想像を掻き立てる。」
Ａ「ちぇっ」