飲食居抜きソムリエ  山田 茂  飲食を辞める始めるときのブログ                 

飲食店を希望を持って始めたり順調に多店舗化したり、内装設備に費用がかなり掛かります。その投資を回収できます。

4.売上UP作業計画 29

2018-03-15 10:52:17 | 売上50%UP作業計画。

売上UP相談は
早めの相談が より効果的です       

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    行列はいらない苦境   new
    「クリスピークリーム」新改革
                                   新連載   1

    1937 年に米ノースカロライナ州
    で開業した老舗ドーナツチェーン
    「クリスピー・クリーム・ドーナ
    ツ(KKD)  」。高級路線を保ち
    つつ海外進出に注力し、現在は米
    国、カナダ、コロンビア、南アフ
    リカなど27カ国で約1100店舗を
    展開している。日本市場には200
    6 年に参入。1 号店となる「新宿
    サザンテラス店」(渋谷区)のオ
    ープン当初は顧客が殺到し、連日
    長蛇の列ができる事態に。待ち時
    間は数時間に上り、テレビ局など
    のメディアがこぞって取材に訪れ
    た。だが、ブームは長く続かなか
    った。新商品を相次いで打ち出し
    たものの、参入当初の勢いを継続
    できず、売り上げはダウントレン
    ドに。非上場のため開示情報は少
    ないが、官報公告によると 15 年
    3 月期に最終赤字に転落。以後 3
    期連続で最終赤字が続いている。
    店舗の大量閉店も余儀なくされ、
    ピーク時(14 年度)の64店舗か
    ら、17 年度は46店舗に減少。旗
    艦店としてにぎわった上陸の地・
    新宿サザンテラス店も、契約満了
    に伴って17年1月に閉店した。
        濱口翔太郎 ITmedia
    (今回新連載です)

 

 

    イチゴ人気生産追いつかづ
    沖縄・宜野座村、増産へ工夫
         最終回   3/3      new

    小売店への出荷も注力

    そこで農家は技術や品質の向上を
    目指し連携しようと16年5月、組
    合を結成した。現在、6 戸が加入
    中。来年度は8戸に増える。妻鹿
    代表は「イチゴ狩りでも空いてい
    るハウスを紹介し合うなど連携で
    きる。家族や仲間の思い出づくり
    のイベント。いっぱい食べて満足
    してもらいたい」と望む。名桜大
    学の支援を受け、今月にはネット
    上で予約できる仕組みも整える。
    妻鹿代表自身はケーキなど業務用
    や小売店への出荷だけに注力する
    。「県外産と比べて鮮度も良く、
    完熟で出せるので甘みも強い。生
    産量を増やし、県内シェアを高め
    ることで宜野座のイチゴをアピー
    ルしたい」と意気込む。宜野座村
    も毎年、全国では栃木県に次ぐイ
    チゴの産地の福岡県から講師を招
    き、農家に技術指導させている。
    18、19 の各年度には沖縄振興一
    括交付金を活用し、ハウスを1 棟
    ずつ新設する。村産業振興課でイ
    チゴを担当する伊芸徳二さんは「
    県内のスーパーに、常に村産のイ
    チゴが並んでいる状態が理想。出
    荷を増やし、まずは村内の『道の
    駅ぎのざ』に常時あるようにした
    い」と展望を話した。

 

 

    イチゴ人気生産追いつかづ
    沖縄・宜野座村、増産へ工夫
         新連載  2/3       

    高温多湿をどう乗り越えるか

    イチゴ狩りの人気は年々高まって
    いる。シーズンは毎年12月~翌5
    月。村の集計によると、村農業後
    継者育成センターがイチゴ狩りを
    始めた  06~07年は114人だった
    が、その後、右肩上がりに増え、
    16~17年は同センターと4農家に
    計1万6376人が訪れた。一方、出
    荷量は増加傾向にあるものの、伸
    び悩む。初出荷した 03~04年は
    約900キロ。そこから約  10年間、
    1000~2000キロ台で推移し、同
    センターから農家が独立した14~
    15年には過去最高の8041キロに
    達したが、16~17年は約5000キ
    ロにとどまった。「いちご日本一
    」を誇る栃木県真岡(もおか)市
    の15年の年間生産量、約6850ト
    ンと比べても「産地」への道のり
    は遠い。出荷量が「足踏み」して
    いるのは栽培技術が完全に確立さ
    れていないためだ。村イチゴ生産
    組合の妻鹿(めが)晋介代表は「
    年により出来、不出来がある。一
    年中気が抜けない」と指摘。沖縄
    ならではの不利な面もある。「新
    苗作りでしっかりした苗が確保で
    きるかどうかが、後の生産量を左
    右するが、高温多湿で病気や虫が
    多い。定植の時季に台風が重なる
    場合もある」
    (次回最終回お楽しみに)

 

 

    イチゴ人気生産追いつかづ
    沖縄・宜野座村、増産へ工夫
         新連載  1/3       

    沖縄県宜野座村の特産物として、
    イチゴが脚光を浴び始めている。
    紫外線や高温に弱く、従来は「
    沖縄で栽培は無理」とされた作
    物だが、村は栽培を始めた200
    3年以来、毎年の農業者研修の
    開催などで技術を高め、生産量
    を増やしてきた。近年、人気の
    イチゴ狩りでは申し込みの過半
    数を断っているなど需要に供給
    が追いついていない現状。16年
    には農家が生産組合を設立し、
    栽培15周年の今年1月には「イ
    チゴの里宜野座村」宣言も実施
    するなど、産地化に向けた態勢
    が整いつつある。(北部報道部
    ・又吉嘉例)
    114人から1万6376人へ増加
    「もう埋まっていますね」。
    2月22日、甘い香りが漂う村宜
    野座の志良堂いちご園で、志良
    堂治代表はすまなさそうに携帯
    電話を切った。イチゴ狩りの予
    約申し込みだという。「需要が
    絶対的に多く、農家は少ない。
    飛び込みのお客も多いが入れら
    れない。申し訳ないし、もった
    いないですよね」
           沖縄タイムズ
    (今回新連載

 

     

     コッペパン、ブームで  new
     終わらないワケ  最終回  4/4

      購入体験を楽しんでいる

     3 点目は店員とのコミュニケーシ
      ョンを楽しめることだ。注文する
    過程で「マヨネーズを増やしてほ
    しい」「どのジャムが美味しいで
    すか?」という会話が自然と生ま
    れやすい。
      4点目は飽きにくいことだ。 総菜
    やジャムを変えるだけで味わいが
    違ってくるのでリピーターが生ま
    れやすい。
    単に安くて美味しいだけでは売れ
    ない時代になって久しい。消費者
    は購入を決めてから受け取るまで
    の体験全体にお金を払っている。
    楽しい購入体験を提供するコッペ
    パンのブームは当分止みそうにな
    い。
    (今回最終回有り難うございます)

 

 

    コッペパン、ブームで  
     終わらないワケ   連載  3/4

    受け入れられる
     背景は本家と一緒

    取材を進めていくと現在のコッペ
    パンが支持される理由は、単に物
    珍しさやコストパフォーマンスの
    よさだけではないことがみえてき
    た。現在流行しているスタイルを
    最初に確立したのは福田パン(盛
    岡市)だが、地元で支持されてい
    る理由と多くの点で共通点がある。
    1点目は手土産需要だ。福田パン
    本店では1人で何個も購入する客
    が少なくない。職場への差し入れ
    や家族の食事用として気軽に購入
    したいニーズを満たしている。
    2点目は店に並ぶ楽しさだ。客の
    注文を受けてからパンにはさむと
    いうスタイルをとるため、提供す
    るまでに時間がかかってしまう。
    店に入ってから購入するまで列に
    並ぶことが多いが、カウンター内
    のジャムや総菜を見ていると「や
    っぱり別のものにしようかな」と
    ワクワクした気持ちになる。
    (次回最終回お楽しみに)

 

     コッペパン、ブームで 
     終わらないワケ   連載  2/4

     懐かしさと新鮮さが

    コメダも同業態の店舗を相次いで
    出店している。コッペパン専門店
    ・コメダ謹製「やわらかシロコッ
    ペ」を2017年9月に名鉄百貨店(
    名古屋市)に初出店したが、売り
    上げが好調だったため18年2月に
    2号店と 3号店を立て続けに神奈
    川県  川崎市とさいたま市に出店
    した。さらに同様の  コッペパン
    を提供する新業態店を 3月21 日
    に都内で出店する。同社は 常設
    店以外にも期間限定の店舗を 百
    貨店に 出店しているがこちらも
    好調だ。2 月28日から出店して
    いる大丸梅田店(大阪市)の広
    報担当者によると「開店前から
    行列ができていた。常に  15人
    以上が並んでいる状態」だとい
    う。都内では個人が経営するコ
    ッペパン専門店が増えているが
    、個性的な商品を投入してチェ
    ーン化を進める企業もいる。オ
    ーネスティグループ(埼玉県所
    沢市)は岩手県特産の食材を使
    った「(食)盛岡製パン」の3
    号店を3月10日、横浜市に出店
    する。1 号店と2 号店は毎日約
    1000 個のコッペパンを販売し
    ている。コッペパンからはみ出
    そうなくらい大量の総菜をはさ
    んでいるのが特徴だ。コッペパ
    ンが幅広い層に受け入れられる
    背景についてコメダの広報担当
    者は「中高年層には懐かしい存
    在として再注目されています。
    コッペパンになじみのない若年
    層には新鮮に感じられるようで
    す」と説明する。一昔前の給食
    などで提供されたコッペパンと
    違い、現在の主流はふわふわで
    もちもちした食感が主流だ。
    (次回に続く)

 

 

    コッペパン、ブームで 
    終わらないワケ  新連載  1/4

    「ママ、このパン美味しそう」
    「コッペパンか。懐かしいね」
    ここは都内でも有数の規模を誇る
    阿佐谷パール商店街。2月20日に
    オープンしたある店舗の前に老若
    男女の人だかりができている。
    店舗の名前は「パンの田島」。客
    が 20 種類以上あるジャムや総菜
    を注文すると、店員が目の前でふ
    っくらとしたコッペパンにはさん
    でくれる。メインの価格は200~
    300円で、1 個食べるだけで十分
    な満腹感が得られる。パンの田島
    はドトール・日レスホールディン
    グス傘下のサンメリー(埼玉県坂
    戸市)が運営するコッペパン専門
    店だ。吉祥寺などに続き8店目に
    なる。
                  昆清徳 ITmedia
           (今回新連載です)

 

    ネット広告が売れない   new
    電通の受難    最終回  8

    18年は内外共に正念場

    米国に端を発する「#MeToo」運
    動が電通にも波及した格好だ。最
    近入社した女性社員は「クリエー
    ティブ以外の部署でも、セクハラ
    になりかねない言葉が日常的に飛
    び交っている。他社から来た社員
    はみんな驚いていると思う」と電
    通の特異性を語る。会社全体にセ
    クハラが蔓延しているということ
    はないだろうが、社員にとって快
    適な職場を作り、今後優秀な人材
    を迎えるために、この点でも踏み
    込んだ改革が求められそうだ。働
    き方改革や事業基盤の整備のため
    に「戦略的な連続減益」を決断し
    た電通。 山積みの課題を解決し、
    2019 年を飛躍の年にできるのか
    。2018 年は国内外ともに臥薪嘗
    胆、正念場の年になる。
    (今回最終回有り難うございます)

 

 

           ネット広告が売れない   
    電通の受難     連載  7

           持ち帰り残業やハラスメントへ
           の対策も急務

           同時に人材育成も進め、適材適所
           の配置で正社員数を大幅に増やす
           ことはしない。山本社長は 2018
           年で一連の働き方改革にメドをつ
           けると説明する。だが、言うは易
           く行うは難しだ。一部社員からは
          「 自宅に持ち帰って仕事をしてい
           る」といった声も聞こえてくる。
           また、「残業が制限されている電
           通よりも広告主の要望を聞けると
           いうことで、博報堂に仕事が流れ
           ている」と明かす業界関係者もい
           る。 電通は業務効率化と同時に、
           競合と渡り合える体制を整える必
           要がある。働き方のほかにも、電
           通は大きな問題を抱える。社員の
           セクハラやパワハラの被害をいか
           に防ぐかだ。昨年末には元社員の
           女性が電通在籍時のパワハラ・セ
           クハラで元社員を告発し、ネット
           を中心に大きな話題になった。
    (次回最終回お楽しみに)

 

    ネット広告が売れない   
    電通の受難     連載  6

           外部委託と労働時間の短縮

           国内もさらなる改革が続く。201
           8年は売上総利益が1.3%増の36
           66億円、調整後営業利益は18.4
           %減の725億円の計画だ。「事業
           全体の再構築をするため減益にな
           る。いたずらにトップラインを伸
           ばすよりも改革を優先する。改革
           の効果が出る前から労働時間を減
           らしているので、成果が出てくる
           までにタイムラグがある」(山本
           社長)という。今期は人件費で 2
           5億円、業務効率化で80億円、オ
           フィス改善で 25 億円の費用を盛
           り込んだ。労働時間のさらなる削
           減に向け、付加価値の小さな仕事
           はできるだけ外部委託やRPA (ロ
           ボットによる業務効率化) などで
           代替する。
           (次回に続く)

 

 

    ネット広告が売れない   new
    電通の受難     連載  5

     19・20は順調の予想

    アンドレー取締役も「 2018年の
    成長は競合他社を上回る最高水準
    に復帰するだろう。(市況は) 2
    017年第2四半期(4~6月期)に
    底を打ち、以降は堅調に回復して
    いる。広告主にも再び積極的に出
    稿する姿勢が見られる」と自信を
    示す。「M&A を除く成長率は年
    間 3~ 5%がターゲットになる」
    と説明。その上で、「インフラを
    整備することで、 2019、 2020
    年は大きな成長ができる」と、2
    018年を飛躍に向けたステップと
    も位置づける。ただし、2017 年
    のように、ネット広告に対する広
    告主の不信感をぬぐえなければ成
    長シナリオは危うい。電通グルー
    プの努力で解決できる問題ではな
    いだけに、先行きは不透明だ。
    (次回に続く)

 

 

      ネット広告が売れない   
    電通の受難     連載  4

    続く2018年はどうか。電通は全体
    の収益を 8.4%  増、売上総利益を
    8.8%増、営業利益を 17.8% 減と
     する2期連続の営業減益を計画する。

    海外は新規案件テコに着実成長へ

    海外事業の売上総利益は14%増の
    5881億円。調整後営業利益は3.1
    %増の775億円。2017年にベルギ
    ーのビール世界大手アンハイザー
    ・ブッシュ・インベブや、アメリ
    カン・エキスプレスなどから約52
    億ドル(約5600億円)の新規案件
    を獲得したことで、 着実な成長を
    見込む。M&Aも引き続き 500億~
    600 億円程度の予算で実行する考
    えだ。一方、 海外事業の社員数が
    4 万人 規模に達したことから、各
    社の業務の標準化や コーポレート
    機能の統合などに 費用を投じる。
    新規ビジネス関連の費用も盛り込
    んでいる。成長速度は鈍化するが、
    山本敏博社長は「(先行費用は  )
    2019年  以降の成長につながる」
    と説明する。
    (次回に続く)

 

 

      ネット広告が売れない   
    電通の受難     連載  3

      ネット広告の負の側面が
    フォーカスされて

    発端は 2017年 1月、米プロクタ
    ー・アンド・ギャンブル (P&G
    )の最高ブランド責任者、マーク
    ・プリチャード氏が、ネット広告
    の業界団体「IAB」のコンファレ
    ンスで行ったスピーチにある。数
    値や効果の不明確さなど、ネット
    広告の問題点を指摘したスピーチ
    は、欧米を中心に業界の大きな話
    題となった。それ以降、「ブラン
    ドセーフティ」(ブランド価値を
    毀損するようなサイトに広告を表
    示しないようにすること)の問題
    、「アドフラウド」(人ではなく
    プログラムが閲覧するなどの広告
    詐欺・不正)など、ネット広告の
    負の側面が大きくフォーカスされ
    た。その結果、P&Gと同様にデジ
    タル広告への出稿を見送るグロー
    バル企業が相次いだ。この影響を
    受け、電通は海外で思うように成
    長できず、厳しい決算を強いられ
    たのだ。
    (次回に続く)

 

     

    ネット広告が売れない   
    電通の受難     連載  2

    海外事業のネット広告に逆風

    誤算だったのは、これまで絶好調
    が続いてきた海外事業だ。海外の
    売上総利益は21.1%増の5160億
    円と大幅に伸び、調整後営業利益
    も8.8%増の751億円で着地。 一
    見すると好調にも思えるが、そう
    ではない。この成長はほとんどが
    M&A(企業の合併・買収)による
    上乗せ効果だからだ。為替やM&A
    の成長を除いた実質的な 成長率は
    わずか 0.4% だった。海外事業を
    担当するティム・アンドレー取締
    役は昨年2月、「2017年も(全世
    界で 4%と見込まれる)市場成長
    率の倍を達成する 」と力強く語っ
    ていたが、大幅な未達となった。
    苦戦の理由は単純で、広告主が出
    稿を絞ったためだ。しかし、その
    背景は実に深刻だ。急成長するネ
    ット広告に対し不信感が広がって
    いる。
    (次回に続く)

 

 

    ネット広告が売れない   
    電通の受難    新連載  1

   過重労働による新入社員の自殺や
    相次ぐ不祥事で、近年、社会から
    痛烈な批判を浴びた電通。業績そ
    のものは最高益を連続でたたき出
    し、国内広告最大手のメンツを守
    ってきた。
だが、2月14日に発表
    された2017年12月期決算は一転
    して厳しいものだった。収益は前
    期比10.8%増の9288億円となっ
    たが、営業利益は0.2% 減の137
    3 億円と振るわなかった。
国内の
    売上総利益は0.4%減の3619億円。
    主力のテレビ広告は市況悪化で4.2
    %  減少した。新聞や雑誌、ラジオ
    も軒並み下落、  頼みのネット広告
    も 1  ケタの伸びにとどまった。調
    整後営業利益(  買収に伴う費用や
    減損、固定資産売却など  一時的な
    要因を除いた指標)は 8.8  %減の
    888億円だった。利益を押し下げた
    のは、急ピッチで進める働き方改革
    に伴う費用だ。人件費やシステム投
    資などに 70 億円をつぎ込んだ。残
    業時間の上限を引き下げ、本社やグ
    ループ会社では夜10時から午前5時
    までの全館消灯を実施。契約社員な
    ども緊急で大幅増員中だ。社長直轄
    の労働環境改革本部を軸に人事制度
    や組織体制の見直しも進めている。
    改革関連費用を織り込み、国内事業
    はもともとマイナスを見込んでいた
    ので、大きな驚きはない。
          田辺佳介 東経記者
   (今回新連載です)

 

 

    耳で聞く       new
     オーディオブックが急成長
             最終回  9

    会員数100万突破めざして

           今後、読み上げ機能などのテクノ
           ロジーを活用していく考えはあり
           ますか?

           上田: 可能性はありますね。た
           だ、機械では感情表現に限界があ
           ります。「演技」が必要ないビジ
           ネス書やニュース系などは機械で
           良いのかもしれませんが、演技が
           必要な物語は声優の方が有利にな
           ります。読み上げ機能は進化して
           いくと思いますが、イントネーシ
           ョンに課題があります。まだまだ
           人間に近くないので、長時間聞い
           ていると「ストレス」になります
           。オーディオブックのように長時
           間音を聞く場合、「心地よく聞き
           続けられる」ことが重要です。こ
           の聞き心地の問題を考えると、機
           械にはまだ難しいですね。

           最後に今後の展望について
           教えてください。

           上田: コンテンツ数を 5万本以
           上に拡充していく予定です。 1年
           後に会員数100万人突破を目指し
           、本を耳で読む文化を浸透させて
           いきたいです。
           (今回最終回有り難うございま)

 

 

    耳で聞く       
     オーディオブックが急成長
             連載  8

    どのような利用シーンが
    多いのでしょうか。

   上田: 利用シーンは “ながら聞
   き”が多く、「LINE」をしながら
   聞いてたり、スマホでゲームをし
   ながら聞いている人などもいます
   。ゲームをしていても耳と脳は暇
   な状態。ゲームの音だけ消してオ
   ーディオブックを聞く人というが
   増えているようです。あと、プロ
   グラマー職で音楽を聴きながら作
   業する人も多いと思いますが、最
   近はオーディオブックを聞きなが
   らコードを書く人も多いようです
   ね。その他には、忙しくて普段読
   書ができない人を取り込めていま
   す。特に、子育て中の主婦。子ど
   もと遊びながら聞いたり、家事を
   しながら聞くなど、子どもから目
   を離さなくて済むのが利点になっ
   ています。何か作業を始めると、
   手がふさがってしまうため読書が
   できない。しかし、オーディオブ
   ックなら読書ができるので、忙し
   い人に向いています。
   (次回最終回お楽しみに)

 

     耳で聞く       
     オーディオブックが急成長
             連載  7

   忙しい人に人気
   他にどんなことが成功に
    つながったと分析していますか?

   上田: ビジネス書を中心とした
   コンテンツから始めたのが良かっ
   たです。僕自身、耳で勉強してき
   ましたので、需要はあるだろうな
   と思っていました。人間は文章を
   脳で音声に変換して理解してます
   。だから“耳学問”の方が分かりや
   すいのです。特に、対話形式で作
   られている本はオーディオブック
   と相性が良いようです。以前、『
   嫌われる勇気』の読者から、「哲
   人と青年をそれぞれ違う声優が演
   じているので、オーディオブック
   で聞いたらより理解しやすかった
   」 との声も多く寄せられました。
    また近年は、  文芸など新しいジ
   ャンル を加えたことで  ビジネス
   マンだけじゃなく、  女性など新
   たなユーザーも  獲得できていま
   す。それによって、会員数が  一
   気に伸びました。  文芸の場合、
   登場人物ごとに違う声優を用意す
   るようにしています。ラジオドラ
   マみたいな仕上がりになり、音声
   ならではの新しい価値を作れるん
   ですよね。その作品の世界観をし
   っかり伝えられるキャスティング
   を徹底するようにしております。
   また、声優が好きなユーザーも取
   り込めるようになりました。
   (次回に続く)

 

 

    耳で聞く         
    オーディオブックが急成長
              連載  6

    スマホで大きく飛躍

           なるほど。起業してすぐに軌道に
           乗ったのでしょうか。
          上田: 全く認知度のないところ
          からのスタートですので、もちろ
          ん大変でした。出版社が出版した
          本の内容をオーディオブック化し
          、売れた分の一部を出版社や著者
          に還元するというビジネスモデル
          でしたが、出版社に話をしに行っ
          てもなかなか相手にされず……。
          それでも諦めずに何度も営業をし
          ていくなかで、協力してくれる出
           版社を徐々に見つけていきました
          。ある程度コンテンツが増えない
          とユーザーを獲得できませんので
          、立ち上げてから約 3年くらいは
          出版社との関係を構築することに
          注力しました。その後、サービス
          を07年にリリース。結果的には会
          社設立から  5年ほどで黒字化でき
          ました。最近は、スマホの普及や
          コンテンツ数の増加により、会員
          数の伸び率も大きいです。  17年
          の新規登録者数は前年比で3倍に
          伸びています。
          (次回に続く)

 

 

    耳で聞く         
    オーディオブックが急成長
              連載  5

    日本ではなかなか普及しなかった
    オーディオブック事業を自分で始
    めたわけですが、オトバンクはな
    ぜうまくいったのでしょうか?

    上田: 1つは、テクノロジーの
    発達で利便性が高まったことです
    。CD  の他に、MD プレイヤー、
    MP3 プレイヤー、そして iPodも
    出てきました。通勤中でも手軽に
    聞けるようになったわけです。そ
    の中でも、携帯電話の存在が大き
    かったです。当社は主に携帯電話
    からオーディオブックコンテンツ
    をダウンロードして「着うた」の
    ように聞けるようにしました。当
    時から「これから先、携帯電話は
    もっと進化する」と考えていまし
    たので。実際その後、スマートフ
    ォンが普及し、それに合わせてオ
    ーディオブックのユーザーも一気
    に増えました。また、価格につい
    ては「本と同じ値段なら買う」と
    いう人が多かったので、本よりも
    高くならないように設定。自社で
    スタジオを持ち、全て内製化して
    制作コストを抑えたことで、ニー
    ズに合った価格で提供することが
    できました。
    (次回に続く)

 

 

    耳で聞く         
    オーディオブックが急成長
              連載  4

   「技術が進化した
     今ならいける!」

    上田: まず、日本と米国では市場
    環境が異なりました。日本は電車通
    勤社会ですが、米国はクルマ社会。
    長距離を運転する人は、車内でゆっ
    くりオーディオブックを聞くことが
    できます。また、当時のカセットテ
    ープでは1本に40分程度しか収録で
    きないため、1冊分(5~6時間)を
    聞こうとすると、大量のカセットテ
    ープが必要になります。クルマなら
    助手席に置いていれば良いけれど、
    電車通勤ではそんなに持ち運べない
    。つまり日本では、かなり使い勝手
    が悪かったのです。また、価格の問
    題もあります。カセットテープ本体
    のコストも掛かるため、1冊分で30
    00  円くらいしました。本より高い
    値段になってしまったので、誰も買
    いませんでした。こうした理由で、
    当時は普及しなかったのです。
    (次回に続く)

 

 

    耳で聞く        
    オーディオブックが急成長
              連載  3

    オーディオブック、殆どが撤退

    市場調査をして初めて分かったの
    ですが、その当時、日本では(朗
    読サービスなどによって)本を耳
    で読む文化がほとんどなかったの
    です。対面朗読のボランティアな
    どはあったのですが、認知度が低
    いためあまり知られていない。私
    の祖父も知らずに亡くなってしま
    いました。視覚障害者の身の回り
    の人が知らなければ、当然本人に
    も情報が届きません。オーディオ
    ブックのサービスを届けるために
    は、まず(身内などの)目が見え
    る人への認知度を高めていかなけ
    ればならないと思いました。これ
    が、オトバンクがオーディオブッ
    クの普及を目指す理由です。
    上田: 最初は出版社に就職して
    朗読  CDの事業をやろうと考えて
    ました。しかし、面接の場でこの
    話をしたとき、想像以上に難しい
    ということが分かりました。実は
    一部の出版社では過去にオーディ
    オブック事業を展開していたので
    す。米国では既に普及していて、
    市場規模が拡大している領域でし
    たからね。日本ではソニーの「ウ
    ォークマン」が普及した  80年代
    の頃に、カセットテープに朗読音
    声を収録したオーディオブック(
    当時はカセットブックと呼ばれて
    いた)を書店で販売していたそう
    です。しかしその後、ほとんどの
    会社がオーディオブック事業から
    撤退しました。なぜかというと。
    (次回に続く)

 

    

      耳で聞く        
    オーディオブックが急成長
              連載  2

     起業のきっかけは祖父の病気

    上田: オトバンクを立ち上げる
    きっかけとなったのは、緑内障を
    患っていた祖父の存在です。ほと
    んど目が見えない状態で、印象に
    残っているのはテレビの近くに座
    ってスポーツ中継を聞いている姿
    でした。祖父はもともと読書家で
    、書斎には大量の本があります。
    その書斎には巨大な虫眼鏡が置か
    れていました。徐々に目が見えな
    くなってきている自分と戦った苦
    心の跡を見た時、幼かった私は「
    何とかしてあげたい」と強く感じ
    ました。この時の体験がオトバン
    ク創業の原点になっています。大
    学 3年生の就職活動の時期に「祖
    父のように目が見えない人の役に
    立ちたい」と考え、本を朗読する
    サービスを作ろうと考えました。

 

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