El Camino de UK

旅とサッカーを中心に、備忘録として思いを綴っていきます。

予備校時代の記憶

2008-03-23 | Life in Japan

先週東京でラグビーを観に行った日の午前中、過去に僕が浪人時代を過ごした東中野に寄ってみた。

高校を卒業した後の一年間、僕は東京の東中野で浪人生活を過ごした。
JRの線路沿いにある新聞販売店で住み込みで働きながら、朝夕に新聞を配達し、昼間は代々木の予備校に通うという生活だった。

久しぶりに歩いた東中野の街。
地下鉄の駅が新しく出来たことや、国道沿いに広い歩道が完成した以外に街は10年前とほとんど変わってなかった。
自分が配達したエリアにも寄ってみると、その頃自転車で汗をかきながら約300部の新聞を配達してた記憶が蘇ってくる。

仕事は決して楽ではなかった。
毎朝4時に起床して配達の準備をしなければならなかったが、受験前は睡眠不足で自力で起きれず何度も先輩に起こしてもらった。
配達中は強風で新聞が飛ばされたり、雨の日に自転車を倒してしまい、新聞が全部びしょ濡れになって泣きそうになった。
未配達の新聞を届けに行った時に、怖いお客さんに怒鳴られて落ち込んだ時もあった。

嫌になって何度も辞めてしまいたいと思ったが、そんな僕を一年間継続させてくれたのが、同じ境遇で頑張っている仲間の存在だった。
大学生、専門学校生、留学生と立場はそれぞれだったけど、休憩時間にたわいもない話をしたり、時には悩みの相談にも乗ってくれた彼らの存在は大きかった。

10年ぶりに訪れた新聞屋。
相変わらずやる気の無さそうな所長とその家族以外、当時一緒に働いていた仲間は誰もいなかった。
何とも言えない切なさと同時に、少しも変わることのない店の中の様子にまた懐かしさが込み上げてくる。

あの頃の仲間は今どこで何をしているのだろうか。
いつかまたみんなに会って酒飲んでバカ話出来たらいいな。