のり巻き のりのり

飾り巻き寿司や料理、己書、読書など日々のあれこれを書いています



国宝の観音様に会いにいきました

2016年07月21日 | 旅行
知人に紹介され、ふらりと出かけたのは滋賀県長浜市高月町
湖北一帯は、「観音の里」として国宝・重文の観音像が多くあるところとして有名です。

国宝十一面観世音菩薩がある向源寺(渡岸寺)は、駅から5分ほど歩くだけでした。
途中の歩道はきれいに整備され、暑い中でも雑草はほとんど見られません。







本堂です。本堂に上がり中に入ると、左側に管理された別の建物があり、中に国宝の十一面観世菩薩があります。
桓武天皇の天平8年(今から1250年前)、疱瘡が大流行し死者が相次いだので、除災の祈祷のために彫られたのが十一面観世音と伝えられています。

しかし、浅井、織田の戦火のため寺は戦火に焼かれてしまいました。
土地の人々が戦火から守るべく、地中に埋蔵して何体もの諸仏が難を逃れたのです。

中は写真撮影ができませんので、絵はがきからです。

   

1.95m檜の一木彫りの観音様の表情は崇高で、少し腰をひねるかのような姿は情感が感じられます。
美しいです。信仰心の乏しい私でも、言葉ではうまく言えませんが惹かれます。

丁寧に説明をしてくださった住職様、ありがとうございました。
天皇、皇后両陛下、皇太子殿下、中国主席、駐日大使なども訪れていて、すごく有名な所だったんですね。

文学碑もあります。



近くの歴史博物館ではさらに詳しく地域のことを知りました。


道角を曲がったら、目に入ったのが



だれもが一日一日を懸命に生きることによって、人々の歴史が連綿と続く。
つらく苦しい日があろうとも、生きねばならない。

きっと今も、観音様は心のよりどころになっているでしょう。
自分にできることは精一杯やって、ああ、それからお休みも大切ですよね。

白洲正子さんもこの地が好きで何度も訪れ、そのたびに「そば」を食したといいます。
で、ちょうど駅前にあったそば屋さんへ入り「十割そば」を注文しました。

店主が直接、「十割そば」の食べ方を指南してくれました。
説明書きも置いてありましたが。







まず、何もつけずに数本すする。そばの味がそのまま分かる。
次に、箸の先に塩をつけて食べる。甘みが出て、よりおいしく味わえる。

つゆだけを少し味わう。
次に、薬味(わさび、ねぎ)をつゆに入れてそばを食べる。

うん、うん、なるほど。そば文化圏ではない地域に育ったので、そこまで考えて食べたことはないですねえ。

江戸っ子は粋なそばの食べ方をするらしい。
全国各地のそば文化圏でも、これが通の食べ方なんでしょうか。

確かに確かに、そば本来の味、十分味わうことができましたよ。
暑くても、元気にプチ旅!