十二因縁で十番目の⑩「有」について、先日述べました、「有」が終わるとこの世とのお別れになりますが、 現世の終局である死があります。 死の苦がありますが、其の前に老と病の苦を味わいます。 病の苦は人それぞれ違いがありますが、老と死の苦は平等にきます。<o:p></o:p>
この死は生の因縁が尽きるわけですが、その尽きるときに、肉体と霊体が分かれます。分かれた霊体はしばらく肉体の上にとどまり、その肉体が物質として消滅していく様子を眺めています。 肉体は「家の棟がくずれるよう」に分解していきます。霊体が肉体から離れる瞬間です。 このとき肉体と霊体との間にシルバーの紐が切れたとき完全な死となります。<o:p></o:p>
臨死体験をする人は、このように肉体が分解しようとするときに、最後まで結ばれていた、シルバーの紐が切れないで残るときです。 霊体が再び肉体に戻るときです。生き返ることができます。 シルバーライン シルバー線といいます。 このシルバーラインが切れたときが死です。 ここまでの段階を修験道では、「生有」(しょぅう)といいます。 そして肉体が完全に分解していく過程を「死有」(しう)といいます。 まだあの世にはいけません。四十九日間の間、この世とあの世の間にいます。 いろいろ反省がある時期です。<o:p></o:p>
このとき霊体が遠く離れた肉親や恋人に自分の死を知らせるため、いろいろな方法をとります。 虫の知らせなどです。 皆さんもいろいろ霊体験があると思いますが、 たとえば幽霊となって知らせる。昔の家ではひとりでに勝手口の戸が開いた。 自動ドアーが誰もいないのに開いた。 などです。<o:p></o:p>
世界第二次戦争のころ戦死した霊が親や兄弟に会うため、よく霊現象が多く見えました。 一番多いのが引き戸が音もなく開いたことです。霊の声がしたとか、足音を聞いた、仏壇の鉦が一回チンとなった。などです。<o:p></o:p>
また動物とか昆虫を使って知らせる場合もあります。 カラスが大騒ぎをした。<o:p></o:p>
朝からカラスがさわぐ、 カラスアゲハチョウがいえに舞い込んできて飛び去った、蛍が季節はずれに飛び込んできた、などなどです。<o:p></o:p>
これは霊体が身内に供養をしてもらいため、自分の死を知らせます。
四十九日の間に供養をしてもらわないと、早くあの世にいけなくなるからです。<o:p></o:p>