どちらかというと古い映画(クルマに限らず)が好きで、過去に見る都度、私なりのレビューを記してきた。その第1弾として再録してみる。
先日、映画とクルマのことでクロード・ルルーシュの「男と女」のことを記し。同年代の映画で邦題名「ミニミニ大作戦」(1969年、原題:The Italian Job)のことと、登場するクルマのことをちょっと記して見る。
この映画は、正にクルマが主役とも感じられる作品だ。オープニングで山間地のワインディング路を優雅に走るのは、伝説のクルマとも云える「ミウラ」(ランボルギーニ社)だ。現在日本でも、ミウラは数十台は生存しているのだろうけど、走る姿を見ることは皆無に近い。私も過去に静止状態のミウラを数度しか見たことはない。このミウラだが、ランボルギーニ社の作品としても初期のものだが、非常に流麗なデザインが特徴と感じる。デザイナーはマルチェロ・ガンデーニと云われているが、次回作のカウンタックも同人のデザインとなるが、その様相のあまりの違いは驚くほどだ。ミウラのドライブトレインはV12エンジンを横置きミッドに配置したという珍しいもので、同時代のちょっと以前にホンダがF1に初参戦した際(1.5リットル)、同様のV12エンジンを横置きミッド配置としていたのに影響を受けたとも伝わる。ボデー骨格は鋼板製モノコックだが、現在の様な電着(ED)塗装のない時代のことでもあるし、腐蝕は激しいものであったことが生存を少なくしている大きな要因と思う。また、ボデー剛性は不十分で、その反省もあって次回作のカウンタックでは、非常に凝ったパイプワークによるスペースフレームになった様に想像されるのだ。
さて、映画の邦題名となった「ミニミニ・・・」だが、イギリスのモーリス・ミニ(後のBLMC)3台が逃走用に大活躍することから付けられたのだろう。ミニはご存じのようにアレック・イシゴニスがデザインした横置きエンジンのFF車の先駆ともなるクルマだ。なお、ミニは現代FF車と異なり、エンジンの下にトランスミッションを配した二階建て構造で、横置きエンジンとトランスミッション(トランスアクスル)を直線配置した現代FF車の主流となるレイアウトを初めてデザインしたのは、FIAT社のダンテ・ジアコーサだ。このため、現代FF車のドライブトレインをジアコーサドライブと呼ぶ場合があるのだ。
その他、この映画はFIAT社の在るイタリア・トリノ市を中心に展開され、往時の市街地などの背景が見られるが、興味を感じるところだ。
追記
同名映画はリバイバル作として同名(2003年)がある。(こちらはBMWミニ(初代R50)が活躍)
先日、映画とクルマのことでクロード・ルルーシュの「男と女」のことを記し。同年代の映画で邦題名「ミニミニ大作戦」(1969年、原題:The Italian Job)のことと、登場するクルマのことをちょっと記して見る。
この映画は、正にクルマが主役とも感じられる作品だ。オープニングで山間地のワインディング路を優雅に走るのは、伝説のクルマとも云える「ミウラ」(ランボルギーニ社)だ。現在日本でも、ミウラは数十台は生存しているのだろうけど、走る姿を見ることは皆無に近い。私も過去に静止状態のミウラを数度しか見たことはない。このミウラだが、ランボルギーニ社の作品としても初期のものだが、非常に流麗なデザインが特徴と感じる。デザイナーはマルチェロ・ガンデーニと云われているが、次回作のカウンタックも同人のデザインとなるが、その様相のあまりの違いは驚くほどだ。ミウラのドライブトレインはV12エンジンを横置きミッドに配置したという珍しいもので、同時代のちょっと以前にホンダがF1に初参戦した際(1.5リットル)、同様のV12エンジンを横置きミッド配置としていたのに影響を受けたとも伝わる。ボデー骨格は鋼板製モノコックだが、現在の様な電着(ED)塗装のない時代のことでもあるし、腐蝕は激しいものであったことが生存を少なくしている大きな要因と思う。また、ボデー剛性は不十分で、その反省もあって次回作のカウンタックでは、非常に凝ったパイプワークによるスペースフレームになった様に想像されるのだ。
さて、映画の邦題名となった「ミニミニ・・・」だが、イギリスのモーリス・ミニ(後のBLMC)3台が逃走用に大活躍することから付けられたのだろう。ミニはご存じのようにアレック・イシゴニスがデザインした横置きエンジンのFF車の先駆ともなるクルマだ。なお、ミニは現代FF車と異なり、エンジンの下にトランスミッションを配した二階建て構造で、横置きエンジンとトランスミッション(トランスアクスル)を直線配置した現代FF車の主流となるレイアウトを初めてデザインしたのは、FIAT社のダンテ・ジアコーサだ。このため、現代FF車のドライブトレインをジアコーサドライブと呼ぶ場合があるのだ。
その他、この映画はFIAT社の在るイタリア・トリノ市を中心に展開され、往時の市街地などの背景が見られるが、興味を感じるところだ。
追記
同名映画はリバイバル作として同名(2003年)がある。(こちらはBMWミニ(初代R50)が活躍)
