私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

ロールオーバー事故

2015-09-30 | 事故と事件
 ロールオーバー、日本語で云えば転覆だとか横転ということになる事故ですが、当然車体各所の変形は大きく、その修理費は高額となりがちです。  道路運送車両法の保安基準では、左右の最大安定傾斜角として35°が設定され、実際に静止状態ですが35°まで傾けて、転覆しないかを新規検査(型式指定車を除く)においては実施しているはずです。ところが、現実の事故では35°までも傾かず、転覆してしまう事例は結構多いと . . . 本文を読む

交通インフラを思う

2015-09-29 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 高度成長時代が終わった頃からでしょうか、各地の不採算の鉄道やバス路線は、廃止されるか大幅に便数が減らされました。  この理由はいくつかあるのでしょうが、最大のものはモーターリゼーションの普及でしょう。そして、大都会以外の過疎・空洞化といった問題も根底には潜んでいる様にも思えます。  しかし、思うのは幾ら家にクルマがあっても、核家族化とか運転者の高齢化という問題があります。本来、公共交通を求め . . . 本文を読む

ヘッドライト検査変更について

2015-09-29 | 技術系情報
 9月よりヘッドライト検査が、従来のハイビームからロービームに変わったのは 、ご存知の通りです。  この影響ですが、相当数の不合格を生じている様子が感じ取れます。まあ、初期的な不慣れを理由とするものが大半でしょうが、ライトテスターがロービーム光軸までに対応した機器の保有率が低いこともあるのかもしれません。  ところで、知り合いの工場で見たクルマですが、何度か車検受験し、その都度、右だとか左だと . . . 本文を読む

VW排ガス隠蔽問題その3

2015-09-28 | 技術系情報
 何でも米国の排ガス検査は20万km後の劣化がないことの証明までを求められといいます、20万キロ(125千マイル)走破するには時速100キロで突っ走り続けても83日を要します。平坦路でかなり低負荷な100キロ巡航と、急登坂やもっと高速高負荷の加速などの条件で耐久性は相当に変化しそうです。  どうやらVWでは、この耐久テストに自信が持てなかったということの様です。そこで、試験モードでは正規の排気ガ . . . 本文を読む

VW.排ガス試験問題に思う

2015-09-25 | 技術系情報
 今回の問題は米国での排気ガス試験モード(日本の10・15モードとかJC08モードの様な)と実走行との極端な乖離があり、しかも恣意的にECUの制御プログラムが作られていたということなのでしょう。ところで、ガソリン車では、53年度排ガス規制が開始されてから、排気管中の酸素量を計測し、噴射量へのフィードバック制御を行いつつ、三元触媒でCO、HC、NOxを同時に浄化するシステムが当然の様になりました。但 . . . 本文を読む

日本じゃディーゼル乗用車は売れんな

2015-09-23 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 世界的(というか欧州ではバカ売れらしいが)には知らんが、日本じゃ乗用車のディーゼルは売れないと思う。  ディーゼルで売れるのは、商用車と燃費の悪い大型SUVだけだろう。その理由は、幾ら燃費が良くても、アイドルからうるさすぎる。ガソリンであんな音がしてたら、何処かメカトラブルだ。これはコモンレールにしようが変わりはしない宿命的な問題だ、  よくディーゼルはトルクが太いから、シフトダウンしないで . . . 本文を読む

黒澤光広 (漢字が違うかも )

2015-09-23 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 どうやら自動車評論家からしいが。しかし記載する内容もだが、客観性に極めて乏しい自己満足の視点が多いと感ざるを得ない。  この評論家なりの意見を受け入れられる方はともかく、私の様に何故、どうしてと思い続ける読者にとっては、とうてい受け入れることのできないという評論家らしき人物ある。ワースト10には入る人物と思える。 . . . 本文を読む

VWディーゼル不正疑惑問題

2015-09-23 | 技術系情報
何がVWを焦らせたのか。排ガス試験だけに動作する特製ルーチン動作させていた様だが、何れは発覚す問題であったろう。天下のVWが姑息なことをやったと思うが、他メーカーも類似のことをやっているという疑念は深まるのである。 日本では大型SUV以外に人気のないディーゼルだが、欧州では6割を超えるシェアを持つという。日本車比べ、自車の欠点が目立つディーゼルを、なんとか排ガス試験にパスしたいという焦りが大 . . . 本文を読む

フレーム修正を思う

2015-09-22 | 技術系情報
 板金のことを記しましたが、フレーム修正の一般的なことにも触れてみましょう。一般的と記したのはボディー変形は千差万別であり、何から何まで網羅するのは、知識的も困難だと想像するからです。  さて、エアバッグが普及してからというものの、街の板金屋さんでフレーム修正機が活躍する場面は、極めて少なくなったというのが、私の思いです。大抵、工場の奥に埃を被って放置されておりますが、新品は1千万を下らなかった . . . 本文を読む

板金修正を思う(再編集)

2015-09-21 | 技術系情報
 だいぶ前の記事ですが、再編集して掲載してみます。  厚生労働省が表彰を行う「現代の名工」の本年度の表彰者に、新幹線先頭車両の外板パネル成形板金に長年取り組んで来られた職人である國村次郎氏が選定されたそうです(2008年も話・下記リンク参照)新幹線は初代の0系の鋼板製ボデーから、300系遺構では、アルミ製ボデーになっていますから、鋼板とアルミ板のどちらにも対応して来られたのだと想像されます。 . . . 本文を読む

非正規雇用が30%超の何故

2015-09-20 | コラム
 今や、正規雇用でない契約社員や派遣社員などの非正規雇用の数はうなぎ登りとなっていると感じます。なおこれは、特殊技能者などを除く単純労働者においてのことです。  何故、企業(特に名だたる大企業ほど)が、非正規雇用者を増やしつつ、正規雇用者を減らしているのか。これは、過当ともいえる資本主義が生み出したものなのでしょう。生産工場における非正規雇用者は、単純作業だけの連続を求められ、当然時間給で正規雇 . . . 本文を読む

陸自総合火力演習による事故?

2015-09-20 | 事故と事件
 8月末に例年通り行われた東富士演習場による総合火力演習ですが、最新鋭の10式戦車の後方に位置する観客席に発射の際の破片?が飛び込み何名かの負傷者を生じたとのことです。  国産戦車も90式以降は滑腔砲という、砲内面がつるつるすべすべのスムースボアで、旧来の弾を捻り回転させるライフリング溝はありません。  ライフリングにより運動エネルギーの減少を抑え、より高初速で発射できるのが滑腔砲の利点なので . . . 本文を読む

ドライサンプエンジンのこと

2015-09-19 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 エンジン下部にオイルパンを有していなく、エンジン各部の潤滑を行ったオイルを、速やかに複数個のスカベンジングポンプで回収し、専用のオイルタンクに戻す方式がドライサンプという潤滑方法です。レーシングマシンの様にエンジン位置を下げたい場合や、レシプロ航空機で倒立エンジンや星形エンジンでオイルパンの設置が不可能な場合に多用される方式です。特にレーシングエンジンは、高回転時のクランクによるオイル攪拌はいた . . . 本文を読む

大型車のブレーキ

2015-09-18 | 技術系情報
 中・大型車に乗ると、ブレーキペダルがアクセル様のオルガン式で、踏んで離すとプシューとエア放出音がし、エアブレーキだと思っている方が結構います。中には、トラクタの様なトレーラと連結をするタイプは純エアブレーキな訳ですが、どんなに大きくても単車(トレーラでないクルマ)では、ブレーキペダルからエアマスターまでがエアで、空気圧で倍力し、マスターシリンダーから各輪のホイールシリンダーまではブレーキフリュー . . . 本文を読む

レクサスの大失敗

2015-09-18 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 レクサス店が北米で展開されだしたのが90年頃の初代セルシオ(UCF11型)の頃でしょう。その後、その北米での成功を、国内で、欧州でと展開しはじめて既に10年を経過するが、正直成功したとはとても言い難い状況でしょう。  トヨタ本体の投資額も凄い額となるでしょうが、乗り出した既存販売店の店舗や設備の投資額も相当な額に上がるでしょう。とても償却なんかできてはいないでしょうし、大きな負担となっているこ . . . 本文を読む