私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

ゆるり散歩で見えてくるもの

2010-11-27 | コラム
 新緑の頃、林の中の細道をクルマで疾駆する、これはこれで「駆け抜ける喜び」みたいなものが感じられるものです。しかし、速度にもよるでしょうが、左右の風景は流れ飛び、視界は中央遠方に集中して行かざるを得ません。
 ところが、同じ道を散歩でもするつもりでゆるりと歩いてみれば、「あ、綺麗な花が咲いている」とか、「このキノコはなんて云うんだろう」などと云った、クルマに乗っていては見えないものが見えてくるものです。
 さて、先日のこと、友人と紅葉を見に行こうとの話しとなり、私が伊豆・天城山にある”滑沢渓谷”(なめさわけいこく)という場所へ案内をすることになったのでした。そこは、国道から細い脇道を僅かに入ったところにあるのですが、案内看板もありませんから、知る人ぞのみ知る場所なのです。
 ここは、沼津まで流れ続き海に注いでいる狩野川の起点にもなる場所ですが、たぶん大昔天城山の噴火により流れ出た溶岩で生成された岩盤の上を清流がほとばしるように流れる綺麗な所でもあります。そして今の時期は、川の左右端にあるモミジなどの紅葉がそこそこ楽しめるという場所でもあります。先の水がほどばしる岩盤の上にも、落葉したモミジなどの散乱し、興を添えてくれている様に感じます。
 このミニ渓谷と、比較的近い場所にある伊豆で随一の大きさと云われる”天城の太郎杉”を見物したりして、ゆるりと約1時間の散歩をしました。
 帰りのクルマの中で、同行した友人は「この国道は何十回通ったか判らない程通って来たけど、すぐ近くにあんな良い場所があるなんて全然知らなかった!」と云う訳です。そんな言葉を聞きながら、その場所を知るためには、ゆるりと散歩でもする様に歩かなければ、本来の見えるものが見えてこないものだと思いつつ帰宅したのでした。


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