私の思いと技術的覚え書き

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水素エネルギーが未来の救うという詭弁

2018-10-29 | 技術系情報
 何かと頷ける内容を多く聞く武田邦彦氏(中京大学教授)の話しです。聞けば当たり前のことですが、水素エネルギーが未来のエネルギーというのはかなりの詭弁だという内容です。

 武田氏の話の趣旨は、地球上には水素は単独の分子として存在するものでなく、水なり水素化合物を何らかのエネルギーを作用させることによって生み出される疑似エネルギーたる媒介物だということです。そういう点では電気と同じで、エネルギーの媒介するものとして利用することができるものであって、それ自体がエネルギー資源と呼べるものではないんだというものです。

 よく考えてみれば判ります。電気にしたって、作るには石油や天然ガス、石炭という天然に存する資源を一定精製した資源です。原子力、太陽光、水力、風力などは、CO2出さないから良いだろうという単純な話しにはなりません。原子力などは、天然に僅かに分散して存在するウランを、大電力を使って抽出集積して、人も近づけない程の高放射線がでる程にして利用していますから、一旦事故が生じれば、果てしない汚染の連鎖が続き、未来永劫人が住めない地域を生み出す恐ろしい施設だということは東電福島1原発で実証済みです。それと、巨大原発を設置するのに投入される建設機械や材料の製造エネルギーたるや、その時生じるCO2も相当に大きなものでしょう。これは、水力、太陽光、風力でも同様ですし、これらを幾ら大規模に増やそうとしても、環境や立地などで限度があるでしょうし、そして天候や時間帯に作用される不安定さがあります。

 何れにせよ、政府、マスコミ、有名大学教授(東大のこと)の発言に誤魔化されず、考えなければいけないことだと自戒したいことです。

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