私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

ウインテル占有の無念

2008-03-14 | コラム

 ウインテルとはウインドウズ(=マイクロソフト)とインテルのことを指します。これらはパソコンの世界では圧倒的なシェアを持っいます。ちょっと前に「私のPC環境の20年を回想して」を記しましたが、基本システム(OS)は当初のMS-DOSからWindowsへと変化しましたが総てマイクロソフト社製を使ってきました。そして、CPUは総てインテル社製です。別に国粋主義等という気持はありませんが、これら米国製品の圧倒的な占有には脅威といったものを感じます。
 日本の一部でもそうですが各国では、安全保障上の問題からあえてOSを別選択する場合もあると伝え聞きます。日本でも10年位前に、政府、行政、教育系のパソコンOSとして、国産の「トロン」を使用しようとする機運が生じました。しかし、米国の圧力から頓挫したという歴史があるのです。
 現在でも、パソコンOSの選択肢としてはリナックス(Linux)等があります。私も、マイクロソフトをだけの占有は気に入りませんので、できればリナックスを使用したい気持はあります。しかし、圧倒的なWindowsとワードやエクセル等のオフィスソフトの占有の中、ファイルの互換性への懸念から踏み切れないのです。特にワープロソフトの「ワード」は、本当に気に入らないソフトです。昔から使ってきた日本製「一太郎」(JUSTSYSTEM)の方が、日本語ワープロとしての使い易さがあると感じます。しかし、会社での標準ソフトを「ワード」に限定されてしまうと、その互換性から気に入らないこの「ワード」を使わざるを得ないのです。但し、自宅では、日本語入力変換システムは、まともな変換をしない不出来な「MS-IME」は使わず「ATOK」(JUSTSYSTEM)を使用し続けています。できれば、会社のPCも「ATOK」に入れ替えれば入力作業の効率は高まるのですが、会社は追加ソフトのインストールを不可能にさせており残念ながらできないのです。
 それと、Windows占有の呪縛から逃れられない理由のその他に、デバイスドライバーソフトへの懸念があります。チップセットや、ビデオカード、サウンドカード、TVボード等々、Windowsにしか対応していない場合が多いのです。そして、購入してから日時を経て、Windowsがバーションアップするとドライバーソフトのバーションアップがなされないで使用が不可能になる場合すらあるのです。
 CPUについては、インテル意外にもAMD等の選択肢があり良いことではあると思います。しかし、私の願いは日本製の高性能PC用CPU(MPU)の登場を望みたいのです。クルマや家電機器のECU内の比較的低規模のMPUは和製のものが多く使用されています。しかし、パソコン用となると、圧倒的に大規模な処理システムや命令セット等をデザインする創造力が必要になる様です。インテルのMPUも製造自体は日本で行われているものもある様です。ですから、製品自体の製造技術は十分に保持している日本ですが、残念ながらその設計開発能力で、米国に追いつけない様です。


最新の画像もっと見る