思考の7割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々

一般的には遊び(趣味)と見下されがちな「旅」も、人生のなかでやるべき「仕事」である、という気概で旅する旅人の主張と報告。

ようやく浸透するか、自転車ナビラインと自転車専用レーン

2013-03-31 23:59:59 | 自転車

先日、国土交通省が整備する「自転車ナビライン」の東京都心のふたつの試行箇所のひとつ、港区の「札の辻交差点」を視てきた。
これまでは車道外側線だった箇所を、交差点の直近は青色の舗装で自転車の通行帯と明示し、交差点の進入箇所では青色の矢印で進路を誘導している。写真は薄暮時なのでややわかりにくいが、こんな感じ。
ただ、従来どおり? に車道のここではなく歩道を通行する自転車のほうが実際にはまだまだ多く、行ったこのときは帰宅ラッシュ時の歩道の歩行者と自転車が交錯する様子も時折見られた。

まあたしかに自転車乗りの心理を考えると、この地点は時間帯を問わず交通量の多い、しかもクルマの車速も速い国道15号なので、こういった幹線道路ではそれを避けたいのはわかるし、路面の舗装を変えたからといって交差点での自転車を左折車が巻き込む事故の可能性は依然あるっちゃああるし、荷捌きや路上駐停車によって自転車の進路が遮られることも多々あり、浸透するのは当分先なのだろうが、自転車の運転者もクルマのドライバーも、双方の意識の差をこういった注意喚起によって根気強く変えてゆくしかない。

都内のもう1か所の文京区の「千石一丁目交差点」は、この記事がわかりやすいか。近々、こちらの様子も視に行きたい。札の辻のほうも、もっと明るい時間帯、できれば朝の7時台と8時台のラッシュ時に再度視に行かねば。

警察庁のウェブサイトに自転車のルールに関する案内もあるが、自転車専用レーンとともにこのルールももっと浸透してほしいものだ。
自転車ナビラインと自転車の走り方について、青色舗装の自転車専用レーンはここ数年で全国的に徐々に増えているし、実は今月中旬から僕の地元駅前でも都内のその試行に倣ってなのか似たような自転車レーンの整備が見られるようになったので、ほかにも挙げておきたい今月の写真を後日追加する。

以下、追加の写真。
埼玉県新座市の東武東上線・志木駅南口の自転車専用レーンと、東京都江戸川区のJR小岩駅南口(フラワーロード)の自転車専用レーンの写真も併せて出しておく。


●東京都港区、札の辻交差点・続き


自転車の走行範囲を看板で明記してあるが、ここを通過するクルマの車速は大概速いので、1回の通行では読み取れない気がする。毎日のように日常的に利用しているクルマであればわかるのだろうけど。


歩道橋からレーンの矢印というかナビラインを観ると、こんな感じ。ただ、夜間だと今後もし塗装が薄くなってくると、見にくくなるかもなあ。


ここの自転車専用レーンは幅60cmほどと狭い。ゴミも多いし、かなり狭く感じるよなあ。幹線道路でクルマで片側3車線を確保するにはこうするしかないのか。うーむ。


●埼玉県新座市、東武東上線・志木駅南口の自転車専用レーン


こちらは幅1mほどの空間で、随分走りやすくなった。交差点でレーンが途切れても矢印が大きいので見やすい。レーンの延長は300mくらい。


ただ、前々からそうだったのだが、レーンが敷設されても逆走の自転車は相変わらず多い。この場合は逆走+携帯電話使用の2悪。ちなみに、歩行者の斜め横断も多い。横断歩道も3本あるが、写真右側の銀行や駅方面へ急ぐのにそれをやる人が多いのが常態化。


今回は自転車専用レーンとともに「遮熱舗装」というのも併せて行なったそうで、これはよく知らないが夏場へ向けた対策なのかねえ。


上の写真の数日後、「遮熱舗装」が完了すると通常のアスファルトよりもやや明るい灰色に。塗装の厚みは自転車専用レーンとほぼ同じ。


このように進行方向もわかりやすくなった。なのに、逆走する自転車がまだまだ多い……。


注意喚起の立て看板もいくつか新設された。横断歩道・信号前の停止線は、クルマの停止線よりもやや前に。停止線の位置は全国的にはこれとクルマと同じ位置と2通りあって、まだ自治体によってばらつきがあって統一されていない観はある。今後、規格の統一感はどうするのだろうね。


クルマのほうもレーンが新設されたことはまだわかっていないようで、このようにはみ出してくることもよくある。まあこれはそのうち慣れるのか。


レーンが新設されたこの道路の南側にはイオンがあり、そこの出入口付近に人待ちなどで駐停車するクルマが時間帯を問わず多く、このようにレーンをふさがれることもしばしば。


交差点手前の矢印部分も、直進・左折と右折の2車線に車列が分かれる場合はこのように自転車には辛い状況になることはあまり変わらず。道路の元々の幅員を考えると致し方ない。でもまあ青色舗装によって以前よりも車速は抑えられて、多少は注意喚起の効果はあるように思う。


ひとつ前の写真に戻るが、イオン側の駐停車は日中、特に休日は数台連なることもしょっちゅうある。駐車場に入るほどでもない短時間で用件が済む、もしくは駐車料金をケチるためにこういうことをやるのだろうが(しかもイオンの利用ではなく、本来は駅前ロータリーや大通りから一本裏に入った空いている道路でやるべき待ち合わせ・送迎や荷捌きのようなことにも使う輩もいる)、自転車にとっては大迷惑な、この常態化が今後の最も大きな課題か。こういう自己満足の塊のような輩はもっともっと厳しく取り締まって、じゃんじゃんレッカー移動してほしい。


●東京都江戸川区、JR小岩駅南口(フラワーロード)の自転車専用レーン


歩道上が屋根付きになった商店街のような「フラワーロード」は延長600mくらいだが、歩道上からこういう表記が目立つ。


こちらでもタイミングの悪いときはこのように車線の両側で駐停車のクルマもあり、ホントに困る。


小学生くらいの子どももちゃんとレーンを利用していたが(クルマを避ける場合に車道中寄りに膨らむのは仕方ないが)、これはウチの地元周辺ではほとんど見られない光景なので、感動。


立て看板で「同方向」を謳っているのは新鮮。


この道路はホントに注意喚起の看板が多く、ほぼ50mおきに何かしらはある。しつこいくらいに。でもそのくらい徹底しないと、自転車の車道左側通行はなかなか浸透しないのかも。


「一方通行」を謳う看板も、全国的に実は多そうで少ない。良い注意喚起だと思う。でもホントは「自転車ナビライン」のように路面の矢印の標示だけでそれが浸透すると良いのだけど。


まあバス停もあるので、こういうときは仕方ない。


「自転車安全利用五則」の看板も多いが(これは歩道側を向いているということは、歩道を走る自転車向けに設けたものか)、これには道路交通法を違反したときの罰則も明記されていて、文言が直接的すぎるがこのくらいやらないと浸透しないのかも、と僕は肯定的に見ている。


荷捌きでもなんでもないやむを得ない事情でもなさそうな、駐停車禁止の空間に停めるクルマもある。


この道路ではしつこい注意喚起のおかげか、1時間ほど観察しても自転車専用レーン上で逆走の自転車は1台も見ることはなかった、というスバラシイ結果だったが、信号無視は十数台見られた。そこは惜しい。


●おまけ


埼玉県新座市、に戻るが、ある晩の帰宅途中に「遮熱舗装」の作業の様子をちらっと見ることができて、この光景は珍しいなと思ったものでつい数枚撮ってしまった。
まあ「遮熱舗装」はよいとして、交差点手前の小豆色の駐停車禁止ゾーンよりも大がかりな舗装は人手もお金もかかるが、都市部の交通量の多いところでは自転車専用レーンを全国的にもっと推し進めるべきだ。車道左側を青色に塗るだけでも道路はかなり改善されるから。


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