goo blog サービス終了のお知らせ 

思考の7割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々

一般的には遊び(趣味)と見下されがちな「旅」も、人生のなかでやるべき「仕事」である、という気概で旅する旅人の主張と報告。

今月の登山×3

2014-11-30 23:59:59 | 登山

今月、今年は(というか昨年から)足りなかった登山の時間を増やし、久々に月3回も行ってきた。
それを写真中心で。


●4日(火) ヨマギ入、大仁田山(506m) 











なんだかんだでタイミングが合わなくて昨年から沢登りに行っていなかったのだが、約2年ぶりの沢登りとして、昭文社『山と高原地図』の「奥武蔵・秩父」の範囲内で言うところの南側に位置する飯能市内の大仁田山の北東の、「ヨマギ入」という沢に行ってきた。この名称は国土地理院の地形図には掲載されていないので、完全にこの地図頼みだが。
ただ、距離が短いわりに倒木がやたら多くて、それに秋は水量は減るので、ほとんど沢登りというよりも小一時間の倒木乗り越え歩きのような感じだった。2枚目の写真のようなところをひたすらまたいだりくぐったりしながら。しかしまあこのような沢をあえて突き進むマニアックな先人の踏み跡も多少はあって道に迷うほどではなかったので、予想以上にすんなりと稜線に上がれた。久々の沢登りだー、と意気込んで出かけたが、沢登りに必要な道具は一応すべて用意して行ったものの結局は沢靴も登攀具も不要でも行ける沢であった。せっかく持参したので沢靴は履いたけど。

その後、4枚目の(以前から気になっていた)大仁田山に沢靴のまま初めて登頂するとそこに設置された三角点は三等三角点であることを知り、帰路はそこから東進して5枚目は昨年5月に行った「お散歩マーケット」のコースの一部だがここにつなげることができて、僕個人的には短距離の行程だったが未知の沢と既知の山道をいっぺんにつないだことで満足度の高い日帰り登山であった。
以前から僕の登山の本拠地である「奥武蔵・秩父」の範囲内で未知のルートを、尾根でも沢でも巡礼路でもなんでも四季を問わずできるだけ多く辿ってより深く知りたい欲は常にあり、今回もその一環として出かけたのであった。来年以降も埼玉県西部の、特に飯能市から西と北西の山々を突き詰めてゆきたいものだ。


●10日(月)~13日(木)、大滝山(2615m)





















以前も触れたかと思うが、僕個人的な登山の決めごととしてたまたま1998年から続いている、サッカーW杯の開催年は飛騨山脈(北アルプス)の山へ行くシリーズを今年も継続したくて長野県・安曇野へ出かけたのだが(今年最大の遠出……)、これも夏から計画は練り続けていたものの仕事や「家庭の事情」で出かけるタイミングが掴めずにずるずる先延ばしになり、なんだかんだで実際に行けるのは11月になってしまった。この時季は山小屋は閉まって水の補給をしっかり考えなければならないこともあり、さらに降雪のある山も増えて無雪期の装備で行ける山の選択肢は限られてくるので(これは単に気分の問題だが、11月の山はまだ雪山用の重い装備では行きたくない……)、いくつかの選択肢から消去法で結局は最も行きやすい表銀座のあたりになってしまった。
で、4年前の12月下旬に蝶ヶ岳と常念岳を狙って行ったものの結局は雪遊びになってしまったことのリベンジとしてこのへんの山を再び目指すことにしたが、その前に蝶ヶ岳のやや南の大滝山を登り、そこから常念岳までの2泊3日のテント泊縦走を、という計画にした。

が、結果としては10日(月)にJR松本駅で前泊(駅寝)してから翌11日(火)朝に大糸線・一日市場駅から歩き始めて12日(水)に大滝山の北峰と、6枚目の三等三角点がある南峰に達したものの、この日の稜線は風が強くて(たぶん風速15m以上はあった)7枚目のように視界も悪く、大滝山荘で風を避けながら30分ほど検討したが、結局はそこから蝶ヶ岳方面の縦走を断念して登ってきた尾根道を引き返した。またもや蝶ヶ岳と常念岳に登れず、僕はなぜかこのへんの山とはタイミングが合わず、縁がない……。
しかしまあ、一応は雪が少々積もっていた積雪期? の2600m峰には手が届き、その道中の尾根道にある4枚目の鍋冠山(2194m)の三等三角点にも触れて2つの山を登頂したことにはなったので、それで満足とした。
この日の天気は下り坂で、結局は夜には2000m以下でも雪が降ってきたので13日(木)朝には登山口付近(標高約1720m)の平坦地のテント泊でも8枚目のように真っ白に変わっていた。そこから下山して、積雪は1400mあたりまでだったことを知る。
あとは9枚目の、4年前に金欠で行きそびれていた「ほりでーゆー 四季の郷」での入浴も13日(木)の下山後にようやく堪能した。そこから4年前の登山の終点にも設定したJR豊科駅まで歩き、大糸線沿線から稜線まですべて徒歩で往復したことになる。そのため、アルピコ交通の松本-新宿間の高速バスが主体の今回の交通費等の出費は8500円弱で済み、思ったよりも安上がりの登山となった。

それから今回、僕の登山では初の試みが3つあった。1つめは松本への高速バスを往復で利用したことで、事前に往復で買うと運賃は割引で6100円(コンビニで買う場合は手数料込み、7日間有効)で、過去に片道利用は数回あるが往復割引は700円も節約できることがわかり(ただし事前に復路の乗車便も指定する必要があって購入後の変更はし難いが)、あえて夜の上り最終便を選択した復路では乗客が4人と少なくて車体が軽かったこともあってか松本から3時間弱で新宿に到着したくらいのお手軽さも改めて実感し、今後も積極的に利用したいと思った。
2つめは、今回の登山届は長野県警察へのメールにしたこと。僕でさえもこの提出を紙に手書きではなくメールで済ませる時代になったとは。定型フォームに入力というのは案外ラクだった。
ちなみに登山届というと、昨年からだったか日本山岳ガイド協会が主導で進めている「コンパス」もあるが、僕はこの仕組みには否定的で。というのも、いちいち会員登録してログインにはIDとパスワードを入力するという手間をかけさせるのが、公私ともに頻繁に入山する登山者や登山家? ならまだしも、僕のように山には年に数回程度しか行かないような者や普段からPCやスマートフォンと疎遠の方には毎回のその入力が面倒でパスワードも忘れやすいだろうに、それに会員制度という「囲い込み」によって個人情報が継続的に管理されるのも心配、という思いもあってあまり親切ではないというか腑に落ちない仕組みのような気がする。僕は今回は登山届を提出するポストのようなものがルート上になかったから事前にメールにした、ということもあるが。
そういえば8月の八ヶ岳・編笠山(山梨県)のときは観音平にポストがあって紙を提出できるようになっていたので紙にしたが、このように1回ごとの登山で従来の紙のポスト投入・事前郵送とメールの使い分けで充分だと思う。最近は長野県の隣の岐阜県の主要な山域で登山届の義務化の動きもあったりして今後はこのような措置が各地に広まってその提出が(特にこれから入ってくる経験の浅い)登山者にさらに浸透するのかもしれないが、今後はメールでの割合が高まると思うので1回ごとにより書きやすい、そして(個人情報を一時的に)処理しやすい仕組みを各都道府県警察が整えてほしいものだ。
3つめは、2泊3日のテント泊の食事4食分をすべてカレーにしたこと。これまではカレー好きを自認していても1回の登山で1、2食程度にしていたが、朝食はインスタントラーメンにすることが多いのに初めて朝もカレーを食べることにした。それで今回選択したレトルトカレーが10枚目のような感じで、僕は遅まきながら今年初めて試したいなば食品の「タイシリーズ」も山でも結構いけることがわかったのが特に収穫であった。ちなみに左手前の沖縄県産の「肉みそ仕立てのコク旨島豚カレー」が約490円と最も高価だった。たしか震災後に現れた右の「温めずにおいしく食べられるカレー職人」もホントに温めずに朝食にすると、案外良い(まあ調理済みのレトルトカレーはどれもそのまま食べられるはずだが、可能であれば温めるほうがよいに決まっている)。奥の最近流行りの「妖怪ウォッチカレー」はお子様向けの甘口。これはシール付きだが、僕はコマさんを引き当てた。世間一般では特に目立つジバニャンやウィスパーが人気なのだろうが、僕は(猫派にもかかわらず)コマさんが好きなので嬉しい。実は『妖怪ウォッチ』の今年のアニメは春以降にたまに観ているので、お子様の会話に多少は付いていける程度の知識はあったりする。お子様の親世代にツボの懐かしいアニメ・ドラマのパロディーネタも結構多くて楽しめるし。


●28日(金)、龍崖山(246m)





















3つめは、また飯能市に戻ってきた。まあこの日は寝坊したので、選択肢はまたもや消去法で午後からでも行ける近所になってしまったからだが。
それでこのときは、飯能市や日高市で馴染みの天覧山、多峯主山、日和田山では芸がないので、昨年からハイキングコースが未踏ゆえに気になっていた西武鉄道・飯能駅の西方で現在も宅地造成中でまだまだ開発途上の美杉台の近くにある龍崖山(りゅうがいさん)にした。このあたりのハイキングコースは市販のガイド的な本でもまだ紹介されていないようで。今春だったか、『山と溪谷』の後ろの2色ページで初めてこの山を取り上げていたのを見かけた気が。
それで、龍崖山公園ではなく北側の名栗川(入間川)方面の登山口から登るとすぐに「男坂」と「女坂」に分かれていて、他所でもどちらかと言うと険しい山道であることが多い男坂のほうはたしかに急傾斜で、しかも3枚目のようにこの近辺の山によくある木製の階段も何もない状態で、降雨時はかなり滑るだろうなあという印象。しかしこのほうが山としては真っ当でしぜんな状態なので、なかなか登りがいのある道だった。
龍崖山、手作りらしき山名板では標高246mとなっていた。三角点も標高点もない山頂なので半信半疑だったが、帰宅後に地理院地図で山頂付近をひたすら右クリックで探ると最も高いところは245.6mと出るので、まあ小数点以下の四捨五入で合っているのだろう。ちなみに、山頂には登山記念ノートがポリプロピレン製の収納ケースに入れた状態で置いてあった。
午後からの登山だったので6枚目の「あさひ山展望公園」に着いた頃はすっかり日没で。開けた場所のここでひとつ確認したかったのは、地形図(地理院地図)では公園のやや北側に三角点の表記があることで、暗くなってはいたがそこから100mほど山のほうに入るとホントに7枚目のように三角点があり、三等三角点であった。たまに見かける山頂ではない場所に設置の三角点だなあ。なぜかこれで今月は4日から三等三角点を埼玉県と長野県で計4つ触ったことになる。べつにそれらを意識して狙ったわけではないが、三等三角点の設置数は全国的に多いからこういうこともあるのか。

そういえば、この日の目的は龍崖山もあるが、先月に旧モデルのセール品を約4200円で買った軽登山靴をおろすことで、最適のお試し登山にもなった。ホントは昨年からソール貼り替えができるそこそこの価格の登山靴を物色していたが、悩んでいるうちに予算が目減りして結局は比較的安価のHI-TECの靴に落ち着いた。幅広でいきなり履きやすいのは助かる。8枚目は入山前の吾妻峡・ドレミファ橋で。これは基本的に無雪期の低山用で3、4年は使うことができれば御の字だが、ソールがまだ著しく擦り減っていない1年以内であればこれでも夏の富士山や3000m級の山々にも行けるはず。

もうひとつそういえば、入山前の飯能駅から乗った国際興業の路線バスは偶然にも9月に見かけた『ヤマノススメ』のラッピングバスで。平日にもふつうに運行するのは知らなかったので、なんか得した気分。車内は、天井にも座席の背もたれにも降車ボタンまわりにも9枚目のようなアニメ1期と原作の画を散りばめた感じ。
『ヤマノススメ』つながりで言うと帰路で、原作でもアニメでも劇中で主人公・あおいの(山道具を買うための)アルバイト先「華彩菓すすき」のモデルになっている「夢彩菓すずき」に立ち寄り、以前からこの店の前はよく通りかかっていたものの今回初めて買い物をした。この日は閉店時間間際だったが、僕の10枚目のような単品お試しの客もいれば(上の「夢馬(むーま)クッキー」は鎌倉銘菓の「鳩サブレ―」とほぼ同じ味だった)、贈答用にセット品を複数買う近所の会社員らしき上客もいたりして、思ったよりも繁盛しているのは驚いた。まあ時間帯にもよるのか。今度行くときは生菓子も試してみたい。というか、ここで行動食を買ってから山へ向かう、という流れも良さそう。
アニメの「すすき」では、今月から登場のバイトの先輩で大学生のひかりは(原作よりも)軽いノリがなかなか良い。

という感じで、結果的には三等三角点巡りのような感じの登山になってしまったなあ。
それに、僕は学生時代からなぜか登山は11月に出かけることが多く、単に紅葉や山の幸が目当てというわけではなくて夏に計画しても計画倒れや先延ばしが続いてこの時季にずれ込むことがよくある。まあ季節変わりで徐々に冷え込んできたり日照時間が減ったりする微妙な時季なので、場所によっては登山者が減って幾分は自由に歩きやすい、冬が近いので空気が徐々に澄んできて遠望しやすい、温かい飲み物がより旨く感じるようになる、という利点もあるが、あえて11月に狙っているわけではない。今月の3つの登山も、いずれも当初は8月から10月のどこかで行きたいと思っていたから。特に水に濡れる沢登りは暖かい日のほうがよいので。
しかしまあ、結果的には思いがけない場所で紅葉観賞もついでに堪能できたりして(「大滝山」の登山の往路では、道端から完熟のりんごがたくさん生っているりんご園の木々の眺めも楽しかった)、満足度は思いのほか高まることが多いので、今月分もこれはこれでよしとしておく。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿