第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

総合内科とプロレスについての考察

2014-11-07 00:03:33 | 総合診療
さて、最近は自分も感覚的にわからなくなってしまっているのですが、最近頻繁に受ける質問に対して返答致します。

質問1 闘魂って何ですか?!

質問2 何でプロレスなんですか?!

総合内科の領域で活躍する人にはプロレス好きが多いと思います。

当初、私も闘魂?なにそれっ?!今どきプロレス!?って感じから始まったのです。

何気ない会話の中に突然「最強ですっ!」、「ジャーマンスープレックスホールドで3秒で決めましょう!」、「敵の攻撃は全て受けきるのです!」
などの会話が飛び交っている中に居ると、いつの間にか意味がわかるようになってきました。

お師匠様の話す言葉を理解するために、会話の中に知らない単語が出てくるとメモしておき(その時は、相槌を打っておく)、後でWikipediaで調べつつ、You tubeで試合のHighlightを確認する作業をしてみました。

別に教わったわけではありませんが、少なくとも、なぜ「闘魂」であり、「プロレス」であるかを感得できたのではないかと思います。

伝説のプロレスラーであるアントニオ猪木は色紙に「闘魂」の文字を飾っていた事は有名で、彼に言わせれば

「闘魂とは己に打ち克つ、そして戦いを通じて己の魂を磨いていくこと」

であると述べています。

また、彼のプロレス人生には多数の名言があります。

「悩みながらたどり着いた結論は、やはりトレーニングしかない。」
「重要なことほど直感で決める」
「自らに満足している人間は、それで終わりだ。」
「道はどんなに険しくとも、笑いながら歩こうぜ。」
「人は歩みを止めた時に、そして、挑戦をあきらめた時に年老いていくのだと思います。」
「限界なんて言葉はこの世の中にはない、限界と言うから限界ができるんだ。」

いかがでしょうか。

昭和40年代後半から50年代前半には少年たちの最強のヒーローであった彼から影響を受けた世代がお師匠様の世代なのであると思います。

力道山という師匠にブラジルで見出してもらって、日本でプロレスラーになった経緯からも師弟関係、つまり「ロールモデルやメンター・メンティー」の重要性さえも感じさせられます。

また他格闘技やボクシングにおいては、相手の攻撃に対する防御それ自体が「強さ」とされますが、プロレスにおいては相手の攻撃をどれだけ受けられるかが「強さ」と言われます。
男前度たっぷりの格闘技なのであります。

ある日、私はこのよう言葉を「総合内科」、「医師」、「自分」などの言葉に置き換えてみました。
あぁ、なるほどGeneral mindの根底に通ずるものが有ることを確信します。

つまり、そのような行間が示す真の意味を知らないと、言葉の音声と単語だけでは伝わりにくい魂の伝承があったりするようです。

どんな時でも笑顔で笑いながら行こうぜ、って感じですね。

最後にアントニオ猪木引退時の挨拶で締めくくりましょう。

全てのお悩みの若手医師諸君に向けて。

「この道を行けばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし 
踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ」
アントニオ猪木


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