第四部 Generalist in ミシガン大学編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、Harvard MHQSを経て 現在ミシガンで奮闘中

しまねの現状と医学生さんへ

2020-04-23 09:57:03 | 総合診療

皆さま、お久しぶりです。

色々とありまして、すっかりと更新が遅れています。

 

新型コロナの影響を受けて、ケアネット史上初らしいですが、

孤食ならぬ遠隔での孤撮(孤独な撮影)を行ってみました。また我が大学でも医学部4-6年生に向けてケアネットのDVDは解放で学び放題の予定です。

 

最近良く聞かれるので、しまね県の現状を報告しておきます。
4月8日まで189件PCR検査して陽性者0でした。
 
4月9日の松江ガールズバーでの発生と追跡調査で16件陽性が出ました。19日以降は、45件の検査で陽性0です。
 
確かにただでさえもともと出歩く人がいない島根はさらに閑散としています。いわゆる地理的、空間的なSocial Distanceがギリギリ保てている状況になっているかもしれません。
 
今後も厳重に注意して、予防していかなければなりませんが、東京の現状を見るとそれも時間の問題で厳しいでしょう。
(昨日の慶應大学のPCR陽性率の報告がコンタミなどなく真実であれば少なくとも東京には少なくとも数十万人レベルで無症候の感染者がいることは容易に想定出来ます)。
 
医学生の皆さん、僕ら臨床医は当然現場にいる必要があるのですが、みなさまは対応が異なります。諸国では現場への青田刈りや、コロナの電話対応に駆り出されていることもあるようです。
 
発想をポジティブに切り替えて、「家にいろ」といことは、今こそいっぱい孤独を感じろ(日常に感謝)ということかもしれません。
自分を成長させる貴重な時期にするために毎日の時間を大切に利用しろということだと僕は解釈しています。
 
この数ヶ月を利用して、本来やっておけばよかったネット英会話での語学や、米国の医師免許の挑戦も良いでしょう。
オンラインで指導を受けて研究をするのも良いですし、メンターを見つけて論文を書いても良いでしょう。
数ヶ月から1年という時間でできることは意外と限られています。
 
自分がやりたい、やらなければならないTo Do List的な物をできるだけいっぱい付箋に作ってみて、緊急性と重要性の横軸、縦軸を作り振り分けて、
 
そこから【重要だけど緊急でないもの】から選んで行くと良いかもしれません。(上の図のように)
 
これまで自分の好きな芸術や、歴史や、自分がやっておきたかった学びが、きっとあったと思います。
ちょっと前に、【学校の授業や課題が多すぎるせいで時間がなくてできない!!】と発言していた、
その本当はやりたかった自分の学びを集中する時期です。
 
通常のカリキュラムを与えられて、与えられたカリキュラムをこなせ無くなることを嘆くのではなく、
この限りある貴重な時間をどのように有効活用できるか、
ピンチをチャンスに変換することができる自立したマインドセットが個人レベルで必要な状況になってきていると思います。
 
国家試験や、実習の規定も必要に応じて政府や大学から配慮が加わり必ず調整されます。
だからきっと大丈夫です。必要以上に見えるはずもない未来は恐れずに、前を向いて今与えられた時間を有効活用しましょう。
 
5年後、10年後に振り返って、この時期に頑張ったおかげだと言える日が必ずくると僕は思います。
 
友達も作る間も無く家でオンラインに移行しなければならなかった新一年生には申し訳ないという思いもある一方で、
友達作りの方法すら、人類は新しいパラダイムシフトに入ったのは間違いないと感じています。
 
謙虚に、感謝して日常を過ごせるか。僕も挑戦してみたいと思います。