日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ポルトガル・リスボンからのデイトリップ

2021-02-23 07:00:00 | 海外旅行

ポルトガル、リスボンとコインブラを結ぶ間には素朴で魅力的な街がたくさんある。

リスボンからの距離は100~150km、日帰り旅行も可能なのだが、ポルトガルの交通事情を考えるとなかなか行きにくい。

そこで、リスボンからプライベートの日帰りツアーを利用して行ってみた。

コースは自由に組み立てることができたので、トマール、バターリャ、ナザレ、オビドスを巡ることにした。

途中にファティマがあるが、ここは以前にコインブラから路線バスで来て、観光したので、ファティマは除いた。

ファティマの記事 → ポルトガルの旅② ファティマ

 

リスボンから約2時間で「トマール」に着いた。

トマール(Tomar)にはポルトガル最大の修道院で世界遺産になっている「キリスト修道院」があり、そのふもとに小さな街が広がっている。

修道院の起源は12世紀、アルフォンソ1世がイスラム勢力との戦いに勝ったテンプル騎士団に与えた土地に、堅牢な城塞と聖堂を築いたことから。

それ以降、400年間もの間、増改築を繰り返したため、建築様式もその時代のものとなり、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、マヌエルなどの建築様式となり、それらが融合したポルトガル最大規模で、最古の修道院となった。

それ故に中世ポルトガルの建築様式のすべてを1ヶ所で見ることができる、非常に希少な場所となった。

 

早速、修道院の見学をした。

キリスト修道院は小高い丘の上に建っていたので、駐車場から坂道を上った。

 

[坂道を上ったところにある門]

上部にある鍵穴のようなものは狭間。

 

[城壁]

門を入ったところには城壁があった。

 

[円堂]

ロマネスク様式の円堂には鐘楼があり、外側は16角形になっている。

 

 

円堂の前の階段の上から振り返ってみたら、城壁に囲まれた中に広々とした庭園が広がっていた。

 

[南門のファサード]

円堂の隣にある門はゴシック様式かと思ったが、これがマヌエル様式らしい。

 

 

南門から入ってみた。

チケット売り場のすぐところにあったのが回廊で、下部はすべてアズレージョで装飾されていた。

 

[墓の回廊]

 

 

[沐浴の回廊]

かつては貯水池があり、修道士たちが沐浴や洗濯をしていたらしい。

 

 

 

[円堂内部]

外部は16角形だったが、内部は8角形になっていた。

天井が高いのはいつでも参戦できるように、騎馬で礼拝に参列出来るためらしい。

 

[テラスの大窓]

マヌエル様式なのだが、この様式はあまり知らなかった。

国王マヌエル1世時代に多かった建築様式で、当時は大航海時代だったので、船や鎖などの形を取り入れたものが多いということだった。

 

 

キリスト修道院を見て次はバターリャまで移動した。

距離は50kmほど、約1時間でバターリャの「サンタ・マリア修道院」に着いた。

この修道院も世界遺産に登録されている。

ゴシック様式とマヌエル様式の堂々とした建物だった。

 

[サンタ・マリア修道院]


この修道院は、カスティーリャ王国(現在のスペイン)から侵攻を受けた戦い(カスティーリャの戦い)での勝利を記念して建てられたもの。

規模は小さいが、存在感のある建物だった。

ここには建設途中屋根がない礼拝堂があるらしく、どうしてなのかその理由ははっきりしていないようだ。

この修道院は中には入らずに前でフォトタイムだけだった。

バターリャはここに世界遺産の修道院があるのが不思議なくらい小さい街で、特に他の見どころはなかった。

 

バターリャからは海沿いに出て、次に目指したのは「ナザレ」

ナザレは今まで訪問した街と違って、紺碧の海、赤煉瓦の街並みが美しいところだった。

最初に展望台に行き、街全体の様子を見た。

 

[展望台から見たナザレの街]

 

ここは漁師町なのだが、日本の漁師町と比べるとちょっとイメージが違う。

多分、ヨーロッパに多い赤煉瓦の街並みなので、それが紺碧の海に映えてリゾート地のような雰囲気になっているから、漁師町とは思えないのかもしれない。

この街には海岸線にある漁師町のプライア地区と、断崖の上のシティオ地区があり、シティオ地区には「ノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会」があった。

 

[ノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会]

 

バロック様式の教会で、教会の基礎の聖堂は14世紀に建てられ、他の建物は17世紀に建てられた。

この教会は旧約聖書をモチーフとしたアズレージョが見どころになっている。

 

 

[メモリア礼拝堂内部のアズレージョ]

光の具合で色がくすんでいるが、実際にはもっと青い色のタイルだった。

 

また、ナザレの海岸は世界的なビッグウェイブサーフィンスポットとしても知られているらしい。

 

ナザレの次はオビドスに向かったのだが、ガイドさんがその途中にあった「カルダシュ・ダ・ライニャ」という街に寄ってくれた。

この小さな街は「王妃の温泉」という意味で、レオノール王妃が硫黄の温泉がリュウマチに効能があることを知り、ここに鉱泉病院を設立した街。

この街はその温泉と陶器の産地で知られている。

鉱泉病院のそばで市場が開かれていた。

市場で買い物体験をさせてくれるのが目的だったようだ。

ガイドさんオススメの果物を買ったり、売り手とのやりとりが楽しかった。

 

[鉱泉病院]

 

[市場]

 

そして、最後の目的地「オビドス」へはほんの15分ほどで着いた。

オビドスは2度目となる。

最初に訪問した時のことを過去記事で書いた。 → 「オビドス」

 

オビドスの街を歩き、すべての日程を終え、リスボンに戻った。

 

 


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