ドレス職人の晩ごはん

わおねおです。

ドレスの歴史

2004-12-08 22:25:27 | 仕事
そんなたいそうな話ではないが、
今日神田うのさんのドレスのはなしがテレビでやっていたので。

神田うのさんのドレス。
シェーナドゥーノ。
ときどきやらせていただきます。

私はこの仕事に就いてまだ、たった16~7年だが、
ドレスの形はめまぐるしく変わってきたのをみて来た。

昔はほんとに16世紀ローマ王朝!?みたいな
デコラティブでゴージャスで
やたら重い、分厚い、カサ高い、ドレスが主流でした。
縫うのに、ドレスと相撲をとるように
両手いっぱいに抱えながら
何本も太い針を折りながら縫ったものでした。

今はイブニングドレスと見分けがつかない
軽い、薄い、細い、どれすが主流です。
針は細いものを使うように指示がきます。

楽は楽だけど、私はもう一度
あのはてしなく続くレース付け、金ラメのブレード、
綿の入ったドレープ、ネットの袖パニエで膨らませたパフスリーブ
ゴテゴテに張り巡らせたバラのアップリケ。
そんなドレスをまた縫いたいなとおもってる。

あの頃はまさに私の修行時代。
辛くて辛くて「生き地獄」と呼んでた
あの頃があるから今こうして
子育てをしながら、大好きな仕事をしてられる自分がいるのだ。

私はあんまり知らないけど、
神田うのという人はわりと好き
美しいし、一生懸命なんか上手いことやってんなって感じ
が高いとこにいるようでなんか人間らしい感じが...

だから光栄に思います。

私の夢は昔から、死ぬまでこの仕事を続けること。
子供の頃の夢も服を縫う人になること

だから私はすごく幸せだと思う。