スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

夕陽の用心棒/リンゴー・キッド(TV)

2007年06月19日 | Weblog
ボクが中学2年生の時だったか。
確かゴールデン洋画劇場だったと記憶しているが、この作品が初めてTVで公開された時のことだ。

次の日の社会科の授業で、新任のY先生が、授業に入る前にいきなり「アメリカとメキシコの国境
に流れる川を知ってるか~?」と尋ねた。

「あ、先生、昨夜映画見たな…」と思わず嬉しくなったことを覚えている。

初めてTV公開された時のメインタイトル部分の吹き替えの大まかなセリフはこうだ。
騎兵隊:「ここはアメリカ合衆国の領土だ」
サンチョ:「へぇ~、いつリオ・グランデを渡ったんだろ?ちーとも知らなんだ」
「女房のやつ、どこへ行っちまったんだろ」
騎兵隊:「クリスマスだってのに、女房に逃げられたのかい」
ドギュ~ン、ドギュ~ン

ちなみに、このときのジェンマの決めセリフは「そいつはフィーリングの問題さ」
だった。

リオ・グランデに見立てたのかどうかは知らないが、馬車で疾走できるほどの浅いリオ・グランデ川
もなかろうて。
しかし、サンチョの手下たちが嬉々と水しぶきを上げて馬を駆る姿は微笑ましい。
その中でも、ドゥチオ・テッサリ監督自身が一番楽しそうだ。



タベルナスの荒野に繰り広げられる追跡劇の最中だが、(16分45秒あたり:SPO版)
丘の上をトラックらしき車両が走ってゆくのを見つけてしまった。



ところで、この初めてのTV公開時は、音楽はもちろん差し替えだった。
「星空の用心棒」と「さいはての用心棒」。

しかし、その頃、ジュークボックスの払い下げレコードというダンボール箱の中から、ボクは
「夕陽のガンマン」の4曲入りレコードを見つけ出していた。
そして、その4曲目というのが、この「夕陽の用心棒」の演奏版サントラだったのだ。
解説には、「ジーノ・パオリとの合作で、エレキ・ギターをベースに大変スケールの大きな曲
となっております」みたいなことが書かれていて、少年の心を大きく揺さぶってくれた。
その、傷だらけのレコードを、安いポータブル・レコード・プレーヤーで聴いていたので、
実際、TVで音楽を聴いた際、当時、「差し替え音楽」という概念が確立されて
いなっかったボクは、何がなんだか分からなくなってしまったものだ。