東京の友人、H氏が推奨する「しゃべれどもしゃべれども」を読了しました。
読後感のこの清清しさは何なのでしょうか。
人と人との縁(えにし)の不思議なこと、味のあること、すばらしいことなどが
すべてギュッと凝縮された作品なのです。
いつも自分は生徒を前にして、目新しいことや、向上心を高めようとする言葉を模索してしまいます。
平凡なこと、マンネリ化を毛嫌いし、斬新な技術開拓に右往左往してしまいます。
けれど、この本には、そんな焦りや苦労を一蹴するかのような融通無碍な主人公が登場するのです。
おせっかいだが、生真面目で相手のことを思うあまり鉄拳を振るうこともある噺家の今昔亭三つ葉。
彼の落語教室に入った4人が様々な問題を抱えながらも一生懸命みんなの懐に入り込もうとする三つ葉のお蔭で温かい絆が育まれていくのです。
物語の佳境で三つ葉のばあさんが人生の教訓を語ってくれます。
人生を茶の心に準えて一期一会の大切さを懇々と説いてくれます。
「同じお茶会は決してない、どの会も生涯にただ一度限りだという心得さ。その年、季節、天候、顔ぶれ、それぞれの心模様、何もかもが違うんだよ。だからこそ、毎度毎度面倒な手順を踏んで同じことを繰り返し稽古するんだよ。ただ一度きりの、その場に臨むためにね」
ばあさんの箴言を聞いた三つ葉は「小さな高座ですら一期一会、ただひたすら心をこめてしゃべるのみ」と気分さっぱり潔くなるのでした。
こんな出会いやこんな仲間も素敵だなと思わせてくれる良書でした。
一度読んでくださることをお奨めします。
一期一会が大素となってる本なのでしょうか
イラストがかわいいので私にも
難しくなく、読めるかなヽ(〃^・^〃)ノ
子どもさん達への贈る言葉のひとつが
この本からの受け売りでした。
すばらしい出会いをするために
かけがえのない時を、一瞬を
愛(いと)おしく感じるために
人は絶えず前向きにまじめに生きる・・・
読みやすい作品でしたので
まりもさんも是非読んでくださいね(^-^)