僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

星守る犬

2011-06-27 11:44:48 | 映画


昨日、『星守る犬』を観た。
時々、涙が流れた。

西田敏行扮する「おとうさんは」、普通に魅力がある恰幅のいい男性である。

ただ、小泉純一郎の大改革において、リストラの嵐が吹き荒れていた。

このおとうさんも町工場の仕事を解雇されてしまう。

その頃からおとうさんは無気力になっていく。

義父の介護のことも、娘の非行にも関心を示さなくなった。

挙句の果て奥さんに離婚を宣言されてしまう。

このあと、東京から東北を経て、北海道に渡るのだが、彼と愛犬(ハッピー)の死出の旅だったように思う。
そこにあるのは、諦観と無力感。ただ従容とした厳かな態度を貫いた。

そして、おとうさんの根底には、温かみのある優しさがあった。

それがゆえに、観るものに悲惨さを与えない。

最後までほんわりとした雰囲気を与えつつ死んでいく。


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2 コメント

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感性様、こんにちは (ポテト)
2011-06-27 15:43:58
私も 昨日この映画を見に行きました。
偶然ですね。

久しぶりに 良い作品を見ることが出来たという感想です。

大変やるせない気持ちになりました。

自分の身元のわかるものをすべて消したこと‥‥心を打ちました。
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ポテトさんへ (僕の感性)
2011-06-27 16:22:31
偶然ですね

登場するコンビニ、骨董や、旅館、レストラン
いずれも、携わっている人間達が
お父さんの生き方とオーバーラップして
どことなく哀愁があって 共感を覚えました。

おとうさんがレストランのオーナーに
ハッピーを託し、別れるシーンがありましたが
とても切なかったです。

奥津京介(玉山鉄二)の純粋さにも
心打たれました。
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