僕の感性

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世界三大映画祭

2009-01-12 11:38:21 | Weblog
国際映画祭のなかで、もっとも歴史が古いのはイタリアのヴェネチア国際映画祭です。1951年、黒澤明が「羅生門」でグランプリ(金獅子賞)を受賞し、日本映画が国際舞台にデビューするきっかけとなりました。1997年には北野武が「HANA-BI」でグランプリを受賞しています。しかし政治利用の場となったり、参加作品は115本で映画祭のなかで41位、来客数も10位と規模の小ささから映画人離れが進んでいます。

フランスのカンヌ映画祭が、今や権威・規模ともに世界一と言われています。映画見本市も開かれるため、映画業界のビジネスの場としても重視されています。1990年(43回大会)から最高賞を、グランプリからパルム・ドール(黄金の棕櫚)と呼称されるようになりました。1997年、今村昌平監督の「うなぎ」が大賞(パルム・ドール)を受賞しています。

最後は、ドイツのベルリン国際映画祭になります。1951年創設で、2月中旬にベルリンで開催されます。社会派の作品が多く集まることで有名です。最高賞は金熊賞と呼ばれ、2002年宮崎駿の「千と千尋の神隠し」が選ばれました。

以上のヴェネチア国際映画祭・カンヌ国際映画祭・ベルリン国際映画祭を三大映画祭と呼びますが、ここ近年では、カナダのトロントで9月に開催される、トロント国際映画祭を三大映画祭に数えることが普通になりました。例年300以上の作品が上映され、最高賞はピープルズ・チョイス・アウォード賞(観客賞)と呼ばれ、2003年北野武が監督、主演の「座頭市」でその栄冠を獲得しました。

有名なアカデミー賞は前年にアメリカで公開された作品だけがノミネートの対象になるので、国際映画祭とは別扱いになるのです。



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