富士山には月見草が似合うように、月山には菜の花が似合います。出羽三山の一つで羽黒修験者の山岳信仰の山になっています。1974年森敦が『月山』で、第70回芥川賞を受賞しています。
森敦は月山をこう説明しています。
「彼方に白く輝くまどかな山があり、この世ならぬ月の出を目のあたりにしたようで、かえってこれがあの月山だとは気さえつかずにいたのです。・・・・月山は月山と呼ばれるゆえんを知ろうとするものにはその本然の姿を見せず、本然の姿を見ようとする者には月山と呼ばれるゆえんを語ろうとしないのです。」
名文ではあるけれども、どっかはぐらかされた気になってきます。