慰謝料はどんな場合に請求できる?
損害を与えた者が、損害を受けた者に被害を賠償することを
損害賠償といいます。
慰謝料は、損害賠償のうち、精神的苦痛に対しての被害賠償金です。
離婚の慰謝料は、離婚の原因となった相手方の行為により被った
精神的苦痛に対する損害賠償金。
このように慰謝料は精神的苦痛に対する損害賠償金なので、一言で
精神的苦痛といっても人によって感じ方や程度はさまざまで、明確な
基準はありません。この点、養育費や財産分与とことなるところです。
ではどのような場合に慰謝料が認められるのでしょうか?
典型的なのは、暴力と不貞行為。不貞行為とは配偶者以外の者と肉体
関係をもつことをいいます。配偶者による暴力は最近はDVといわれ
注目されています。
このDVには、単なる肉体的な暴力だけでなく、暴言をはく、生活費
をわたさないなどの精神的経済的暴力も含まれます。
そうしますと、このようなDVによる慰謝料も認められうることには
なります。
しかしながら、慰謝料請求にはその前提として不法行為の存在が必要
となります。そしてその不法行為の立証には証拠が必要です。
この証拠の収集が難しいのです。今までも、口頭で精神的DVを受けてきた
と主張する方もおられましたが、その証拠の収集に失敗してなかなか
DVの立証に成功できなかった経験もあります。暴力ならば診断書と
警察の生活安全課への相談で証拠も固められますが、経済的精神的
暴力はご自身で証拠を集めないとならない点が大変かと思います。
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