うさたろうの 気儘なフランス散歩

2年の予定が丸7年。赤貧学生としてのフランス生活にも終止符。約4年8ヶ月続けてきた日記、改め、気儘なフランス散歩…

己の好みを知る

2007-05-16 05:30:31 | フランス(食べ物・飲み物)
今日、例によっておつまみの枝豆を茹でているときに。
…すっかり忘れていたのがいけなのですが。
いきなり、「ボン!」という大きな爆発音が。

きゃっ!何が起きたの?
と慌てて電気コンロに近寄ってみると。
近くにおいてあった、ペットボトルの料理酒が原因。
熱によって膨張したアルコール蒸気のせいで蓋が思いっきり吹き飛び、倒れていたのでした。(開封したばかりの大事な料理酒、大分無駄をしてしまった。。。)

でも。
ほっほぅ~
…大昔に習った物理の原理を、目の当たりに確かめられたようで何だか嬉しくなりました。



さてさて。
またしても話は180度飛びます

…大学の研究室というところは、一種オフィスみたいなものなんですね。
(日本の場合は、更にいろいろ整っていて、きちんと生活が出来るようになっているらしいですが…。)
湯沸かし器が備え付けてあって、好きなときにお茶やコーヒーなどを入れて飲んでいます。

そして。
その、お供というわけか。
いつもお菓子類が絶えません。
と言っても。
フランスだし、学校だし、出張などもあまりないわけで。
テキトーに季節のものやら、自分が食べたいスーパーの駄菓子などを買ってきて皆のものとして置いている、という感じ。

…そもそも間食はしない&甘い物にとりわけ食指が動かない私としては、買うのはすぐ忘れるわけですが、珍しく最近もらいものが多かったのでこれ幸いとそういったものを持参していました。
例えば、エープリールフールの魚型タルト、イースターの時の卵型ショコラ、モン・サンミッシェルに行った折の塩キャラメルなど。
いつも好評で、それはそれで、会社にいたときにお土産魔(?)だった私としては、そんな気持ちを思い出して嬉しかったり…。

ところで。
こちらは男性もすごく甘いものが好きで、それを隠さない、という話を前にも書いたと思いますが。
この研究室のチーフ(?)のような20代の男性も大の甘党。
で、お母さんが買ってきてくれたという、地元のお菓子(彼はパリの郊外に両親と共に住んでいます)などをよく差し入れに持ってきます。

で、私が自らお菓子に手を出さないのを知っているのか(一応居候として気が引けますしね)、必ずといっていいくらい、一番最初に私に「どう?食べたことある?これとっても美味しいんだよ!」と勧めてくれるのです。

これは会社にいるときからのくせで、お調子者の私は勧められたものは決して断れない。
満面の笑顔で、例え好きじゃないものでもグッと飲み込みあっという間に食べ尽し、「わぁ、美味しい!」と言ってしまうのです
(あ。でも。別にこれは嘘をついているわけではありません。大体そういう風に勧めてくださるものは「美味しさ」としてはきちんと「美味しい」のです。ただ、自分が、欲しているか否か、という問題で…)。
で、更に勧められる、という悪循環に陥ったりするわけですが。

性格というのはナカナカ変わらないもので。
勿論、研究室でもいつでもどこでも「喜んでいただきま~す!」となるのです。

しかしねぇ…。
このフランスのオーソドックスなお菓子とやら。
あまり好きじゃない分野のお菓子が多いのですよ

例えば、この間はメレンゲ。
パン屋さんのお菓子部門には必ずと言っていいくらい置いてあるものですが。
…こんなもの買う人がいるのかなぁと私はいつも眺めていたのでしたが。
それが目の前にど~ん
「どう?食べてごらん、美味しいよ~!」

要はですね、卵白にお砂糖を入れて泡立てて(着色料と香料をいれて)、オーブンで焼いたそのものって感じのお菓子。
すっごい大きいのです。(クロワッサンより大きいくらいの。)
私にしてみるとただの砂糖の塊。甘いだけ…。
しかも、卵白…。

またある日は、死にそうに甘いプラリネ・チョコレート。
そして、今日は、巨大伝統(?)ナッツヌガー。。。

このヌガーも、確かに日本で食べるのより素朴で美味しい気がしましたが。
砂糖の塊がヌチャヌチャしているだけのような…(すみませぬ、好物の方。。。)



で。
そんなことを家に帰って思い出していて、ハタと今頃気づきました。
私の具体的な食べ物の好みが何ぞや、ってことに。

そ。
基本的には好き嫌いはないし、何でも美味しくいただくのですが。
やっぱり大好きなものと、イマイチ積極的に手が伸びないもの、との差があって。

そのイマイチ系…というのは、大体、ニュルニュル、フニュフニュ系なんですね。
例えば、鳥の皮とか、肉の脂身、ハンペン、美味しくないカマボコなどなど。

これは単なる食感の問題か、とこれまでは思っていたのですが。
それだけではないのですね。
目から鱗!ここにも私の飽きっぽい性格がでていたのかなぁ、と。

つまり、同じ味と食感が最初(=食いっきり)っから最後(=飲み込む瞬間)まで続くものが比較的ダメなんだ、ってことです。
つまり、噛み切って、食べているうちに食感にしても味にしても変化するものが好きみたいです。

考えてみれば、このニュルニュル、フニュフニュ系っていうのは、味の沁みこみかたも均一的になるものだし、かけらが大きかろうが小さかろうが基本的に食感は変わらないわけです。
勿論、こういう不偏的なほうがずっと好き、美味しい、という人もいらっしゃるでしょうし。
…ただ私は、それとは逆なんだ、ってことに気づいたのでありました。

例えば、あんまり食べませんがケーキの中でも好きなのはミル・フィーユ(フランス語発音では、くれぐれも「ミル・フォイユ」にしてくださいね!という話も以前書きましたっけ。)。これって、パイのサクサクっというのと、カスタードクリームが、最初バラバラで、食べている間にハーモニーが作り出していく味の変化が楽しめるわけです。
勿論、それとともに食感も変わっていくし。


ハンペンはむぅ…だけど、豆腐やトコロテンは大好き。
つまり、醤油の味が最初はするけど、それが噛むことに寄ってドンドン変わっていく、みたいな?
食感も違ってくるでしょ?

大抵の女性が好きという、お好み焼きなどもさして好みではなく、できれば会席料理、いえいえお惣菜屋でいろいろつまみながら飲む(←オイオイ。結局はそこにくるかぁ?)のが好きなのも、何だか自分で妙に納得がいったのでした。
…そう、今日のヌガーの思い出しながら。



因みに私が持っていった、モン・サンミッシェル名物(?)塩キャラメルもフランス人には大好評でしたが。
私はドウモ…でしたねぇ
後学のために1個で十二分。
だって。最初っから最後までやっぱり味も食感も同じなんだもの…。甘いし。。。

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