中日球団代表を考える

2019年12月15日 | 井戸端会議
今シーズン開幕直前に迫った3/25、球団株主総会が開かれ、その際に衝撃のニュース飛び込んできた。
『中日の西山和夫球団代表兼チーム統括本部長が退任し、加藤宏幸球団代表代理が取締役球団代表に就任する。』
開幕一週間を切ったこんな時期に、おいおい・・・と言いたくなる人事発表があったのは記憶に新しい。
こんな大事な球団代表の交代はその後のチーム運営に多大な影響が及ぶのは必至。

球団代表とは
日本プロフェッショナル野球協約上で定められた制度で各球団が指定する役職。球団を代表して実行委員会などの会議に出る者のこと。チームによっては選手の編成権を持つ者もいる。
商法上や会社組織上の役職ではない。一般的には日本野球組織や各リーグなどの折衝に当たる専任取締役的な役目を負います。
これに対し〝球団社長〟は子会社の社長であり、経営者です。ほとんどの場合が親会社からの天下りで野球の専門家ではない為、このプロ野球に精通する〝球団代表〟を設けることが多い。
(中日は毎年3月と9月に定時の取締役会を開くらしく過去の役員人事も大抵その時期に発表されるようです。ちょっと私の知識不足でした…。)
前任の西山氏が球団代表に就任したのは2013年10月~2019年3月
その前の井手氏が、
2013年4月〜同年9月
その前の佐藤氏が、
2011年/4月〜2013年3月。

前西山球団代表とは(私の勝手な憶測…。)
中日球団では異例のゼネラルマネジャー(GM)のポジションを置くなど、本来代表がやるべき運営業務を放棄し5年半という長期に渡ってチーム運営をおろそかにし、白井オーナーのサポート役に徹した。(言うならば、バリバリの小山派ということになる。)
白井オーナーと共に〝暗黒のドラゴンズ〟を作り上げた張本人の一人だった。年俸など選手に多く負担を負わせチーム運営が行き届かずチームの弱体化を加速させてしまった責任は非常に大きい。また前監督以下、一部のフロント人たちに球団を好き勝手に利用され外国人調査獲得名目で年一の海外旅行や外国人活躍の度合いにより自分たちのロイヤリティーなどの報酬を要求されたりと多額な資金を捻出させるなど球団の資金を流用される始末…。
〝選手ファースト〟ではない球団運営を推し進めた様に思う。

さて、新球団代表に就任した加藤宏幸氏はどんな方なのか。
前職は球団代表代理という肩書きはあったが特に表に出ることなく目立つことはなかったが…。
球団代表代理前は親会社中日新聞社の名古屋本社事業局長に就いていた。
目に付いたのは、90年台後半にドラ番記者を担当していた様だ。
つまり記者からの叩き上げ。プロ野球にドラゴンズに理解がありそうで何よりだ。
90年後半と言えば、フランチャイズ球場をナゴヤ球場からナゴヤドームに移る第2次星野監督政権下、地獄から天国に這い上がるチームを記者の視点から見ていたということ。
大型トレードあり、韓国からの助っ人補強あり、FA獲得あり、ドラフト有力選手獲得ありと球団フロントとベンチ首脳陣が一体となってチームを強くして行った過程を目の辺りで学んだことを活かしてもらえることを信じたい。
ちなみに、調べてみたが大島派か小山派は現段階では不明。

そんな今シーズンオフ、加藤球団代表の仕事っぷりをお手並み拝見。

【大島が海外FA行使せずドラゴンズに残留した件。】
電光石火!ここ数年にはない誠意のあるスピーディーな残留交渉でした。
代表は11/24、「ドラゴンズとしては彼の功績を考えて、最大限の提示をしたつもりです。誠意を示したつもりです。」査定以上の評価を金額に反映させたという。
誠意が伝わり、今オフ最大の戦力補強が出来ました。💘

【FA選手獲得を目指した件】
勝てるチームづくりを目指し、絶対に来てほしいとばかりにFA宣言選手との交渉が解禁となった当日、代表は熱烈なラブコールを送った。11/3、ソフトバンクから国内FA権を行使した福田秀平外野手と福岡市内で初交渉に臨んだ。大争奪戦が予想される中、交渉解禁日の即アタックで熱意を伝えた。
結果、後手に回ることが多かった昨今とは違いをみせた。
獲得は叶わなかったが迅速かつ熱意のある交渉は期待を寄せたファンの期待を裏切らなかった。💔

【動画SNSライブ配信騒動の件】
発端は11/25に名古屋市内で行われた野手送別会。色々不適切と思われるファンががっかりする内容を収めた動画がインスタグラムで配信された様だ。
代表はライブ配信3日後、即コメントを残している。「そういう事実があるならSNS研修とかをどっかでやって注意しないといけない。ただSNSに限らず、パワハラだとか、セクハラとか、そういうのを含めて一社会人としての研修は大切だとは思う。キャンプ中とかに講師の人とか呼んでやらないといけない。」
事を重大視し賢明な考えであった。😌

【契約更改の件】
12球団一どこよりも早く、12/6には全選手来季の契約更改交渉を終了させた。チームは5位、7連続Bクラスと満足いく結果とは程遠い成績にも関わらず全体的には甘めの年俸交渉で終えた。
保留者が一名あった。
代表は「来季年俸は今年の成績から評価するもの。過去の実績も評価するにはFA権を取ること」と説明。
2度目の交渉では「前回は純粋な査定金額を出し、今回は心情的なものを加味した」と説明した。
もっともな評価内容であったと思う。
FA権という言葉を使ったことはちょっと頂けなかったが、FA権を行使出来る様な選手になれる様、頑張って欲しいとエールを送った意味ではなかったか。しかし、どこかの悪意のあるスポーツ誌(ドラゴンズに毎度ネガティブ記事が多い〝東○ポ〟)により混乱を招いてしまった。
今回の甘め契約が吉と出るか凶と出るか?💙

【讀賣退団のゲレーロが中日への出戻りを画策報道の件】
11/8、讀賣のゲレーロは今季限りの退団が決まった。
翌9日、代表は「全く興味はない。ウチを出ていった選手だし、調査もしない。」と、一刀両断!👍

【松坂退団の件】
松坂大輔投手の退団が11/4、決まった。松坂本人の希望で自主退団という形となった。
先発を担う若手投手たちが育ってきている中、球団としては苦渋の選択となったが…。今季の結果から減額制限を超える大幅減ではあるが、来季契約のオファーを出していた。
球界宝、スーパースター松坂を戦力外にしていたら各方面からバッシングを浴びた可能性もあった。
代表は「彼のようなスーパースターがドラゴンズで2年間、プレーしてくれて、若い投手は刺激を受けて…。非常に感謝している」とねぎらった。💦

【育成1位の名大・松田が“竜党の聖地”「ピカイチ」で入団交渉を行った件】
代表は「ホテルじゃなく、ファンが集うところへ行って、ファンに親しんでもらえる選手になってほしい。ファンの声援を受けて、支配下登録を目指して頑張ってほしい」と話した。
ファンを意識した非常に良いに入団交渉の場であったと思いました。💮

最後に、球団代表の仕事とは、
「勝てるチームづくり」と「球団経営の黒字化」だと思います。球団代表は、監督、選手をはじめとしたチーム編成の責任者であると同時に球団が開催する試合、球団行事等の管理をすべて担うことだと思います。

私の主観ですが…。
来季は本当に楽しみなシーズンになる予感を感じております。
やはり、やるのは選手たち。
代表は彼らにやる気を持たせる甘めな契約更改は先行投資だったはず。
もう1つ、クリスマスプレゼントとなるか?新年早々のお年玉となるか?
最強の補強選手期待してます。🎁