Trip to the Waterside ~梅のいい釣り夢気分!~

三浦半島・伊豆半島をメインとした ルアー釣行記とそれにまつわる旅の記録を中心に、日常生活もろもろと

葬儀社という立場からの新型コロナウィルス 1

2020-05-07 | お仕事の話
ステイホームで休みでも出かけることが出来ず、仕事でも無暗な外出を控えるステイオフィス。
昔から訪問して下さっている方には知っている方もいらっしゃるとは思いますが、私は横浜にある葬儀社に勤務しております。

毎日のように葬儀をして人の死というものに関わらせて頂いておりますが、現在世界的に猛威を振るっている新型コロナウィルスに対して思うことを、私見ではございますが触れさせて頂こうかと思います。



まずは新型コロナウィルスが出て間もない頃のことから。

毎日のように亡くなられた方のご親族から施行依頼のご連絡を受けていると、いつか新型コロナウィルスに感染し亡くなられたご家族の方から、葬儀依頼の連絡が来るかもと。そして来たらどうすのか?という怖さがありました。
それに対して社内では方針を決め、うちの会社としては社員とその家族の健康と安全を最優先するため、『依頼を断る』ということに決定しました。しかし電話での葬儀依頼を受けたときに感染者と知らされないでお迎えに行くという怖さがありました。

厚生労働省のHPのQ&Aには当初、問19「新型コロナウィルスにより亡くなった方の遺体を搬送作業や火葬作業に従事する者に引き渡す際に、留意すべき事項はありますか?」

に対し、

「医療機関等は遺体が新型コロナウィルス感染症の病原体に汚染され又は汚染された疑いのある場合、プライバシーの保護にも十分配慮した上で、感染拡大の観点から、遺体の搬送作業及び火葬作業に従事する者に感染防止に努める必要がある旨伝わるように留意して下さい。」

とありました。

しかし実際には知ってか知らずか? このことが守られない病院があるという現実。
これは他社で起こったことですが、施行依頼の知らせを受け搬送に向かったところ、病院に到着してから感染者と知らされたとのこと。うちの会社であれば、その時点で『お断りさせて頂く』ということを、社員に通達をしてあるので問題はそれほどないのですが( とは言っても感染者と接してた人たちと接触することになってはしまうのですが)、そこの葬儀社ではそこまでの話が出来ていなかったのか?施行依頼をそのまま受け火葬まで行ったとのことでした。

今であればこういうことは起こらないでしょうけど、初期にはこのようなことがあったとのことです。
今の医療従事者の方々には感謝しかありませんが、国だったり市だったりがもっとしっかり病院側に対して、ガイドラインの通達を出していて欲しかったかなというのか正直な思いです。



また火葬場についても横浜市は問題ありなんじゃないかと。隣接している横須賀市や川崎市なんかは結構早い段階で、火葬場から感染者の火葬について案内のFAXが送られてきていましたが、横浜市は未だまったく何の指示ないし案内はなし。市内民間の西寺尾火葬場や逗子市民間の小坪斎場も案内がきているのに。
大体の火葬場は感染者の火葬については通常営業の時間外に行い、他のご葬家ご親族と感染者のご親族を接触させないような配慮がされています。これは感染者のご遺体から感染する恐れがあることと、感染者のご家族にも感染の疑いがあるからだと思われますが、横浜市に限っては通常営業時間、つまりは他のご親族がいる時間帯に行われ、そのことが告知もされません。各葬儀社スタッフも火葬場案内や霊柩車業務で火葬場へ出入りしているので、そのような状況は感染のリスクがありますが、横浜市は何の対策もないのが現状です。