10月10日に行われた東京都教育委員会定例会で、「2020年度東京都立高等学校等の第一学年生徒の募集人員等について」が議論されました。
また、小山台高校定時制と立川高校定時制の存続を求める請願についても審議が行われました。
この間、雪谷高校定時制、江北高校定時制の募集停止が多くの反対の声があるにも関わらず強行される中で、来年度の募集にあたって小山台高校定時制と立川高校定時制がどうなるかは注目すべきポイントとなっていました。
結果、両校とも生徒募集停止はなく、来年度も再来年度も1年生の生徒募集が行われることになりました。
定時制の問題について、教育委員全員が発言したことも傍聴した方からお伺いしました。
東京都教育委員会は、小山台と立川を閉課程にする方針に変わりはないとしています。ただ、募集停止にさせなかったことは、2万人以上の署名を集め、粘り強く定時制の大切さを訴えてきた運動の力です。
私も、江北高校定時制の閉課程について、文教委員会で請願の質疑を行った際に、当事者の方々からお話をお伺いしました。(参考:都立江北高校夜間定時制の募集停止の決定を「拙速」に行うべきではない)
定時制課程で学ぶことがいかにかけがえないものか、この場所をなくさないでほしいという強い思いに私も心揺さぶられました。
質疑でも紹介した卒業生の声を改めて紹介します。
定時制の学校に通っている人たちというのは、家庭の事情があったり、他の人との間で色々あって人間不信になったりで、「自分と同じだな」と思うような人たちがいっぱいいる。自分のことを「社会不適合かな」と思うこともあるけれど、ほかにも同じような境遇の人がたくさんいるんだと感じることができた。みんな優しくて、共感できた。
人間不信という感じだったんですけど先生たちが頑張っていると、自分もがんばらなければと思って、毎日学校に行って賞をもらった。本当に嬉しかった。親になったら、自分も江北高校定時制だったけど、いい学校だったぞと送り出してやりたいと思う。
自分のような状況の人が他にもいる。その時に、江北高校があれば、よかったと思えるのではないか。家庭環境が複雑であったり、経済的に厳しい状況である人が救われる場所を一つでも多く残しておいてほしい。先生たちも本当にあたたかく接してくれた。だからこの江北高校定時制を無くさないで存続させてほしい。
夜間定時制高校の「閉課程」を巡っては「適正化」の名のもとに廃止計画がすすめられしかも決定過程が「ブラックボックス」で不透明であるということへの不信感があります。
そして同時に、現実に夜間定時制高校が果たしている今日的役割を深く認識していることが運動されている方々に共通しています。
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