日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

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『ボローニャ紀行』のメモ書き(13)

2018-09-18 | 学んだこと、政策のこと

 「日常の中に人生を見つけるには、みんなでそれを叶えてくれる街を作らねばならない」という言葉に、心揺さぶられました。

 家族、友達、わが街という3つが人生なのだと。

 ヨーロッパにいらっしゃった方なら、どなたもご存じのように、どこでも夕方になると呆れるくらいの人がたくさん出てきます。日曜のお昼などは、中心の広場から商店街にかけて、通りは家族連れでいっぱいです。そして閉まった商店の飾り窓を丁寧に眺めながらゆっくり歩いている。そこで、

「こんなに人が出ているのに店を閉めているなんて、どうかしている。また買うことができないのに、商品を見て歩くなんて、もっとどうかしている」

 と思いましたが、後でいろんな人から話を聞くと、そういうことではないらしい。

「わたしたちは自分の街を見て、楽しんでいるんだ。あそこの店にはあれがあり、こちらの店にはこれがあるということを眺めるなんておもしろいじゃないか。それにこうやって歩いていれば、きっと知った人に出会うし、会えば話に花を咲かせて時を忘れる。それがまたうれしいんだ。つまり人生のよろこびとは、こういうささいなことの中にあるんだよ

 日常の楽しみを、そして人生の目的を見つけること

 商店街へ出かけて運と買い物をしたり、遊園地に行ったり、温泉やなんとかランドへ出かけたり、そういう非日常の方法でしか楽しむことができないのは、少しおかしいのではないか。ただし、日常の中に人生を見つけるには、みんなでそれを叶えてくれる街を作らねばならない。別にいえば、一が家族、二が友だち、三がわが街、この三つの中にしか人生はない。トレヴィーゾで過ごした一週間でそう教わって、そこで、とりわけ積極的に街づくりをしているボローニャに行き着いたもののようです。(128〜129ページ)

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