霞ヶ浦のほとりで

徒然なるままに

みずほ生活(13:いろいろな懸案)

2017-12-03 15:59:13 | 南極の思い出
私が観測機器のトラブルに悩んでいた頃、機械担当隊員も発動発電機のことで悩みを抱えていました。
みずほ基地の電力は12KVA発電機と予備機の16KVA発電機を使用していましたが、500時間の定期点検を実施していても極寒の中24時間運転しているので、回転数が不安定になったりいろいろなトラブルが発生します。エンジンストップで停電になったこともありました。
冬場の暗夜で停電し、予備機もトラブってしまえば重大な危機に陥ります。機械担当隊員は監視パネルのメータをいつもハラハラしながら見ていると打ち明けてくれました。
リーダーの雪氷担当隊員は火災や雪で換気孔が詰まる一酸化炭素中毒など常に心配し気をつけていましたし、医療担当隊員は大怪我や食中毒など無いように気を配っていました。冬明けは医療担当隊員が交代し無医村となりました。
もちろん懸案は皆で協力し合いますが、各担当者は一人で状況判断し対応を決断しなければなりません。
暗夜の雪の下で各自がいろいろな事案に悩み対応しながらも、淡々と日々が過ぎていきました。

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