飄(つむじ風)

純粋な理知をブログに注ぐ。

デーヴィッド・アイク、ニューズレター 2009年3月22日号!!

2009-03-28 10:41:21 | 国際・政治

西も東も急速にきな臭くなってきた!!
既定の騒擾の大判振る舞いがこれから始まる!!



 このままで、世の中が平穏に行くはずがない。積もり積もったカルマのエネルギーが奔流として流れ出るまで治まる道理がない。一つは悪の成果支配計画がどうにも治まらない。総仕上げに掛かる時が来ている。


 しかし、最期の最後はどうなるかは分からない。好きに遣らすしかない。我々に出来ることは、如何に心して対応するかである。怖れる者は、早々に疎開するに越したことはない。好奇心ある者は、注意して、目を皿のように2見極めることが肝腎だ。勇気ある者は、徹底抗戦することも又オモシロイ。


 とにかく、動乱期を迎えていることに一歩の狂いはない。


【転載開始】

デーヴィッド・アイク、ニューズレター 2009年3月22日号

イスラエル最悪の狂人たちが…

…次の戦争を計画している?

 

みなさん、こんにちは

今年の初めに数週間続いたガザ地区の言いようのない恐怖と大量虐殺の後、イスラエルはやけに静まり返っている。だがあの国では、我々が知っておくべき多くのことが進行している。

そ れは映画メリー・ポピンズの性格によく似たような「タカ」を装った男をめぐる話である。この男と比べれば、メリー・ポピンズの俳優ディック・ヴァン・ダイ クは「タカ」だった。政治的に通常「タカ」とみなされるものから目線を右に数千マイル移動して欲しい。すると目の前に現れるのがベンジャミン《ビビ》ネタ ニヤフだ。

ネタニヤフは中東に大混乱を引き起こさせたがっている。そう、今よりも遥かにひどい混乱を望んでいる。そしてパレスチナの人々の処遇をさらに目も覆いたくなるような劣悪で、悪行を尽くしたどん底状態にすると決めているのだ。

も し彼が傍観者か飲み屋で大口をたたく男だったら、これはそれほどひどい話ではない。しかしこの極めて邪悪な男は現在イスラエルの「次期首相」なのだ。彼は イスラエル国で中心的な役割を演じているイルミナティのアジェンダの歴史の重大な局面で連立政権樹立を目指し、首相に就任しようとしている。

今週、彼は与えられた組閣期間を2週間延長するよう、あのテロリスト、イスラエルの大統領シモン・ペレスに要請している。-好きなだけ時間をかけて“ビビ”。我々のために急がないでいいから。[訳注:これにより最終期限は4月3日なった]

イスラエルの大統領シモン・ペレス、テロリスト集団ハガナーの工作員。ハガナーはイルグンのような他の組織とともに爆破テロによって1948年にイスラエルを誕生させた。そしてハガナーは現在、ガザに爆弾を撒き散らしたイスラエル「国防」軍になっている。彼はヘンリー・キッシンジャーやもう一人のテロリストで首相のメナヘム・ベギンなどの大量虐殺者と同様にノーベル平和賞を手にしている。 

最近行われた選挙でネタニヤフのリクード党が得た議席は、ガザで死と破壊が進行した時イスラエル外相であったツィピ・リヴニ率いるカディマ党に1議席及ばなかったにも拘らず、ネタニヤフが連立政権を樹立する可能性は高いと信じられていた。

実現すれば「あまりにも右すぎる」として、テロ集団イルグンのテロリストの娘である氷のように冷酷なツィピ・リヴニさえ、ネタニヤフ政権のポストを拒んだということは、ネタニヤフが次第につのる連立政権の過激主義の証である。

リヴニの父イータンはメナヘム・ベギンの下で働いたイルグンの最高執行責任者だった。 そして、91人が死亡し46が負傷した1946年のエルサレムのキングデーヴィッドホテル爆破に関与している。

ツィピ・リヴニはロスチャイルドが操る「イスラエルの」殺人組織、モサドに1980年から1984年まで仕えた。そしてもちろん現在もそうしているのは、それは「元」モサド工作員などというものが存在しないからだ。その中にはフランス大統領ニコラ・サルコジも含まる。

ガ ザの人々を攻撃する間、絶えずテレビに出て無実の人々を毎日殺戮することを正当化しようとしていたツィピ・リヴニを、みなさんはご記憶だろう。子供400 人を含む1,300人のパレスチナ人の死は「状況の正常な帰結」だと彼女は語った。さらに「我々はこの作戦を実行する必要があった。それを行ったことに私 は安堵している。」と言っている。

どうやら明らかに他の人々より簡単に安らぎを見いだしてしまう人たちがいるらしい。だが重要 なのは他人の命を全く尊重しないこの無神経なご婦人が、過激すぎるという理由でネタニヤフの連立政権に参加するつもりがないという点だ。このニューズレ ターの最後にあるリヴニがガザ空爆の最中に行った記者会見の模様を見れば、ネタニヤフとその取り巻きがどれほど過激に違いないかがわかり、尻込みするだろ う。

事情が分かったと思うが、リヴニが心変わりする可能性をまだ排除してはならない。おっと、ツィピ・リヴニについて「心(ハート)」などという言葉を使うとは、私もひどい間違いをしたものだ。「考え(マインド)」を変える、の方がふさわしく、ずっと正しい。

ではこのネタニヤフという輩はどういう人物なのだろう?

彼は1949年テルアビブ生まれだが、14歳の時、一家でアメリカに移住している。マサチューセッツ工科大学とハーバードで学んで、その後帰国している。

彼の政治的経歴が実際に始まったのは1980年代の初めにイスラエルの国連代表になった時だ。後にロスチャイルドが支配する「イスラエル」国会(クネセト)の議員に選出され、1996年から1999年まで首相であり、外務大臣、財務大臣も努めたことがある。

ネ タニヤフは子ブッシュの背後にあるネオコンの人脈に極めて近く、イスラエル首相であった1996年には彼の「アドバイザー」で悪名高いリチャード・パール 率いるユダヤ系アメリカ人のネオコンが彼のために重要な政策書を準備した。この文書はサダム・フセイン追放を提唱しており、実はそれが「中心課題」だっ た。そしてリチャード・パールは2003年にサダムを排除したイラク侵略の首謀者だった。

この文書は「決別-王国実現のための新戦略」と題されていた。そして現在「シオニズム右翼」(私が見てきた範囲では、実際に別の種類のシオニズムがあるわけではない)と呼ばれるものに基づいた政策によって中東を支配するという目的を主張している。

しかしネタニヤフが象徴するシオニズムの原理は、「右翼」という言葉がニューエイジの愛の集いに思えるほど過激なものである。

リチャード・パールーイラク侵略を指揮したイスラエルの回し者(大多数のうちの1人)。サダム・フセインの排除は、彼が1996年に他のアメリカ人シオニストと一緒にネタニヤフのために書いた「決別」の文書の内容がそのまま実行されたものだ。

ネ タニヤフは東エルサレム問題でパレスチナ人と交渉しないと公約し、パレスチナ領の西岸地区の広大なエリアをイスラエルの一部とすること、1940年代以降 のイスラエルのテロによって家を失ったパレスチナ難民が元々自分たちの土地だった場所に帰ることをいかなる状況でも許さないことを明言している。

し かしネタニヤフ政権が最大の脅威となるのは対イラン計画だ。彼は首相としての最初の使命は「イランの脅威を永久に破壊すること」だと述べている。「イラン は将来核武装していないだろう」と言うネタニヤフの言葉は「この発言を実現するために必要なすべて」(を行う)という意味だとつけ加えている。

ネ オコンはイラン攻撃に着手したいと長年躍起になっている。ネタニヤフが権力の座に就けば、ネオコンは自分たちの息のかかった人間をイスラエルの軍事政策を 掌握する立場に就けることになる。そしてアメリカでは著しい数のアメリカ人シオニストが重要な地位に就いている。これらによって彼らはアメリカ政策をイル ミナティのネットワークに繋がる別の糸と共謀して操作するのである。

イスラエルの新政権の超過激主義を立証し裏付けるものとして、報じられている超極右政党イスラエル・ベイテイヌ(『イスラエル我が家』)の党首アヴィグドール・リーバーマンの外相就任がある。

(『超過激主義』や『超極右』などの言葉が必要だ。なぜならイスラエルの一般的な普段の政策が過激主義であり『極右』である。そしてネタニヤフ/リーバーマン政権はそれさえ超えるようにつくられているからだ。)

アヴィグドール・リーバーマン

アヴィグドール・リーバーマンを公平に評価するには確かに「超過激主義」や「超極右」のような言葉が必要だ。そして彼には同じ党出身の狂人の副外相がいるようだ。まさに精神病院を乗っ取った患者たちだ。

ライ《Lie-嘘》 バーマンは、ネタニヤフと同じようにパレスチナの地に違法なイスラエル入植地が拡大し続けることを支持するだけでなく、その中のひとつに実際に住んでい る。選挙で誕生したパレスチナ「政府」ハマスのメンバーに会見したアラブ系イスラエル人の下院議員たちは、ニュルンベルグ裁判後のナチス協力者のように処 刑されるべきだと言ったのがこの男だ。

リーバーマンの党のスローガンは「忠誠心がないなら市民権はない」というものだった。そしてイスラエルに居住するアラブ人はユダヤ人国家であるイスラエルへの忠誠を誓い、兵役義務を負うことを強制する法律の必要性を訴えている。

エ ルサレム・ポスト紙は1月にリーバーマンの「第二次世界大戦でアメリカが日本にしたのと同様に、イスラエルはハマスとの戦いを続行すべきだ。そうすればこ の国の占領も不要になる」という発言を引用していた。これは長崎と広島への原爆投下に言及したものと広く受け止められているが、明らかにその通りだ。

リーバーマンはネタニヤフが過去に首相だった時、1度内閣のトップだった、そして前回の連立政権では2008年に辞職するまで副首相だった。辞めた理由は基本的にその政権が十分過激ではないというものだった。

ソ連生まれのリーバーマンはナイトクラブの元用心棒で(私も驚いたが本当の話だ)、詐欺と横領と資金洗浄の容疑(これにも驚いたが本当の話だ)で捜査対象になっている。だが彼に関して現在最も重要な事実は次のことだ。

主 流メディアの報道によれば、リーバーマンはイスラエルの対イラン政策の中心メンバーで、アメリカとのこの問題や他の問題についての交渉の中心にいるそう だ。エルサレム・ポスト紙は、「出現する核の脅威」(イランのものが最も顕著だと述べられている)に関するアメリカ/イスラエル両国の政策について重要な 決定を行うアメリカ・イスラエル合同戦略会議への彼の代表就任予定を裏付ける草稿を入手したと報じている。

(世界で最も好戦的で戦争に取り憑かれた国のひとつであるイスラエルが、中東で唯一の核保有国だという事実は、もちろん決して言及されない。)

エルサレム・ポスト紙はリーバーマンがその委員会代表に任命されることの重要性を次のように述べている。

「この委員会の任務のデリケートな性質上、エフード・オルメルト首相は前IDF(イスラエル国防軍)参謀総長のシャウル・モハズ運輸大臣を代表団長に任命した。外相のツィピ・リヴニが軍事には精通していないため、リヴニより適任だとしたものだ。

イスラエル外相はこの委員会代表に数年なっていない。超極右政党イスラエル・ベイテイヌの関係者はリーバーマンがイスラエルのアメリカとの外交関係の足場づくりを望むため、首相の就任慣例ではあるものの、彼がその委員会の代表を務めることの方が重要だと述べた。」 

我々がここで見ているのは、イルミナティとロスチャイルドが第三次世界大戦勃発を望むこの時期に、超過激主義がイスラエルの内政、外交、軍事政策を支配しているということだ。他の選択肢もあるが、第三次世界大戦はほぼ間違いなく中東から勃発するだろう。

さ らに重要なことは、名目上はミスター・テレプロンプター、バラク・オバマが率いている現在のアメリカ政府を支配しているのはシオニストの超過激主義者たち だ。ホワイトハウスの対イスラエル、対イラン政策、他のあらゆることが、これらのシオニストのフロントマンたちの指図によるものだ。すなわち大統領首席補 佐官ラーム・エマニュエルと、オバマの虚偽の選挙キャンペーンを統括した大統領上級顧問デーヴィッド・アクセルロッドだ。

エマ ニュエルはイルグンのテロリストの息子で、偶然だが、彼の弟アリは「反逆の」映画監督マイケル・ムーアのエージェントだ。ムーアは自分のドキュメンタリー でこのシオニストとの繋がりに決して言及しない。アクセルロッドはオバマの「スピーチ」原稿を監督する人物だ。「大統領」はテレプロンプターのスクリーン に映った「スピーチ」をオウムのように読むので、オバマは聖パトリックデーのパーティで間違って他人のスピーチがテレプロンプターに出た時、人々がパー ティに招待されたことに対し自分自身に感謝してオウムぶりを発揮した。

アクセルロッドとエマニュエルの典型的なポーズ

「オ バマ」政権は他のシオニスト過激主義者たちで一杯だ。経済対策チームはほとんどすべてがそうだし、自分で告白している副大統領のジョー・バイデンもそう だ。アメリカはかつてないほどに(ここに意味がある)シオニストの王国と化している。そしてちょうど時を同じくしてイスラエルでは最悪の狂人たちが権力を 乗っ取る寸前だ。

これは全く偶然ではない。

イスラエル国内では、これは自国の領土からのパレスチナ 人除去を追及する1940年代から続く政策を加速させる結果となるだろう。イスラエル国家の初代指導者たちの発言は、その意図が常にパレスチナ人を無理や り追い出し、彼らが「大イスラエル」と呼ぶものをつくることであると証明している。

1946年以降の土地収奪を見れば、現在どれほどこれが進行しているか分かる。そしてネタニヤフ/リーバーマン政権は可能な限りこれを推進するだろう。

緑はパレスチナ領、白がイスラエル領、区分は左から1946年、1947年、1948年-1967年そして1999年。イスラエルの土地収奪は今日まで続いている。そしてさらにいっそう増大する。

ネタニヤフとリーバーマンが権力の座に就けば、パレスチナ人の悪夢は一層酷いものとなってゆくだろう。そして残りの世界にとっても基本的に同じ意味がある。

イルミナティはイスラエルと中東から第三次世界大戦を起こすと長い間計画してきた。そしてイスラエル、アメリカ両国で今起きていること、そして両国の人事によって時限爆弾を作動させたのだ。

ゲー ムが変わって、この計画はすでにイラン攻撃ではなく、イランとロシアを使い彼らの要望した紛争を引き起こすことだと言っている研究者もいることも承知して いる。彼らが正しいかもしれないが、私はイスラエル-イランをすべての発端とし、アメリカやヨーロッパ、ロシア、中国など世界の他の地域に紛争を拡大して ゆくという選択肢を除外しようとは全く思わない。

ネタニヤフが連立政権づくりに失敗することを期待されるかも知れないが、彼は連立政権をつくるだろう。そしてネタニヤフ&リーバーマンによる最悪のシナリ オであるかもしれない限り、残された選択肢は世界に平和と正義を望む人々にとってわずかな慰めにもならない。イスラエルがガザ地区を猛攻撃していた数週間 前の新聞やテレビのヘッドラインに比べればイスラエルは「静か」になったかのように見えるかもしれないが、我々はこの国の出来事を極めて注意深く監視しな ければならない。なぜなら「パレスチナに」起きることがあっという間に「我々に」も起きうるからだ。

実は、それが目論みなのだ。


【転載終了】


漆間巌警察庁長官が「捜査費」で宴会を開いていた! !

2009-03-28 10:27:12 | ニュース

漆間巌氏と周辺情報!!第2弾


 今回は、少々長い。全体の構図を、後に明らかにするために全文転載する。今般の『小沢公設秘書逮捕時件』は、今に突如として起こされたモノではない。周到に企図された、官僚・警察国家路線の伏線上に発生した事案であることが明白である。

20090310124537


 

 この事は、民主国家の危機を意味する。管理統制国家への歩みが始まっている。その一部が、露呈したに過ぎない。麻生政権があまりにふがいないモノだから、謀略官僚が慌てて表に飛び出した格好だ。


 最近、麻生首相が顔色を失っているのが気づかれるであろう。もはや、麻生首相の独壇場では政治は動いていないのである。寧ろ、麻生首相も恫喝されているのかも知れない。所詮、首相も繰り人形になった。


 体制維持の死にものぐるいの戦いが始まっている。


【転載開始】http://www.news.janjan.jp/column/0902/0902026684/1.php

内閣官房に「権力の暗部」抱える麻生政権―警察庁出身副長官・漆間巌の存在理由

田中良太2009/02/04
 麻生内閣の看板の公務員制度改革が人事院の抵抗で難航し、事務官房副長官の漆間巌が機 能していないためだと指摘されている。だが、麻生首相が漆間に期待するのは政府全体の調整役ではなく、元警察庁長官として刑事と公安の両情報を収集し、警 察権力を政治運営に利用することだとみられる。今後、漆間のこうした動きに注目すべきだ。
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 ◆難航する公務員制度改革
 麻生太郎内閣の大きな課題のひとつ、公務員制度改革が難航している。1月30日を期限として設定していた「工程表」の決定を見送り、2月以降に先送りせ ざるを得なかった。幹部人事を一元化する「内閣人事・行政管理局」への機能移管に人事院が抵抗、調整がつかなかったためだ。

 行革担当相・甘利明は3月中の関連法案の国会提出を目指し、1月中の工程表決定にこだわってきた。人事院は各省庁の給与に連動するポストの定数(級別定 数)を決める権限を持っている。この権限を内閣人事・行政管理局に移さないと、柔軟な人事配置ができないとして人事院に移管を求めてきた。

 ◆人事院総裁の抵抗
 前日の29日、自民党公務員制度改革委員会は人事院が同意しなくても政府が工程表を決めることを了承。これを受けて、甘利は人事院総裁の谷公士(まさひ と)に電話し、30日に予定していた国家公務員制度改革推進本部への出席を求めた。しかし谷は推進会議への出席を拒否した。甘利は「反対は結構。ちゃんと 説明してほしい」と迫ったが、谷は応じなかった。河村建夫官房長官の判断に持ち込まれ、政府内で摩擦を生まないよう時間をかけるべきだとして、先送りが決 まった。

 ◆事務官房副長官が機能していない
 どうして人事院がここまで抵抗するのか? 政府・自民党で浮かび上がっているのが事務官房副長官の漆間巌が機能していないという指摘だ。

 事務官房副長官は、事務次官会議を主宰し、議長役を務める。つまり各省庁事務次官のまとめ役なのである。行革が大きな政治課題として浮上して以後、官僚の抵抗の強い事項については、事務官房副長官が説得役となってきた。

 さいきんでは石原信雄(自治省出身)、古川貞二郎(厚生省出身)といった事務官房副長官が「長期政権」だったが、これに類した問題では、「官の抵抗」が突出しないよう抑え込んできた実績がある。どうやら現職の漆間巌には、それが自分の仕事だという認識さえないらしい。

 ◆警察官僚・漆間巌の消極姿勢
 同時に漆間巌は、「天下り」抑制そのものに消極的であるといわれている。安倍政権時代の07年3月、当時の的場順三官房副長官が天下り抑制を中心とした 公務員制度改革をとりまとめようとしたさい、事務次官会議メンバー(警察庁長官は事務次官扱い)の中で突出した強い姿勢で「絶対反対」を崩さなかったこと で知られる。

 これは警察官僚の立場を代弁したものとされる。警察は膨大な「地元採用組」を抱えている。警視庁と46道府県警が、警察官採用試験を行い、それぞれ採用 する。その地元採用組が巡査からスタートであるのに対して、警察庁採用のキャリアは警部補付け出しとなっている。階級社会だから格差も歴然たるものであ る。

 その地元採用組も、最終的には本部部長や、署長のポストに就き、定年後は天下りする。中央省庁のキャリア官僚が、天下り先の面倒を見てもらえないという ことになると、その影響は必ず地方の警察官にも及んでくる。一定期間を経て後には、地方の天下りも「禁止」ムードが強まるはずだ。警察庁キャリアは、地元 組のためにも「天下り禁止」に与するわけにはいかないというのである。

 漆間は調整に乗り出さないだけではない。今回の騒ぎでは、人事院の抵抗を煽るようなことまでやっているらしいのだ。

 ◆警察官僚起用の意味は?
 なぜ漆間にはこのような行動が許されるのか。任命権者である麻生太郎首相が漆間に期待しているのは、官僚の世界の調整能力ではないからだ。

 事務官房副長官は、旧内務省系の諸官庁の事務次官OBから指名されるのが慣例となっていた。しかし厚生、労働、自治各省OBが多く、警察庁は意外に少な い。警察庁出身者としては田中角栄政権時代の後藤田正晴の例がある。しかし後藤田は警察庁長官となったものの、自治庁(その後自治省、総務省)の官房長、 税務局長を歴任した。

 後藤田の場合、自治庁で身につけた調整能力が買われての起用だと思われ、実際のちに中曽根康弘政権の官房長官となった時期も、優れた調整能力を発揮した。

 ◆嫌われた二橋正弘
 調整能力を重視するからこそ、厚生、労働、自治といった各省の次官OBが起用され続けてきたのである。石原・古川をついだのは二橋正弘(自治事務次官 OB)だった。二橋は03年9月、小泉純一郎内閣で副長官に任命された。さいきんの例では安倍晋三内閣成立のさい、再任される方が普通といえる。

 ところが安倍は二橋を嫌った。一つは女帝に道を開く皇室典範改正問題が理由となった。小泉首相(当時)は、首相自身の私的諮問機関「皇室典範に関する有 識者会議」(吉川弘之座長)をつくった。05年11月、女性天皇、女系天皇(母方だけに天皇の血筋を引く天皇)を容認する報告書の提出をうけて、06年の 通常国会にも皇室典範改正案を出すと意気込んでいた。

 この女性・女系天皇容認へのシナリオをつくったのが、古川・二橋両副長官だったというのが、安倍の見方だった。小泉は自民党内右派の強い反対によって改正案提出を断念したのだが、安倍はその反対派の一員だったのだ(麻生も同じだった)。

 もう一つは、04年5月、在上海総領事館員自殺事件があった。この館員が残した遺書には、中国公安当局と思われる男性に女性関係を指摘され、機密情報な どの提供を強要されたという主旨のことが書かれていた。この事件について外務省は、官邸への情報提供を怠ったとして、週刊誌などに批判された。

 この「事件」について、一部の週刊誌は、外務省が二橋副長官に相談したところ、二橋が「官邸に情報をあげるな」と指示したと書いた。安倍・麻生はともにその報道が正しいと判断。二橋を嫌った。

 ◆漆間を信頼した安倍晋三
 安倍内閣の事務官房副長官についても「漆間説」があった。安倍は2001年12月の東シナ海不審船事件のとき官房副長官だった。当時警察庁警備局長だっ た漆間が防衛庁などより早く北朝鮮の工作船と断定し、「重装備の可能性が高い」と言っていたことに強く印象づけられた。その後、漆間に面談を求め、拉致問 題だけでなく北朝鮮全般について詳しいことで、全幅の信頼を置くようになったという。

 しかし安倍晋三がじっさいに任命した事務官房副長官は、大蔵官僚OBの的場順三であった。的場は晋三の父・故晋太郎と親しく、晋三自身にとっては官界に ついてのコーチ役だった。漆間は当時、現職の警察庁長官だった。続投させた方がプラスというのが、安倍の判断だったとされる。

 ◆洞爺湖サミットが実現した理由
 安倍の漆間への信頼は揺るがなかった。2007年4月、翌08年日本が議長国となるサミット(主要先進国首脳会議)会場を、北海道・洞爺湖の「ザ・ウィ ンザーホテル洞爺リゾート&スパ」に決めたことは、それを示すものだった。警察庁長官の漆間が、「警備上最適」と推薦したのが、最大の理由だった。

 しかし漆間の推薦には、別の理由が指摘されている。ウィンザーホテル洞爺はもともと、北海道拓殖銀行系列のリゾート開発会社・エイペックス(本社・札幌市)によって建設された。しかしエイペックスは1998年3月に倒産、同年11月の拓銀破たんの一因となった。

 ◆会場のホテルは、「セコム所有」
 同ホテルはその後「ザ・ウィンザー・ホテルズインターナショナル」(本社・東京)の所有となったが、同社は大手総合警備会社「セコム」(本社・東京)の子会社であった。

 警備保障業界は、すべての企業が警察庁の子会社のような様相になっている。とくに漆間は業界との関係が深い長官として知られていた。年齢の離れた実兄 で、同じく警察キャリアだった漆間英治(最終ポストは中部管区警察局長)が綜合警備保障会社の社長となっていたからだ。業界トップのセコムにとっても、 ウィンザーホテル洞爺でのサミット開催は、いわば起死回生の策であり、社長・会長を経て最高顧問となっていた飯田亮が熱心に動き回っていた。飯田の代理人 となっていたのが漆間だったのである。

 ◆二橋の復帰と2度目の更迭
 安倍の「政権投げ出し」によって福田康夫が首相に就任したのが、07年9月。このとき福田は、閣僚はほとんど再任したが、内閣官房は長官に町村信孝を起 用、副長官も全員入れ替えた。事務副長官には安倍が嫌った二橋を復活させた。しかしポスト福田の首相となった麻生は、再び二橋を更迭、漆間巌を起用したの である。事務官房副長官の人事、具体的には二橋の扱いを見ると、安倍・麻生と福田の確執がいかに根深いものであるか明らかだろう。

 麻生が漆間に注目したのは03年9月の内閣改造で総務相に就任して以後。それまでタブー視されてきた朝鮮総連や解放同盟などがからむ事件にもメスを入れる総指揮官は漆間だとの噂を聞き、じっさいに会ってみて意気投合したとされる。

 ◆麻生の期待は情報と権力に
「調整能力なき事務副長官」漆間に麻生が期待しているものは何だろうか? 一つは情報であり、もう一つは警察を動かせるという権力である。日本の警察は全 国に網の目のようにはりめぐらした情報機関である。刑事警察は暴力団を、公安警察は左翼・右翼集団と政党全般を、そして外事警察は朝鮮・韓国人団体や外国 人を監視している。防衛省(自衛隊の情報部門)や検察庁(傘下に公安調査庁を持つ)などとうてい及ばない、最強の情報機関なのである。

 警察は当然、さまざまな事件を捜査する権力機関でもある。選挙違反など政治がらみの事件の捜査も含まれている。警察は公安部門と刑事部門の「二本立て」で相互に反目・対立しあっている。しかし漆間はその双方を渡り歩き、「両刀遣い」として知られる。

 警備業界のため、ひいては自分の利益のために洞爺湖サミットをやらせるなど「権力の乱用」は、使う方から見れば魅力的であろう。安倍政権下で、公務員制度改革をめぐって対立したときには、渡辺喜美の身辺を調べさせたこともあるという。

 ◆起死回生の秘策を練っている?
 支持率低迷に悩む麻生政権が「起死回生の秘策」劇を演じるとすれば、シナリオを書き、プロデュースする人材は漆間巌以外にはいないはずだ。

 いずれにしても、後ろ暗い部分の大きい「国家の暴力装置」代表を内閣官房に抱え込んでいるのが麻生政権であることは強く意識しておく必要がある。その暴力装置代表が動き出すタイミングは何時かを注目すべきだ。【転載終了】

 さらに、悪しき捜査費流用問題は、まだ、闇の裡にある。その闇に身を置く警察官僚は、数多い。決して、明らかにされることはない、と同時に、今もまだ、奥の院では堂々と宴が持たれている。正々堂々と、しかし、身内に甘い官僚世界独特の隠然たる堂々さで行われているのだ。そこに重大問題がある。しかも、それは、警視以上の特権である。巡査部長以下は、その資金を生み出すために、公金流用にための公文書偽造、同行使の違法行為が横行している。

 警察内部の犯罪の温床がそこにある。

 

Sousahi

【転載開始】2005年9月 9日 (金)

漆間巌警察庁長官が「捜査費」で宴会を開いていた!

http://incidents.cocolog-nifty.com/the_incidents/2005/09/post_cc21.html

 漆間巌(うるま・いわお)警察庁長官(60歳)が愛知県警察本部長時代(1996年8月20日~1999年1月8日)、「捜査費」(国費)で宴会を開いていたことが、筆者が情報公開法により入手した「3月分捜査費明細書」という文書からわかった。

「捜査費」はその名前のとおり、「捜査」に使う費用。それが漆間本部長(当時)らの飲み食いに使われていたとなれば、国民から強い批判が巻き起こるのは必至だ。

 漆間本部長(同)が「本部長激励慰労」なる宴会を開いていたのは、「平成9年(1997年)3月6日」。場所は「名城会館」(名古屋市北区・現在は存在しない)で、金額は「150,000円」。

 このような宴会が「捜査費」でまかなわれているのは違法ではないのか。愛知県警総務部会計課は、次のとおり説明する。

「捜査費の激励慰労費は、捜査活動に要する経費のうち、長期にわたる重要事件および困難な重要事件の捜査等に従事する捜査員等に対する簡素な激励のための経費です」

 あくまでも「捜査」にかかる「経費」だから、違法ではないということらしい。しかし、いくら「激励」という名目があっても、身内の飲み食いが税金で支払われなければならない理由はない。

 財務省主計局は、こう話す。

「警察庁から『激励慰労費は、単純な飲み食いとは違い、現場の捜査員の率直な意見交換に必要な経費』と説明されています」

 だから「経費」として認め、予算をつけているということらしい。しかし、「飲み食いしながらでなければ、率直な意見交換ができない」などという理 屈は、税金支出上、絶対に認めるべきではないし、そのような組織が捜査しているから、検挙率が26.1%(2004年)と低迷しているのである。

 筆者は漆間長官にもインタビューを申し込んだが、「個別案件についての長官へのインタビューは応じておりません」(警察庁広報室)と拒否された。【転載終了】