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高齢社会の終相(4)

2024-09-01 | その他


孫やひ孫の時代になればだんだんと世の中はよくなってくるだろう、未来は楽観的、と思えれば老人なりに夢を見ることもできます。これから来るそれが真実の時代だ、とも思えます。
一方、自分の後で真の時代が来るというのは不愉快ですから、自分が終わるころ世界も終わると思いたい、という感覚もあります(拙稿92章「耄碌頭巾」)。末世思想ですね。
年寄りには実はひそかにこの思想が多い。多数派なので時代気分を作ってしまいます。つまり、高齢社会では、マスメディアのペシミズムに反映しています。
多産多子の人口増加社会ならば楽観論に勢いがある。少産少子では悲観論になります。子を産む若い人は、自分の都合が優先するから、年寄りを慰めるために出産をすることはありません。少子化でマスメディアは悲観論になる。悪循環で少子化と悲観論は強くなるしかありません。
子孫繁栄、産めよ増やせよ、というと保守反動になる。封建イデオロギーの臭いがする。人間解放、女性解放の逆方向だから危険、と思う人もいます。何を言っても、結局は、少子化で仕方がないでしょう、と世の中はあきらめています。








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