朝食はバイキングで、つい欲張って食べてしまいます。いつものように、お昼を抜いて、早目の夕食になりそうです。美味しくいただくためには、しっかり歩き、お腹を減らすといいでしょう。
今日は、ロープウェイの乗り場に近い、教会の多い観光地を散策します。まず、昨日帰りに乗ったバスで、ロープウェイの乗り場まで行きます。教会と坂の多い街並みは、神戸の異人館街に似ています。鮮やかな色でペンティングされた教会と八幡坂の向こうに見える函館湾の写真を撮ったりして、まだ雪が残る路面に気をつけ歩きます。
最初の訪問は、カトリック元町教会です。誰もいない礼拝堂の中は静かながらも、訪れる人を寛容に受け入れる雰囲気があります。かみさんは、両側の壁に掲げられているキリストの誕生から復活までを描いた絵を順に見ていました。私は、よく外国映画などで出てくる懺悔部屋がないか探していると、それらしき所を見つけました。ただ、出入りが簡単に見られてしまうので、単なる物入れかもしれません。
教会を出るとすぐ前に、真宗大谷派の別院があり、やたらと大きい黒瓦の屋根が目を引きます。少し歩くと、函館区公会堂が見えてきました。壁の黄色が映える建物です。高台に建っていて、バルコニーからの眺めは、函館山からの眺めにも劣りません。黄色が特徴的ながら、過去何回か色は変わっていて、現在は建設当初の色合いになっているそうです。かなり傷んでいたものを3年前に修復し、建設当時の姿にしたそうです。
坂を下って、旧イギリス領事館を訪れます。江戸や京都から遠く離れた、函館に領事館があったのは、ここが開港の地で、西洋諸国にとって貿易が大切だったからでしょう。次に、港町にお馴染みの赤レンガ倉庫群を目指します。日陰には雪が山積みで残り、坂道はアイスバーンになっていて、気をつけないと滑って転びます。レンガ倉庫はおしゃれに改修されていて、たくさんのお店があり、観光客で賑わっていました。靴を売っている店があり、こっちの方が選べて良かったなあと思ってブラブラしていると、ちゃんとした靴屋さんもありました。「なんだ、靴屋あるじゃないか、観光案内所の役立たず」と心の中で悪態をついていたら、今度はスニーカーの専門店があり、嫌がらせかと思ってしまいました。
旅行会社から、朝市の土産物の2000円割引券をもらっていたのですが、使える店が指定されていて、しかも朝市は14時で閉店し、それまでに行かなければなりません。かみさんと、雪の残る道を急ぎます。なんとか14時前には着いたのですが、店の場所が分からず、ウロウロしていると、どこも店仕舞いをしてしまいました。近くにいたおじさんに尋ねると、「それ、うちだ」と、もう閉店して電灯の消えた店の中に連れていかれました。3000円ぐらいのスルメの3枚入りを買うことができました。昨日の活イカの料理が1匹で2000円以上したので、3枚は、安いのか高いのか分かりません。
最後は、青函連絡船記念館になっている摩周丸です。かみさんは若い頃に乗ったことがあり、懐かしがっていました。台風で沈没した洞爺丸の写真などの記録が、私の生まれたころなので、興味深かったです。その事故がきっかけで青函トンネルが具体化したそうです。
今夜は、何を食べるか、かみさんと話しながらホテルに戻ってきました。ジンギスカン肉も食べたいし、やっばり海鮮もいいなと迷っていました。結局、どちらも少しづつ、二軒をはしごすることになり、贅沢しましたが、満足しました。