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わさびの日記

老後の暮らしを模索しています。健康のためランニング、楽しみにクラリネット、それに古文書解読を趣味にしたいと思っています。

シスアドの仕事 その5

2005-05-16 21:49:27 | シスアド
シスアドは情報処理技術のレベルが高いというイメージがあるかもしれません。その情報処理技術とは何をいっているのでしょうか。Excelの使い方、Wordの使い方ですか。
シスアドの情報処理技術レベルは、基礎的な知識レベルは必要ですが、Microsoftのツールに長けていることではないでしょう。つまり、ITをうまく活用するために最低必要な知識レベルで十分です。それよりも、情報システムの企画や運用ルールの作成などができることがむしろ重要と考えます。
コンピュータに強いということがシスアドのイメージだとすると、もう一皮剥ける努力が必要です。コンピュータに強いだけでは、単なる部門の便利屋で終わってしまいます。シスアドは部門の情報化のリーダーでなくてはなりません。そのためには、むしろ情報技術の活用手法を身につける必要があります。
活用手法を考える場合に、システム課題に応じた選択ができることが重要です。なんでもかんでもExcel、もう少しレベルを上げてAccessということではありません。Excelで十分なもの、Accessでするもの、しっかりとしたシステムを構築すべきものを判断することが求められます。
そして、選択したシステム化の手法で最適なものを企画して構築すること、それをうまく運用して成果を出すことがシスアドの役割です。そのために必要な能力と知識が本当の意味での情報処理技術といえるのではないでしょうか。

シスアドの仕事 その4

2005-05-14 06:14:04 | シスアド
シスアドの役割として3つあります。まず、最初の役割は、現状業務における問題点を把握し、情報技術を活用してその解決を図ることです。ここでは、業務改善の能力と情報技術の利用能力が求められます。
私は、生産管理を専門にしていたこともあり、生産現場の改善の手法をイメージしますが、その場合に現場の改善でモーションマインドということがいわれます。つまり、作業の中の無理、無駄、ムラを見つけて改善する思考力のことです。同様に、営業サービスや事務作業にも、改善のマインドというものが必要でしょう。そのようなマインドをどのように磨き上げるかがひとつのポイントです。
誰もが、自分の日常の業務中で問題や課題を抱えて仕事をしています。その問題や課題を解決したいと思えば、それで業務改善が始まります。しかし、そのように思うかどうかは人によって違います。これでいいのだ、いやこれはどうにもならないのだと思ってしまえば、業務改善は進みません。ただ、単に問題や課題を不満に思ってるだけでもダメです。それを何とかしたい。そのためにどうしようというもう一歩が必要なわけです。つまり、これが業務改善のマインドです。
ところで、問題と課題とを私は使い分けています。問題は現実に具体的に支障が発生しているもの、課題はもっと良くなる、あるいは良くしたいのにできていないということです。この定義が一般的かどうかは知りませんが、このように分けることで、業務改善の優先度や解決の期限をある程度イメージできます。
問題は直ぐにでも解決したいことです。短期的な問題ともいえますし、具体的ですから原因もある程度はっきりしています。後は、その原因をどのようにつぶすかということです。
一方、課題はもっと具体的な問題に落とし込んだり、こうしたいとという具体的なものにする作業があります。場合によっては、費用対効果の面から実施すべきかの評価が必要なものもでてくるでしょう。
課題や問題が整理できても、それだけでは業務改善にはなりません。それを実際に解決する行動がなければなりません。そのためには、関係者に働きかけて協力を得る交渉力が必要です。つまれ、何をしたいかを的確に説明し、相手を自分と同じマインドのレベルに引き上げ、「それはなんとかしないといけないね」と思わせなければなりません。関係者が同じ問題を共有してくれるだけで解決することもありますが、実際には何をすればよいかを具体化しなければなりません。
具体的にやらなければならないこと、つまり解決策を実行するにはそれなりの労力と手間がかかります。シスアドは、その負担になる部分で、いかに情報システムを利用し、あるいはITを利用してうまく問題解決するかのアイデアを示すことが求められます。

次回は、情報技術の利用能力についても考えていきます。


シスアドの仕事 その3

2005-05-13 23:59:58 | シスアド
シスアドは現場の立場とはいえ、情報システム部門との窓口になっていることが多いでしょう。私は、情報システム部門と話しをして不愉快な思いをすることがあります。
特に、最近の情報シスステム部長とは意見が合わないことが多いです。ホスト全盛時にシステム開発の中心にいて、その後にいくつかの部門を経験し、返り咲いた人が多いですが、彼らの考え方の基本はホスト中心時代の開発思想です。
さて、本日の不愉快は、その情報システム部長の話しです。システム開発プロジェクトの進捗会議で、「このシステムの要件は変更しない、変更するとカットオーバーの期限は間に合わなく」とまくし立てたのですが、我々とて期限に間に合わなくなるのは困るのでそれは重々承知です。しかし、誰がその要件を決めたのか、そんなこと誰からも一言も相談なく、情報システム部の中だけで一方的に決めたんじゃないですか。
そのように反論すると、XX部長に説明したとかいうが、情報システムのことが分かるわけがない相手に説明して、了解をとったなどといっているのが卑怯というか、姑息というか、そんなこと理解できるわけがない相手と知りながら、本当に議論すべき担当者を避けて決めてしまったことに納得いかない。
大体が、ホスト全盛、それいけドンドンの時代の人たちは、できるだけユーザのいうことは聞かない、という考えでシスアド泣かせといわざるをえません。そのような情報システム部長が、今の企業には多いのではないでしょうか。
この解決は、世代交代しかないのでしょうか。


シスアドの仕事 その2

2005-05-12 06:02:38 | シスアド
初級シスアドは本来の自分の業務があり、その上でシスアドということになります。パソコンに興味があるとか、機械に比較的強いとか、若くて頭が柔軟、インターネットをよく利用しているなどの理由で、情報システム部門との窓口にされている人もいるでしょう。しかし、そうした人選基準とシスアドが求められている役割は少し違うのです。
シスアドから話しが外れますが、組織の中で、上司や部門の長などの管理職の役割には、大きく分けて2つあります。ひとつはその組織の業績の向上、もうひとつは人材の育成です。
シスアドの役割は、簡潔にいうと「業務の情報化の推進」です。業務の情報化の目的は、組織の業績のアップでしょう。つまり、本来は、シスアドの役割とその管理職の役割は一致しているはずです。
ところが、どうも情報システムについては、管理職は他所事といった感じになっていることがあります。その原因はどこにあるのでしょうか。それは、情報化やITが業績アップの手段として使えるということが理解、いや確信がないからでしょう。それが確信されれば、情報化のための人材育成の重要性も理解されるでしょう。
(つづく)

シスアドの仕事 その1

2005-05-11 22:07:43 | シスアド
情報処理技術者試験にシステムアドミニストレータの試験区分があります。初級と上級とがあり、初級は春と秋、毎回5万人以上の人が受験します。しかし、ここ3年、減少傾向にあります。そこで、受験者が増え、シスアドの認知度が高かまることを期待して、私なりにシスアドの仕事についてシリーズで書いていきたいと思っています。
まず、シスアドの役割と業務の切り口からみていきます。
初級シスアドの役割では、「担当する業務の情報化を利用者の立場から推進する」ことになっています。つまり、各業務部門のITやOAに関するキーマンであり、場合によってはリーダーであるわけです。組織内では、例えば、OA推進委員とか、OA担当者、IT推進委員とよばれているかもしれません。情報技術に関する専門知識を有する技術者が多い研究、開発、生産などの部門では、ネットワークやサーバ管理などのインフラを管理するイメージがあるかもしれません。
ここで、問題に感じるのは、これらの役割名を持った人たちの組織での位置づけはどうなっているのか。彼らの上司や業務部門の長は、シスアドの役割を理解し評価しているだろうか。
(つづく)