祇園祭りが終わった京都に出かける。昨日から、天気が不安定で曇り空、梅雨は明けたので雨は大丈夫だろうと傘は持っていない。
昼過ぎごろ、ちょうど壬生寺の辺りを歩いているとポツポツと振り出したかと思うと、突然、集中豪雨のように降りだしてきた。
しばらく軒先を借りて雨宿りをしていたが、到底駅までは行けないと思い、走ってきたタクシーに飛び乗る。
表通りは雨で込んでいるということで狭い裏道を走り、京阪四条駅まで来たところで、道が混みだしたので降りることにする。四条駅の近く、近くといっても少し外れの喫茶店にでも入ろうかと思ったが、祇園祭が終わった翌日ということなのか休業していて、結局は休まずに京阪三条駅まで歩くことになる。
回数券をポケットに入れていたので、切符を買わずに改札を通りホームに下りたが、四条と違い客も少なく、特急電車でも座ることができた。暑さと歩き疲れでほどなくこっくりと寝てしまった。
枚方市駅を降りて、家に向かって歩き出したところ、のどが渇き自動販売機で飲み物を買おうと、バックから財布を取り出そうとすると、なんとバックのチャックが開いていて中に財布がない!!
パニック状態で家に携帯で電話し、女房に助けを請うことにしするが、どうして!どうして!と心の中で叫ぶばかりで、要領を得ない説明で、取り敢えず、駅まで戻ることになる。女房には、財布の中に入っていたキャッシュカードとクレジットカードの停止の連絡先を調べるように頼んむ。
駅のサービスカウンターで財布をなくしたことを告げるが、相手の質問に的確に答えられず混乱状態。何とか状況を説明したところ、乗車した三条駅、念のため四条駅、それから乗っていた電車の執着の淀屋橋駅に問い合わせをしてもらうことになる。
電車はまだ終着駅の淀屋橋についていないので、しばらく待つ。
5分程して連絡があり、いづれの駅にも財布の届出はないことがわかる。途中の京橋駅にも問い合わせてもらったが、結局みつからないということであった。
その間、女房から電話があり、カード類の停止手続きの連絡先が分かったが、クレジットについては女房に停止手続きを頼み、キャッシュカードは自分で連絡することにする。
もう一度、四条駅に戻り、駅近くの派出所に紛失届けを出すことする。四条駅に戻る電車の中では、自分が何処で何をしているかを見失ってしまうような気分で、何が何だか分からない状態のなかで、また何か不都合に巻き込まれるような二次災害だけは起こしてはいけない、と自分にいい聞かせるばかり。
京阪四条駅近く、ちょうど南座の前の派出所に入り、財布をなくしたので紛失届けをだしにきたと申し出る。この時は、流石に落ち着きを取り戻して順序立てて説明ができるように精神的にも回復していた。
キャッシュカードやその他会員カードなどが入っていて、氏名が判るので届出があれば戻ってきますよといわれたが、ほとんど絶望的な気分。
もし届出があれば、緊急連絡先として携帯電話の番号を書いたが、日が立つと葉書で連絡されるとの説明がある。
派出所を出て、キャッシュカードの停止のためにコールセンターに電話を入れると、丁寧に対応してもらって、気分が落ち込んでいる時には助かった。「本日は引き出し等の取引がないので安心ください」という言葉は、なんとなく自信を取り戻すきっかけになり、帰りの電車では今後の事をあれこれと考える余裕がでてきた。
枚方まで戻ってきたところで、念のため地元の警察にも紛失届けを出した方が良いと思い、駅前の派出所に行く。
日曜日でも、数人の警察官が集まっていて、どうやら空き巣の捜査と不良グループの取り締まりに、これから行くようでパトカーやバイクで慌ただしく出かけていった。
派出所に残ったのは2人の警察官で、一人は年配の警官で色々と私に話しかけてくる。もう一人の若い警官が私の話しを聞きながら紛失届けに記入していく。京都の警察よりもかなりきめ細かく質問され、こちらも大部落ち着いてたこともあり、的確に答えることができた。年配の警官が、タクシーの中で落としたならば、大阪では「近代化センター」に問い合わせる。そこで京都のタクシーの忘れ物を問合せ先を聞くと良いとその電話番号を教えてくれる。ただ、問い合わせは平日しかしていないので、火曜日にするようにということである。
一応、これで今日できることは全てしたと思い、足取りは重いながらもこれで帰宅する。