今日の「 お気に入り 」。
「 今 、全国でいったい何人の人が 、家族の病気に付き添って
いらっしゃるかは知らぬが 、どんな状態でも 、明るく過ごす
ようにすることが一番である 。明朗 、陽気であることはすべ
てのものに優る 。
自分だけが 、自分の身内だけが 、なぜこんな目に …… 、と
考えないことである 。気を病んでも人生の時間は過ぎる 。
明るく陽気でも過ぎるなら 、どちらがいいかは明白である 。
私たちはいつもかつもきちんと生きて行くことはできない 。
それが人間というものである 。悔むようなこともしでかすし 、
失敗もする。 もしかするとそんなダメなことの方が多いのが
生きるということかもわからない 。 」
「 今は切なくとも〝 悲しみには必ず終りがやって来る 〟という
老婆の言葉を私は信じている 。 」
( 伊集院静著「 追いかけるな 大人の流儀 5 」 講談社 刊 所収 )
当事者でしかわからないものを 、そうでない者が
想像しようとしてもわかることには限界がある 。
いつか来る その日まで。
時間がクスリ 。
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