今日の「お気に入り」は、森鷗外(1862-1922)の詩「えのしま」。
手をたづさはり むつびつつ
清き白浜 とめくれば
苔みどりなる いはむろに
波打寄せて 砕け散る
あないぶかしや 吾背子は
いくさのにはに ましますを
などえのしまに 来まししと
おもへば夢は さめにけり
火影さびしき 閨のうち
おもひいづれば むかしより
このみ祠に めをとして
詣づな努(ゆめ)と いふぞとよ
ながき別と なりぬべき
讖(しるし)にもやと まどはれて
もも筋千筋(ちすぢ) 絶間なく
涙はおちぬ 枕辺に
手をたづさはり むつびつつ
清き白浜 とめくれば
苔みどりなる いはむろに
波打寄せて 砕け散る
あないぶかしや 吾背子は
いくさのにはに ましますを
などえのしまに 来まししと
おもへば夢は さめにけり
火影さびしき 閨のうち
おもひいづれば むかしより
このみ祠に めをとして
詣づな努(ゆめ)と いふぞとよ
ながき別と なりぬべき
讖(しるし)にもやと まどはれて
もも筋千筋(ちすぢ) 絶間なく
涙はおちぬ 枕辺に