この世への有り難さ

日暦を捲って明日は七夕と知る

はしりも旬も無いこの世

蛇口を捻ればお湯はふんだにあり
洗たく水の
冷たかった事も忘れた
飲料水はペットボトル
春夏秋冬食材に季は無く
冬になればヒーターが
夏になればエアコンが
こんなアメリティーな暮らし
何が悪いのかな
そうか
この当たり前の現状を守っていくには、、、と?
葉擦れの音が気になりだす

初秋の風が吹いてくると
石油の値が囁き
何処かで影を潜め
我慢していた事の
余りに便利過ぎた
この時世に来た付けの塊を
押し合いへし合い
にっちもさっちもならん
内輪揉め

明日の七夕の座標
忙しい現実から離れ
金河銀河星のロマンを
テラスから追ってみようか

汗を流し苦労して
この世に繋いでくれた
ありがたい
父母の星が見えてくるかも知れない

亡き父母と見た北斗七星は
見失うこと無く同じ場所で
ありがとうの感謝の言葉を添えて
今夜も方位を定めてくれていた