TRASHBOX

日々の思い、記憶のゴミ箱に行く前に。

「できない」ことの意義

2007年04月08日 | 雑感日記
先日ダスティン・ホフマンがゲストとして出演した「インサイド・アクターズ・スタジオ」を見た。同番組の200回記念とあってなかなか充実した内容だった。そこで心に残った言葉のひとつが「できない」というものだった。

たとえば何度か聞かれた「僕にはこういうことはできないから」という言い回し。またホフマンが引用したルノワール監督の「監督や俳優だからと言ってすべてを知る必要はない。見る観客がいて映画は完結する」というような言葉。能力の限界を知ることが、逆に力を充分に引き出す智恵につながっているように感じた。

できない、を知ることは「何ができるのか」を見極めることでもあるのだろう。近ごろ人気の(?)ポジティブ思考は嫌いじゃないけれど、ややもすると「前向きという名の思考停止」に陥っている場合がある気がする。「夢は必ずかなう!」とか言ってるのもいいけど、己を知ることも忘れちゃいかんのでは、ハイ。

ただここで言う「できない」は決して「あきらめる」ではない。高い目標を持ち続けながら、自分の力を見据えて作戦をたてる。そこら辺がポイントなのかも。でもホフマンいい役者だわ、やっぱ。彼の映画、またいろいろ見たくなったなぁ。
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