緒方篤氏脚本、監督の短編コメディ(約15分)。健康食品の通販を騙って詐欺をしようとする男(益岡徹)と、物忘れのすすんだ風の老婆(池田道枝)のやりとり。今月20日まではこちらのTVF入賞作品のサイトで見られます。
題材は今風ではあるけれど、世界観はどこか寓話的。この距離感は、海外生活の長い緒方氏ならではかもしれない。なんか日本を主題に外国人が撮った映画のようなだ。音楽の使い方もエキゾチック・ジャパンだし。
オチ(?)に持っていくテンポ感なども含めて、構成のまとまりなどは手慣れた感じ。映画作家としての巧さは感じます。俳優もスタッフも力のある人が揃っているし、完成度はかなり高い。ちなみに緒方氏自身も、ちらりと顔を出しています。
<以降、ネタばれあり>
でもなんだろう、この距離感。ヒリヒリすることなく「鑑賞」し終えてしまったのは、男の行為に切迫感がないからだと思う。アマチュア詐欺師を引っ掛ける手だれの老婆という構図には、ちょっと肩すかしを食った気分だ。もう一回転、欲しいなぁ。たとえば男は本当に身内(たとえば息子)で、母の記憶の刺激を目論んでいた、とかどうでしょう?
題材は今風ではあるけれど、世界観はどこか寓話的。この距離感は、海外生活の長い緒方氏ならではかもしれない。なんか日本を主題に外国人が撮った映画のようなだ。音楽の使い方もエキゾチック・ジャパンだし。
オチ(?)に持っていくテンポ感なども含めて、構成のまとまりなどは手慣れた感じ。映画作家としての巧さは感じます。俳優もスタッフも力のある人が揃っているし、完成度はかなり高い。ちなみに緒方氏自身も、ちらりと顔を出しています。
<以降、ネタばれあり>
でもなんだろう、この距離感。ヒリヒリすることなく「鑑賞」し終えてしまったのは、男の行為に切迫感がないからだと思う。アマチュア詐欺師を引っ掛ける手だれの老婆という構図には、ちょっと肩すかしを食った気分だ。もう一回転、欲しいなぁ。たとえば男は本当に身内(たとえば息子)で、母の記憶の刺激を目論んでいた、とかどうでしょう?