この映画、ご存じの通りアメリカでは昨年の10月に公開されて
大きな反響を巻き起こしている(ゴールデングローブも4部門獲得)。
見たい!と思って早3カ月(東京国際映画祭は売り切れでした)。
その間に感想や評論などがどんどん聞こえてくる。
グローバル&ソーシャルメディアの時代に、この遅れっぷり、
もーっ、責任者出てこい!てな感じでじらされちゃったのも、
また作戦のひとつだったのだろうか(ま、そんなことないか)。
しかし面白かった、というか良くできていた。
最初はサイテーの野郎に思えたザッカーバーグーに、
見終える頃はシンパシーのような感情を感じていた。
でもそれは、「実は繊細で、いい奴なんだ」みたいな
もっていき方では全然ない(単純な俺も、そこまでは)。
そしてアーロン・ソーキンお得意の畳みかける脚本に、
説明的な台詞はほとんどない。
普通の言葉をがんがん積み重ねていくことで、
見る人間の中に自ずと立ち上がる人物像。
「ザ・ホワイト・ハウス」も素晴らしかったけれど、
この人の仕事、ほんと好きだなぁ。
当然ながら、これは実際の出来事を元にした創作であって
フェースブック誕生の実話ではない。
マーク・ザッカーバーグ本人へのインタビューを重ねた
デビッド・カークパトリック氏に寄ると
「事実は40%くらい」ということらしい。
(この位の割合が実はいちばん面倒。なぜなら全くの作り事とも
言い切れない部分が多々あるから、というコメントも。なるほど)
ここはひとつ、前述ソーキン氏にくわえ、希代の映像師
デビッド・フィンチャートの見事なフィクションを楽しみたい。
で、感想などフェースブックに、かな。
えーっと、お話としてはシンプルではあるのだけど
見終わって徐々に感慨が深くなる一本でした。
私の処理能力が一回では追いつかなさそうないので、
またちょこちょこコメントするかと思います。
ま、いろいろ面白いエピソードも耳にするのですよ。
たとえばナップスターを作ったショーン・パーカーが
彼らに初めて会ったとき、ニューヨークの
洒落た(というかスカした)モダン・チャイニーズでの支払い後、
実はまったく金がなかったとか……そのやせ我慢ぶりはナイスだ。
この映画、パーカーの存在の復活にも一役買ってるかもしれないなぁ。
話題の映画だけにまだまだ上映は続くと思うけれど、
もう一回見に行こうと思っています。
ちなみに英語のオフィシャルサイトでは
オリジナルの脚本(細かい台詞は少し違うところあり)がダウンロードできます。
それほど難しくないので、興味のある方はどうぞ。