溝の口の旅宿に泊まることになった無名の青年文学者が、隣室に泊まっていたやはり無名の青年画家に、「忘れ得ぬ人々」について語る。
それは、赤の他人であって、本来、忘れてしまっても人情も義理も欠かないのに、忘れてしまうことのできない人たちであるという。
瀬戸内の船の上から見かけた島の磯を漁る人、阿蘇で馬子唄を口ずさみながら通り過ぎていった若者、四国の三津ヶ浜の琵琶僧などである。
導入部では、宿屋の主人や家族の様子を、簡単な会話を通して上手く描き出していますので、この部分も楽しみたいです。
全体に、ゆったりしたペースで気持ちよく読んでいける、ほっとする作品です。
新潮文庫『武蔵野』で、17ページ。
それは、赤の他人であって、本来、忘れてしまっても人情も義理も欠かないのに、忘れてしまうことのできない人たちであるという。
瀬戸内の船の上から見かけた島の磯を漁る人、阿蘇で馬子唄を口ずさみながら通り過ぎていった若者、四国の三津ヶ浜の琵琶僧などである。
導入部では、宿屋の主人や家族の様子を、簡単な会話を通して上手く描き出していますので、この部分も楽しみたいです。
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