小品日録

ふと目にした光景(写真)や短篇などの「小品」を気の向くままに。

R・パワーズ 「舞踏会へ向かう三人の農夫」

2018-12-30 23:57:18 | 小説
以前から気になっていたのですが、今年文庫化されたので読んでみると、非常に面白くて、もっと早く読んでおけばよかったと思いました。

物語をつなぐのは、1枚の写真。
ここから現代と1914年の人々の人生と世界の歴史が描かれていきます。
哲学、経済、テクノロジーなどもちりばめながら、小説という形式の魅力を存分に堪能させてくれます。
読み進めていくほど、面白さが加速していきます。

歴史や社会に翻弄されてしまう人間という存在ですが、何か希望を感じさせてくれる、よい読後感が残りました。


舞踏会へ向かう三人の農夫 上 (河出文庫)
リチャード・パワーズ
河出書房新社
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