小品日録

ふと目にした光景(写真)や短篇などの「小品」を気の向くままに。

寒風の停留所

2006-12-30 23:20:16 | 写真
冬空の下、寒風吹き抜ける停留所には、待つ人の姿もありませんでした。


RICOH GRDIGITAL
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武田百合子 「富士日記」(昭和41年12月27日)

2006-12-27 23:59:59 | 日記文学
この日の「富士日記」は、とても長くて、文庫本で9ページにもなります。

道路管理事務所で会った、「顔見知りだが名前は知らない人」(周囲から敬遠されている)とのやりとりに、著者のはっきりとした性格が出ていて面白いです。
その人に、「ねえ、奥様、この暮れか正月には招ばれたい。行ってもいいですか」と言われると、
「うちはきてもらいたい人を招ぶの。来てもらいたい人は、こっちが決めて、こっちが招ぶの。招ばれなかったら、きてもらいたくないか、用事がないかだね」とピシャリ。
続いて、「私のところでは男前でなくては招びません」などとも。

これとは対照的に、スタンドのおじさんは、とても気の合う人で、その人柄がわかるエピソードが、温かな目を通して描かれています。
おじさん、ホントにいい人だなあ。

中公文庫「富士日記(中)」で、どうぞ。

富士日記〈中〉

中央公論社

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日陰の影

2006-12-26 23:50:58 | 写真
日陰のはずが、どこからか反射光がやってきて、バイクのミラーの影を映しています。


BESSA-R2M ・ HELIAR classic 50mm/F2.0 ・ velvia100F
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安岡章太郎 「ジングルベル」

2006-12-24 23:39:12 | 小説
街に流れる「ジングルベル」の音楽に翻弄される「僕」。
駅前の食堂では、苦手なはずのウナ丼を無意識のうちに注文してしまい、泣く泣く食べた挙げ句に、値段の高さに驚かされます。
さらには、電車も止まって、彼女との待ち合わせには2時間も遅れてしまうなど、散々な目に遭うことに・・・
自ら事態を招いているようなところもあって、帰りにミカンをたくさん買ってしまうところも笑えます。
不実な恋人や公職追放で仕事のない父親などをめぐり、生きていくことの徒労がユーモラスに描かれた短篇です。

「セント・ニコラスのおじさんよ。あなたにはかないません。どうせ僕は橇に縛りつけられたトナカイです。」

講談社文芸文庫『ガラスの靴・悪い仲間』で、14ページ。

ガラスの靴・悪い仲間

講談社

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そういえば、徳田秋声の「仮装人物」の冒頭では、サンタクロースの仮装をさせられた主人公が、煙草に火をつけようとして髭が燃えてしまったというエピソードが語られています。

どうやら、クリスマスには、ちょっと滑稽な、苦みのある出来事が似合うようです。

仮装人物

講談社

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耳なし芳一バス

2006-12-23 23:28:31 | 写真
車体に文字がびっしりと書かれたこのバスは、日比野克彦氏のデザインによるものとのことです。
はじめて見たとき、「耳なし芳一」を思い浮かべてしまいました。(笑)
取手市民が地域に対してイメージする言葉を取り入れたそうです。
インパクトがありますね。


BESSA-R2M ・ Biogon T* 2.8/28mm ・ PROVIA100F
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冬の光

2006-12-21 23:59:59 | 写真
冬の午後の弱い光が、枯れた風景をつつましく照らしています。


BESSA-R2M ・Biogon T* 2.8/28mm ・ velvia100F
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火の用心

2006-12-19 23:56:38 | 写真
空気が乾燥しがちなこの季節に。


BESSA-R2M ・ C Sonnar T* 1.5/50mm ・ velvia100F
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内田百 「ゆふべの雲」

2006-12-18 23:52:11 | 内田百
床屋を出ると、急に日が暮れて、赤く大きな月が真っ黒な切れ雲に入り、あたりは真っ暗になってしまった。
何だか狐に騙されたようで、遠回りしてようやく家にたどり着くと、甘木さんが、「ウフッ」と笑う妖しげな大女を連れてきて待っています。
どうみてもただの人間ではありません。
そして、先生相手に、おかしな遊びをはじめるのですが・・・

百の「恐怖系」の作品に属するものですが、夢の続きを見ているようで、ちょっと艶めかしさも感じられる作品です。

「木くらげ」を「かじつて見ようか知ら、ごりごりと」というところが、やはりコワいです。(キャー!)

旺文社文庫『實説艸平記』で、6ページ。
講談社文芸文庫「戦後短篇小説再発見〈10〉表現の冒険」、
ちくま文庫「百集成<4> サラサーテの盤」等に収録。
戦後短篇小説再発見〈10〉表現の冒険

講談社

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ささやかな飾り物

2006-12-16 23:59:59 | 写真
駄菓子屋さんの一角に、手作り感のある飾り窓がありました。
12月に入っていたのですが、壁に掛かっているのは「11月のうた」の「たきび」でした。
ちょっと季節が遅れているのはご愛敬。


BESSA-R2M ・ Biogon T* 2.8/28mm ・ PROVIA 100F
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風船

2006-12-13 23:59:59 | 写真
今日は職場の忘年会。
ところで、先週末にボーナスが出たのですが、その前にレンズ2本買っちゃいました。
ちょっとバブルかも・・・
ということで、風船の写真というわけではありません。(笑)
ともかく、レンズは使い甲斐がありそうです。


BESSA-R2M ・ C Sonnar T* 1.5/50mm ・ PROVIA100F
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