小品日録

ふと目にした光景(写真)や短篇などの「小品」を気の向くままに。

久保田万太郎 「末枯(うらがれ)」

2005-12-13 23:44:15 | 小説
寄席芸人と、それをとりまく人々の世界を、下町を舞台に、季節感豊かに描いた大正6年の作品。
「義理」、「イクヂ」、「強情」、「人情」という言葉がどんどん出てきます。
前半はちょっとその世界に入りにくかったのですが、「べったら市が来た。-」で始まる後半は、よい味を出しています。
レトロな気分が味わえます。
岩波文庫「末枯・続末枯・露芝」に収録(品切れ)。(56ページ)
なお、本作は、中村明「名文」(ちくま学芸文庫)に取り上げられています。
名文

筑摩書房

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