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海軍砲戦史談を読む

2018-09-16 09:43:46 | 日記
 海軍砲戦史談という本を読みました。著者は黛治夫氏で元日本海軍の大佐で砲術の権威だった方です。海軍時代に日清、日露、第一次世界大戦の海戦における戦艦同士の砲撃戦について研究し、太平洋戦争の前にはそれまでの各種のデータを精査して、日本海軍の戦艦の主砲の命中率はアメリカ海軍の戦艦の三倍であることを割り出しました。

 そのことから真珠湾攻撃はすべきではなく、従来からの方針であったアメリカ海軍が日本の近海に向けて侵攻してきた時に、戦艦を中心とした部隊で迎え撃って決戦をすべきであったと主張しています。航空機の製造競争になったらとても日本はアメリカの生産力にかなわないことは明確であるけれども、戦艦の建造には数年の時間がかかるため、撃破したアメリカ海軍の戦艦部隊が再度戦艦を建造してくるまで数年の時間がかせげたはずだという考え方でした。

 また、日本海軍は日露戦争の日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を殲滅するわけですが、その後の砲術の進化についてイギリスを中心に解説していて、イギリス戦艦のドレットノートの登場や、第一次世界大戦におけるイギリスとドイツ艦隊が激突したジュットランド海戦などでの主砲での砲撃や砲術の進化などについての考察が書かれています。

 私も日本海軍の真珠湾攻撃の圧倒的な戦果が頭に刷り込まれているのと、その後の戦局が空母中心となって戦艦はお呼びでなくなったことからあまり戦艦の主砲の砲術について考えることがなかったのですが、黛氏の著作を読んでifの話にはなりますが、真珠湾攻撃を行わなかったらどのような展開になっていただろうかと好奇心がくすぐられたのでした。