トーネードの無職生活

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「俘虜」という本を読む

2017-11-21 01:10:05 | 日記
 日付的には昨日、精神科への通院日でクリニックへ原付ででかけました。かなり寒いという話だったので、真冬のジャンパーに手袋をつけて出かけたのですが、いやいや寒いこと。ジャンパーだけでなくセーターも着ていくべきでした。家に戻って暖房を全開にしてもしばらくガタガタでした。

 さて、「俘虜」という本を読みました。著者は豊田穣氏です。ご本人は海兵出の将校パイロットですが、撃墜されて救命ボートで一週間海上を漂ったうえ米軍に捕らえられて捕虜となった方です。ですから、俘虜、捕虜という事柄については、ご本人が一番考えられているのであろうと思います。

 当時の日本の陸海軍では「生きて虜囚の辱めを受けず」というのが鉄則ですから、捕虜になるなら自決せよでした。ですから捕虜になれば戦後日本に戻ってくることができたであろう多くの軍人が自ら命をたったのでした。

 豊田氏が書かれている本は小説ではあるのですが、入念に調査されて書かれているので、ノンフィクションかと思うほどの迫力で戦争の実態を書かれています。この本の中でも、捕虜第一号である方の名前は違う呼び名で書かれていましたが、史実を知っている者からするとあの人の事だなと思いながら読みました。

 そんな中で陸軍少佐で日中戦争で負傷して意識不明となって捕虜となり、敵軍の元陸士の教え子によって手当され日本軍に戻された方の話がでてきます。その方は日本に戻った後、部隊の処理など一切を行った後、自決という道を選びました。今の感覚では全く理解できないのですが、当時はそのような雰囲気だつたのでしょう。

 それから、捕虜になるなと教え込んでいたわけですが、それでもかなりの数の兵士や士官が捕虜になっています。さすがに陸軍だと連隊長クラスの大佐や艦長クラスでの捕虜はいなかったようですが、佐官クラスでも捕虜になった軍人はいたようです。捕虜になるときの状況も色々ですから、自身の意志とは異なって捕虜になった方もあるでしょうし、自決することをためらった方もいたのだと思います。

 豊田氏自身が捕虜になった経験から書かれているので、色々と考えさせられる一冊でした。