tontonjyoのブログ

yahooから引っ越して来ました。思ったことを適当に書いています

普天間問題・・・目的

2010-11-04 14:31:24 | 日記





いや。それも違うんですよ。抑止力の在り方と普天間基問題を直結させるからいつまで経っても平行線なのでしょう。

抑止力は軍事的な拒否力や報復力を前提とした軍備の数的妥当性や配置の妥当性、更に政治的取り極めなど武力とは別の作用の有効性がテーゼ。しかし、それは説が幾つも存在しますよね。確かに説の其々に有権解釈になり得る可能性はあるが、政治的配慮も含め行為主体である国家において何を採用するかは、その時々の政府の判断でしょう。

現時点での日本政府は基本アメリカの言い分を妥当だとしているんですよね。「普天間基地を返還させる、代替の基地は作らせない。」それはそれで良いんですよ。それに一般市民が何を支持するかも、それは自由でしょう。ただ、アメリカが主張する戦力投射を別の形で確保できるか否かをテーゼして共通した下地をもち同じ土俵で論じ合うことの方が解決への近道じゃないかと言っているんです。

じゃぁ、住民への配慮も含めアメリカが新たな戦力投射を見出し、「普天間基地を返還、そして新たな基地は作らない。」と主張したとしますよ。当然、「抑止力ではない。」とか、「抑止力にはならない。」とか、抑止力の在り方そのものに否定的な方々はアメリカが見出した新たな戦力投射も否定するのでしょう。それじゃぁ着地点が見えない。

また否定しないと言うのでは「言っている事に整合性がないじゃないか。」って話ですよ。抑止力に対する個人的な思想的判断の実現在り気で普天間基問題に挑むから相手の主張と真っ向からぶつかり話が進まなくなる。「目的はなんですか。」と言う話です。


如何な権威も含め人間なんて多かれ少なかれバイアスが掛かっていますよね。国粋主義やら国連至上主義やら米追従主義やら反米主義やら反武力主義やら反安保主義やら、其々の主張を否定する気はないけど思想心情の実現を何にでも絡めて妥当と言えるもんですか。そこには内々の正義があるだけでしょう。

頑迷な運動家が思想心情の実現のためにどう考えているかは知らないけど、結局、方法や過程の在り方が問題じゃなくて、結果的に、アメリカは戦力投射能力を確保できれば良いのでしょう。沖縄県民は静かで良好な暮らしを手に入れられれば良いんじゃないですか。つまりは、その二つを如何にして実現するかの問題ですよね。

まぁ、鳩山政権や防衛省の背広組みには「基地の返還と県外移設否定。」と言う引けない一線を設けた上で日米全体の戦略を見直し現実的な案を見出して、米側の主張する米軍再編と真っ向から向き合い日本側の意見を飲ませることができるだけの人物はいなかったと言うことでしょう。それは今始まったことではなくてSACO合意の時代から一緒なんじゃないですか。



ん・・・。それは違うなぁ。政治を直接動かす力は一般市民にはないでしょう。だからこそ思いを政治家に託すんじゃないですか。俺は、例えば選挙で候補者が放つ言葉を信じる有権者を否定している訳ではないんですよ。

問題は候補者でしょう。何をする気だと言う話です。例えば沖縄選に絡んだニュースを見る限りですが、「政府に要求して行く。」や「直接交渉する。」と言うのは相手しだいの問題でしょう。

どう言ったことをカードにして交渉するんですか。「鳩山元総理が学んで態度を一変させた抑止力。それを前提にして日本政府が提供する普天間基地を改修・近代化して維持します。」と言うカードをアメリカは持っているんでしょう。「辺野古移設は許さない。」は良いですが、それって本当の意味でのカードになるんですか。

「米連邦航空法に抵触する。日本の国内法にも合致してない。」と言うのは解るんです。そこから何に繋げるか、裁判に持って行けるならその方向で検討すれば良いと思うけど、この辺どうなのでしょうね。絶対勝てると言った動きが見えない。

別に考えれば地方自治体の長でも政治家足るもの法治を最優先させるのは当然でしょう。県民を煽りゲバルトに繋げようとかでは、なんと言うか、全然駄目ですよね。

日本はアメリカに基地を提供し、お金までだして、そこにチョコンと乗っかっている。それは自らとアメリカの安全保証と国益に合致しているからですよね。勘違いしていけないのは相手は他国なんです。

アメリカにとって沖縄県民は他国民。アメリカは自国の安全保証と国益を絶対的に優先させるでしょう。日本政府や沖縄がアメリカの安全保証・国益を越える要求をした場合には当然として跳ね除けますよね。

確かに米国の国内法に抵触するとして米連邦裁判所に提訴する方向性を見出せるなら、それは効果的だと思うけど現時点では不透明でしょう。それを除くのであれば、方法は二つ。国家として外国軍駐留に関しての国内法の構築や武力までもちらつかせアメリカの安全保証・国益を脅かし妥協を引き出すか、アメリカの安全保証と国益に合致する形を模索するか。

沖縄県民の現状を見てアメリカが感傷的に動くかと言えば、それはないと思う。「国益や安全保証が脅かされるとなればあらゆる手段を講じてくる。」と考えるのが妥当じゃないですか。そう言う面では中国と大差ないと思います。

互譲を引き出すのでなく、あくまでも意見を押し付けたい、無理を通したいなら、やっぱり実質的なダメージを与えないと駄目でしょうね。まっ、武力行使なんて無理な話なので政治的にでしょうけど、「そこまでの手を沖縄選候補者が持っているのか。」と言う疑問は沸いてきます。単なる否定では民間のデモに乗っかるのが関の山な気がするんですよ。



ん・・・。やっぱりこのままだと長期戦になるような気がする・・・。