日経ビジネスオンラインで遙洋子さんが「舛添氏の答弁はなぜあるれほど怒りを買ったのか」を
書かれていました。遥さんは8つのポイントを挙げています。
そこで、私は怒りの専門家として次の3つのポイントで「舛添氏の答弁はなぜあれほど怒りを買ったのか」
を考えてみたいと思います。
今回、舛添さんは人にまさに人に嫌われる怒り方の3つのポイントをピンポイントでおさえたような
怒り方をしてしまったのがまずかったですね。
1.計算高さ
2.ルールの不明確さ
3.保身
1.計算高さ
様々な番組、週刊誌、新聞等で、舛添さんがいかに頭がいいかということが書かれています。
東京大学を首席に近い成績で卒業をし、国際情勢に明るく、厚生労働大臣を経験するなど、
キャリアもエリートそのものです。
舛添さんがコメンテーターとして出演したテレビ番組でも舌鋒鋭く相手を切っていく様子なども
私達は知っています。辞任が見えてきた時は、解散をちらつかせるなど、脅しを与えるような怒り方を
している点も非常に印象を悪くしています。
こうした刷り込みもあって、私達は舛添さんが何を言っても、頭を回転させて計算高く言い逃れをしているように
見えてしまいます。また、庶民なんてこれくらいのことを言っておけば、言いくるめられると思っているように
見えたところもあるのではないかと思います。
2.ルールの不明確さ(言行不一致)
舛添さんはテレビ等で政治資金規正法がいかにザル法であるか、そして政治資金規正法で問題になった政治家を
強く批判してきました。今回、それがブーメランとなって戻ってきています。
辞任直前は平身低頭な態度を見せたものの、問題が持ち上がった時点では何が悪いのか、
問題があるのかと上からとも言える目線で記者や世論に対していました。
ところが旗色が悪くなるにつれて、じょじょに態度を改めていったので、その変わる姿勢に対して潔くない、
不誠実と思った人が多かったと思います。
3.保身
旗色が悪くなるにつれて、報酬の返上(それも3分の1からはじまり、最後は全額と小出しにする)
などを言い始めましたが、多くの人には権力にどうにかしがみつきたい保身にしか見えませんでした。
東京オリンピックのためにリオオリンピックまではと言っていましたが、多くの人にとって、
それも結局は保身でしかないと映りました。
人は、計算高く、ルールが不明確(言行不一致)に、保身のために怒ると人から嫌われます。
残念ながら、舛添さんはこの怒って人に嫌われる3つの条件を満たした怒り方をしたのが、
今回ここまで叩かれた要因と考えられます。
では、人から好かれる怒り方とはどうすればいいのでしょうか。それは今回の3つのポイントの逆の怒り方です。
1.素直さ(子供っぽさ)
2.ルールが明確(言行一致)
3.仲間のため
1.素直さ(子供っぽさ)
素直に、子供っぽく怒れるかということです。自分が怒りを感じた時に、人の顔色とか、
良くも悪くも後先考えずに、自分が怒っていることを素直に表現できる人は怒ったとしても
人から嫌われることはありません。
2.ルールが明確(言行一致)
いつでも、どこでも、誰に対しても同じように怒れるかです。その場しのぎ、場当たり、
人を見て怒り方を変える人は嫌われます。例え、相手が強かろうが、上司であろうが、
自分が怒ることで不利になりそうな相手であろうが、平等に怒れる人はぶれない軸がある人として
好感が持たれます。
3.仲間のため
保身のためではなく、仲間のために怒れるかです。どんなに自分が苦しくなろうとも、
仲間のためだったら怒れる人は人から共感されます。
素直に、いつでも、どこでも、誰に対しても、仲間のために怒る。これが人に好かれる怒り方です。
こんな怒り方をする人って誰がいると思いますか?実はこれは少年漫画のヒーローの怒り方です。
ONEPIECEのルフィは怒りたい時は素直に怒り、相手が海軍大将であろうが、誰であろうが、
怒ると決めたら怒ります。そして、いつも仲間のために怒ります。
そう、ルフィは人に好かれる怒り方をしているから人気者なのです。
もし、舛添さんがルフィみたいな態度で終始一貫できていたら、違った結果になっていたかもしれないですね。
■あなたは人に好かれる怒り方ができていますか?
だそうです。