情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

関東ではクマゼミは何となく~「ジャー,ジャー」毎日新聞

2006-08-21 22:22:33 | メディア(知るための手段のあり方)
毎日新聞の21日夕刊1面トップで亜熱帯化する列島という見出しのもと,気温,海水温の上昇がもたらす生物相の変化が取り上げられていた。よくある記事ではあるが,ちょっと気になったのは,クマゼミについて記載する際,【ケヤキやイチョウなどの葉が茂る東京・上野公園。ここ数年,「ジャー,ジャー,ジャー」というクマゼミの声がよく聞こえるようになった】と書かれていたこと。うちの田舎のほうでは,クマゼミは「シャン,シャン,シャン,シャン」と鳴くに決まっている。東京に進出してきてなまったのか?とも思ったが,鳥と違って構造上,鳴き声は決まっているはず…。

とりあえず,ネットで,クマゼミの鳴き声(←クリック)を探してみた。確かに,シャン,シャン,シャン,シャンと鳴いている。ただ,スピーカーのせいか,ジャン,ジャン,と聞こえなくもない…。

念のため,ほかの人がどういう表現をとっているかを見てみると,シャー,ワシ,シャンワなどで,いずれも,濁音はない。

まぁ,記者が聞こえたままに表現したなら,感性だから,いいんだけど,ネットで聞いてみたら,スピーカーのせいで濁って聞こえたというならちょっと問題。セミにはこだわりがあるので,ちょっと話が膨らんでしまいました…。





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2 コメント

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新聞記者は直接体験・1次資料を報道せよ。 (東西南北)
2006-08-21 23:17:40
 なつかしい蝉の姿を映像でみましたが、子供の頃と感性が違ってしまっており、まったくワクワクした気持ちになりません。むしろ、「なんか気味の悪い姿をしてんなー」という気持ちになってしまいました。



 でも、今も昔も蝉の声は夏の暑さと青い空を感じさせます。夏休みの6:30分から朝のラジオ体操、出席のハンコ、早朝から友達と会える楽しみ、苦手な宿題の絵日記、水玉風船のぶつけ合いなどの思い出が蘇ります。



 まあー、そんな今の子供の夏休みと昔の子供の夏休みを比較・交流するレポートなども新聞に必要かもしれませんが、なんか子供騙しな感じがするのは、報道に対する僕の見かた、感性の問題なんかなー。



 結局、新聞記者が直接体験・1次資料を根拠とする事実に基づき、国家権力を監視・報道する紙面づくりをするかどうかで、子供たちに楽しい夏休みを保障できるかが決まるのだろう。



 蝉と夏の気温の関係をレポートするのも息抜きでええけど、民主主義とは直接関係ない記事ですな。
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棲息密度にもよります (kaetzchen)
2006-08-22 18:01:10
一応,農学部出身者として。Cryptotympana fucialis つまりクマゼミは元々西日本,特に関西地方に多かったもので,鳴き声も関西人の耳で聞いたものだと解釈するのが一般的です。



従って,感性の問題というより,セミの鳴き声のどの部分の周波数を耳が聞き取ったかという問題になります。だから,毎日新聞の記者の表現(これが一般的)も正しいし,ヤメ蚊さんの表現も正しいのです。



また,関西地方の人はクマゼミの「騒音」に悩まされるのが普通でして,小さい神社の境内などには何百匹ものクマゼミの幼虫の抜け殻が見つかったりします。お腹におへそのような突起があるのですぐに分かりますが……。



よって,温暖化うんぬんよりも,むしろ昆虫の場合,人為的な移動手段によって「運ばれた」と見るのが適切でしょう。それでないと室町時代に堺へ上陸したチャバネゴキブリが北海道に進出する訳がない! また,単なるエッセーに対して攻撃する論調も大人げない。ヤメ蚊さんも人間である。たまの息抜きエッセーもまた,楽しい話題かなと私は肯定的に見ております。
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