情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

原則と例外をはき違えさせた先輩…

2005-03-27 06:00:17 | 愉快な仲間たち(赤裸々な実態?)
 「いやぁ、この事務所にいていいのか、不安になりましたよ」、深夜2時、接見(拘置所や警察の留置場=代用監獄に拘束されている被疑者・被告人と面会すること)から帰ってきた同僚が、にやっとしながら話し始めた。
 彼は、先輩に連れられて深夜接見をして以来、深夜接見がすっかりお気に入りで、当然のように、11時、12時の接見を繰り返していた(拘置所は5時まで)。警察の留置場は9時消灯なので、さすがにその後に接見するのは迷惑だろうが、身柄を拘束されている人にとって、弁護士と接見することは非常に重要であり、特に事実を争っている場合など、当然、毎日会う必要がある。したがって、深夜接見となってでも、会わねばならない。その点、彼は間違ってはいない。
 ところが、留置場の担当警察官が、「前のときは何も言わなかったけど、何度も深夜に来るのは遠慮して欲しい。私も留置管理やって短くはないけど、いつも夜中に接見に来る弁護士はあなたを入れて3人しか知らない。しかも、そのうちの1人はあなたの事務所の弁護士だ」と宣ったそうだ。
 彼は、そこで始めて、接見は原則9時までということを知り、先輩弁護士の教えが例外であったことを学んだ。
 
 彼に原則と例外をはき違えさせた先輩が、言うまでもなく、件の3人のうちの1人。彼は、「3人のうちの1人」を長い間しているだけあって、接見について、いろんな伝説を持っている。
 曰く、接見がえらい長いので、留置担当者がノックした後、接見室を覗いたら、被疑者と彼がすやすや寝ていた。
 曰く、深夜接見中に彼が寝てしまったが、被疑者は仕方ないとあきらめ、目覚めるのをほほえんで待っていた。
 曰く、連日厳しい取り調べを受けている被疑者に深夜接見に行ったところ、「今日は疲れているから勘弁してくれ」って言われ、事務所に戻ったところ、それは「人権侵害だ。眠らせてやらなきゃ」っと同僚に批判(?!)された。
 曰く、その次の日、朝5時頃、接見に行き、被疑者に「よく眠れたか」っと声を掛けた。

 この先輩と後輩については、後日談があり、懲りずに深夜接見をしていた後輩が、例によって、遅いから明日にしてくれっていう留置担当者を口説いて、接見をしていたところ、外でなにやら、口論している様子。しばらく、接見を続けていたら、ノックされ、留置担当者に、「次の弁護士がいるので、そろそろ、終わりにして欲しい」と言われた。「さっきはあんなにダメだって言ったのに、次の人を許可したんだ」って、彼はポツリ漏らしたという。早めに切り上げて、出たところ、外で待っていたのは、件の3人のうちの1人である先輩だった…。

 ところで、もう1人はだれだ???
  

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2 コメント

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TBありがとうございました。 (lawstudentsforum)
2005-04-25 11:22:42
 はじめまして、こんにちは。

LawStudentsForum早稲田日記へのTBありがとうございました。



 今後ともよろしくお願いいたします。
頑張って下さい (情報流通促進計画ことヤメ蚊)
2005-04-26 05:16:21
実務は楽しい(語弊があるかもしれませんが)ですから…