情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

条例制定は訴訟対象~保育園民営化取り消し訴訟で最高裁が初判断 

2009-11-27 07:34:08 | 愉快な仲間たち(赤裸々な実態?)
 行政訴訟は行政行為の是非を問うが、議会の立法に属する条例制定が、訴訟の対象となるという判断を最高裁が昨日示した。【横浜市が実施した四つの市立保育園の民営化をめぐり、保護者ら四十一人が「性急な民営化で保育の質が悪化した」として、民営化取り消しを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第一小法廷(桜井龍子裁判長)は二十六日、保育園を廃止・民営化した条例制定について「訴訟の対象となる行政処分に当たる」との初判断を示した】(東京新聞http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009112602000217.html)

 東京新聞は、【判決は「条例制定は、児童と保護者が保育所を選択し、満了期間まで児童が保育を受けることができる法的立場を奪う結果を生じさせている」と指摘。「行政処分と実質的に同一」として、保護者らには訴える権利があると結論づけた】とまとめている。

 この判決の全文は、 http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20091126111108.pdfで見ることができる。

 そもそも、【一審横浜地裁判決は、条例を違法として市に計二百八十万円の賠償を命じた。二審東京高裁判決は、条例制定を行政訴訟の対象と認めず、保護者の訴えを全面的に退けた】(東京新聞)という経過があり、最高裁でどのような判断が出されるか注目されていた。

 この判決を受けて、【弁護団の海渡雄一弁護士は「特定の保育園で保育を受ける地位をはっきりと認めた判決。今後も、民営化に悩む全国の親たちが行政訴訟を起こすことができる」と評価。原告団代表の金道敏樹さん(50)は「全国の子どもや父母にいいプレゼントができた」と笑顔で話した。】という。

 というわけで、なぜ、愉快な仲間たちシリーズで紹介したかがお分かりいただけたと思います。

 でも、最高裁で逆転勝ちすると、判決書の表記からして、代理人としても、誇らしいね…。

 そうそう、愉快な仲間たちの一人は、消費者委員にも就任(http://www.cao.go.jp/consumer/meibo.html)。いやぁ、諸先輩の活躍を目の当たりにすると、触発されるだけでなく、身が引き締まる感じだなぁと日記には書いておこう(古!) 




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